岡部先生にお会いしたことは二度しかないが、ひとを引きつける魅力的な方でした。今日31日は先生を偲ぶ会です。同志社・新島会館、3時より。わたしも間もなく寺町丸太町に出かけますが昨晩、沖縄から来られた方から先生の話をいろいろお聞きしました。地元の宮里テツさんが、沖縄の新聞に書かれた追悼文コピーもいただきました。
かつて宮里さんの娘さんが京都の大学に進学し、下宿生活をはじめたそうです。33年前のことです。ところが娘さんは精神のバランスを崩してしまわれた。下宿の部屋に落ち着けず、夢見が悪い。部屋に悪霊が取り付いているのかと、母と娘は祈祷師に部屋の祓いを頼むことを決めたそうです。しかしこの話を聞いた岡部先生は、
「あら、今どきそんな…地球の裏側ともお話できる時代に何を心配しているの。ほら私をみてごらん。こんな細い弱々しい体で大きな家にひとりで住んでいるでしょ。夜中に電話のベルがなると、出版社からならいいが…もし…と思うと、一気に力がこもりどう対処するかを考えるの。するとおちつくのですよ。科学の時代にユーレー、笑い話でしょホホ…、もっと強いこころで、いまがいちばん大事なとき…」
宮里さんは、岡部先生の細い弱々しいきゃしゃな体に、芯の強い、ものに動じない強さがあるのが不思議でした。
「わたしはひとり住まいでしょ。外出のときは、家の柱をなでて『いってきますよ、よろしくね』と声をかけて出かけるのです。帰宅したら同じように柱をなでて『いま帰りました。ありがとう』と礼をいうのです。すると、こころがおちつきますから…」
テツさんはいまもずっと、柱をなでておられるそうです。(八重山毎日新聞 2008年5月17日掲載「岡部伊都子先生ありがとうー安らかにお眠りくださいー)
<2008年5月31日 先生を偲び>
かつて宮里さんの娘さんが京都の大学に進学し、下宿生活をはじめたそうです。33年前のことです。ところが娘さんは精神のバランスを崩してしまわれた。下宿の部屋に落ち着けず、夢見が悪い。部屋に悪霊が取り付いているのかと、母と娘は祈祷師に部屋の祓いを頼むことを決めたそうです。しかしこの話を聞いた岡部先生は、
「あら、今どきそんな…地球の裏側ともお話できる時代に何を心配しているの。ほら私をみてごらん。こんな細い弱々しい体で大きな家にひとりで住んでいるでしょ。夜中に電話のベルがなると、出版社からならいいが…もし…と思うと、一気に力がこもりどう対処するかを考えるの。するとおちつくのですよ。科学の時代にユーレー、笑い話でしょホホ…、もっと強いこころで、いまがいちばん大事なとき…」
宮里さんは、岡部先生の細い弱々しいきゃしゃな体に、芯の強い、ものに動じない強さがあるのが不思議でした。
「わたしはひとり住まいでしょ。外出のときは、家の柱をなでて『いってきますよ、よろしくね』と声をかけて出かけるのです。帰宅したら同じように柱をなでて『いま帰りました。ありがとう』と礼をいうのです。すると、こころがおちつきますから…」
テツさんはいまもずっと、柱をなでておられるそうです。(八重山毎日新聞 2008年5月17日掲載「岡部伊都子先生ありがとうー安らかにお眠りくださいー)
<2008年5月31日 先生を偲び>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます