『パラダイス・ナウ』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000WCEMLE&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
えーとおもしろかったです。すっごいふつーに。
自爆テロとゆーテーマだけにずごーーーーん!と重ーーーーい映画をイメージするじゃないですか。ふつー。ゼンゼンそんなことないです。も思いっきりふつーに観れます。しかもよくできている。
主人公のサイード(カイス・ネシフ)とハーレド(アリ・スリマン)は幼馴染み同士の自動車修理工。年齢は20代前半くらい、スラム育ちではあるけど、どこにでもいるごくごくふつうの若者だ。ピタTなんか着ちゃったりしてファッションは完全に西欧化されてるし、淡いラヴ♪なんかも当り前に経験したりする。それがいきなり自爆テロ。なんでやねん。
日本にいて日々の報道で自爆テロを耳にする我々の素朴な疑問。なんで自爆?どーして自爆?そこをこの映画は非常に丁寧に、でも淡々と、そして巧みに簡潔に語っている。誰にでもわかるやさしい自爆テロ講座。
けど安易に共感を求めようともしていない。共感しなくたってわかる描き方がほんとうに上手い。
観ていてここ数年に公開されたいろんな映画を思いだした。
『ミュンヘン』、『ユナイテッド93』、『グアンタナモ、僕達が見た真実』、どれもイスラム武装組織と西欧社会との対立を描いた映画ばかりだ。
『パラダイス〜』はそれを逆側からの視点で描いている。マスコミというフィルターの向こうにいるパレスチナ武装組織、おなかに爆弾を抱えてやってくるテロリストたちに、どんな家族がいてどんなごはんを食べて、どんな音楽を聴いているのか、指令を受けてからのふたりの運命の48時間に、そんな「真実」が表現される。けどまったく情緒的じゃない。ストーリー展開はなかなか映画的だけど、ヘンに涙や感動を押しつけたりはしない。そこにぐりはとても好感を持ちました。
この映画はとくに『ミュンヘン』に似ていた。
国のため、名誉のために罪を犯そうとする人々。大義のためなら人殺しは罪じゃない、純粋にそう割りきってみたり、迷ったり、苦しんだり、悩んだり、揺れる心はイスラエル人もパレスチナ人も同じなのだ。敵同士となって戦う彼らが信じていることが、互いにそっくり似ているところが悲しい。せつない。
暴力は何も生まない。それなのに殺しあいをやめない人間がいるのが、ぐりにはどうしても理解できない。
だからサイードに共感することはできなかったけど、映画としてはとっても優れた作品だと思います。オススメ。
映像がすっごい綺麗でした。撮影はオゾン組のアントワーヌ・エベルレ。娯楽映画としてもちゃんと観れる作品になってましたよ。ハイ。
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えーとおもしろかったです。すっごいふつーに。
自爆テロとゆーテーマだけにずごーーーーん!と重ーーーーい映画をイメージするじゃないですか。ふつー。ゼンゼンそんなことないです。も思いっきりふつーに観れます。しかもよくできている。
主人公のサイード(カイス・ネシフ)とハーレド(アリ・スリマン)は幼馴染み同士の自動車修理工。年齢は20代前半くらい、スラム育ちではあるけど、どこにでもいるごくごくふつうの若者だ。ピタTなんか着ちゃったりしてファッションは完全に西欧化されてるし、淡いラヴ♪なんかも当り前に経験したりする。それがいきなり自爆テロ。なんでやねん。
日本にいて日々の報道で自爆テロを耳にする我々の素朴な疑問。なんで自爆?どーして自爆?そこをこの映画は非常に丁寧に、でも淡々と、そして巧みに簡潔に語っている。誰にでもわかるやさしい自爆テロ講座。
けど安易に共感を求めようともしていない。共感しなくたってわかる描き方がほんとうに上手い。
観ていてここ数年に公開されたいろんな映画を思いだした。
『ミュンヘン』、『ユナイテッド93』、『グアンタナモ、僕達が見た真実』、どれもイスラム武装組織と西欧社会との対立を描いた映画ばかりだ。
『パラダイス〜』はそれを逆側からの視点で描いている。マスコミというフィルターの向こうにいるパレスチナ武装組織、おなかに爆弾を抱えてやってくるテロリストたちに、どんな家族がいてどんなごはんを食べて、どんな音楽を聴いているのか、指令を受けてからのふたりの運命の48時間に、そんな「真実」が表現される。けどまったく情緒的じゃない。ストーリー展開はなかなか映画的だけど、ヘンに涙や感動を押しつけたりはしない。そこにぐりはとても好感を持ちました。
この映画はとくに『ミュンヘン』に似ていた。
国のため、名誉のために罪を犯そうとする人々。大義のためなら人殺しは罪じゃない、純粋にそう割りきってみたり、迷ったり、苦しんだり、悩んだり、揺れる心はイスラエル人もパレスチナ人も同じなのだ。敵同士となって戦う彼らが信じていることが、互いにそっくり似ているところが悲しい。せつない。
暴力は何も生まない。それなのに殺しあいをやめない人間がいるのが、ぐりにはどうしても理解できない。
だからサイードに共感することはできなかったけど、映画としてはとっても優れた作品だと思います。オススメ。
映像がすっごい綺麗でした。撮影はオゾン組のアントワーヌ・エベルレ。娯楽映画としてもちゃんと観れる作品になってましたよ。ハイ。