落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

宮城県で7度目の災害ボランティアに参加して来ました

2012年01月22日 | 復興支援レポート
1月18日(水)、日帰りで宮城県名取市の箱塚桜団地に行って来ました。

ちょっと前に、製造業の皆さんで組織された「製造業的復興支援プロジェクト」というボランティアチームにこそっと参加させていただくようになり、今回は仮設住宅に収納棚を設置するという現地作業にまぜてもらえることになり。
仮設住宅の内装は全部まったく同じではないので、前もって全戸に収められるサイズを計測してオリジナルの棚を設計して部品を発注、仮設住宅の敷地内で組み立てて希望者のお宅に配って設置。
ぐりが参加したのは組立と設置だけです。計測とか設計はそれこそ「製造業」の皆さんの本業ですしー。

チームのメンバーはその名の通り製造業の人たちで、自営業の人が多い。そしてほぼ全員が30代以上の男性。
自ら「ここに来れる機会がある自分たちは恵まれている」という人たちだ。
今回の震災で、何かしたいけど自分になんか何ができるかわからない、何もできないんじゃないかと心配し過ぎて、行動に一歩踏み出せないという人は世の中にたくさんいる。
ホントはそんなに難しく考える必要はないんだけど、どうしても「人に迷惑をかけること」に対して過剰に臆病になりがちな日本で、震災直後のマスコミのボランティアバッシングはかなり効いた。ことここに及んでさえ、マスコミの無責任さには真剣に頭に来る。

年が明けてマスコミでは震災関連の報道はすっかりなりを潜め、世論は早くも風化が始まっている。
被災地ではまだ何も進んでいない。
進んでいるところもある。行政も地元の方もボランティアもみんな努力している。しかし被害の深刻さはその努力で簡単に超えられるレベルではまったくない。震災直後からなにひとつ解決しないまま今まで取り残されたままになっている被災地もまだまだある。
これからも支援は必要だし、その状況はこれから何年も続いていく。
ひとりでも多くの人に、現実を知ってほしい。
真面目に向き合ってほしいと思う。


活動の様子の動画。今回神奈川新聞の記者とカメラマンが同行してました。


仮設住宅のウサギ。

2011年11月1日(火)~6日(日)震災ボランティアレポートIndex
2011年10月21日(金)~24日(月)震災ボランティアレポート
2011年10月6日(木)~10日(日)震災ボランティアレポート
2011年8月26日(金)~9月4日(日)震災ボランティアレポートIndex
2011年8月11日(木)~15日(月)震災ボランティアレポートIndex
2011年4月29日(金)~5月7日(土)震災ボランティアレポートIndex
Googleマップ 震災ボランティアレポートマップ(ver.3.2)

17年

2012年01月17日 | diary


去年、11月の下旬になって街にイルミネーションが灯り始めた時、「あ、今年もクリスマスってくるんだ」と思った。
マジで。
クリスマスもお正月も、おめでたいことはもう来ないんだとどこかで勝手に思いこんでた。
でもそんなワケないんだよね。
クリスマスだってお正月だってなんだって毎年決まって来るもんなんだよね。
当り前なんだけど。

個人的には去年は身近で亡くなった人が多くて、クリスマスもお正月も何もぜんぜんおめでたくなかった。
そういうのはどっかよその、遠くのことのように思っていた。

年末に、死刑廃止運動をやってる人たちの忘年会にお邪魔する機会があったんだけど、去年は一年を通して執行が一件もなかったので完全にお祭り騒ぎになっていた。執行がなかったのは19年ぶりのことなんだそうだ。
こないだ内閣改造があって法相がまた替わって、それもよりにもよって新しい小川敏夫さんは死刑推進派だから、彼らの戦いも再びハードにヘヴィーな局面に向かってくことは間違いない。よしんば交替しなかったとしても、死刑制度がある限りいつなんどき執行があってもおかしくはない。
だからこそ、忘年会の一日くらいは、みんなでめでたいお酒を飲みたかった気持ちはすごくわかる。
いつもいつも暴風雨の吹きすさぶ絶壁にしがみついて真っ暗闇を登っていくような運動をしている人たちにとって、おいしいお酒を心ゆくまでとことん酌み交わせる夜なんて、それこそ何年かに一度くらいしかないのだから。

おめでたいことはそういつもないからめでたい。
東北の皆さんにも、いつか、心からおめでたい杯を交わせる日がくることをせつに祈る。

今日は悲しいことがあった日だし、そのことは絶対に忘れてはいけないと思う。
それでもやっぱり日はまた昇る。
明けない夜はないし、止まない雨もない。
そう思いたい。