パリに本部を置くNGO「国境なき記者団」は、1月25日に2011年版「世界報道自由度」の179ヵ国ランキングを発表しました。このリストは2002年から毎年、発表されています。同記者団は言論と報道の自由を守るための団体です。発表されたばかりなので、ネットで見られるのはまだフランス語表記のみです。気になる国を仏和辞典で調べてみました。(数字)は昨年の順位。
1 フィンランド(昨年も1位)
1 ノルウェー(同様1位)
3 エストニア(9位)
3 オランダ(同じく1)
5 オーストリア(7)
6 アイスランド(1)
6 ルクセンブルク(14)
8 スイス(1)
9 キャップ・バート(東太西洋の島国)
10 カナダ(21)
10 デンマーク(11)
12 スウェーデン(1)
13 ニュージーランド(8)
14 チェコ(23)
15 アイルランド(9)
16 キプロス(45)
16 ジャマイカ(25)
16 ドイツ(17)
19 コスタリカ(29)
20 ベルギー(14)
20 ナミビア(アフリカ南西部・昨年21位)
以上がベスト20位。以下は気になる国です。
22 日本(昨年11位)
24 ポーランド(32)
28 英国(19)
30 オーストラリア(18)
38 フランス(44)
44 韓国(42)
47 米国(昨年20位)
54 香港(34)
61 イタリー(49)
70 ブータン(64)
70 ギリシア(70)
131 インド(122)
133 イスラエル(86)
135 シンガポール(136)
137 タイ(153)
142 ロシア(140)
150 アフガニスタン(147)
151 パキスタン(151)
152 イラク(130)
154 リビア(160)
165 ラオス(168)
166 エジプト(127)
169 ミャンマー(ビルマ174)
以下はワースト10位。
170 スーダン(172)
171 イエメン(170)
172 ベトナム(165)
173 バーレーン(144)
174 中国(171)
175 イエメン(170)
176 シリア(173)
177 トルクメニスタン(カスピ海の東・176)
178 北朝鮮(昨年同様ブービー)
179 エリトリア(昨年同様最下位・紅海沿いでエチオピアとスーダンの間)
ところで連載「ブータンの幸福」で幸福度をみてきましたが、ふたつの幸福度調査指数を合体させてみようと思いました。ひとつは国連開発計画UNDPが発表した187カ国「人間開発指数HDI 2011」。もうひとつはイギリスのレスター大のエイドリアン・ホワイトが作成した178カ国「世界幸福地図 国別幸福度ランキング 2006」。
しかし「人間開発指数」には上位に、抵抗感のある国がたくさん並んでいます。たとえば米国4位、日本12位、韓国14位、イスラエル16位、フランス19位。たぶん経済国力に置いたウェイトが高いのでしょう。
もうひとつの「世界幸福地図」国名順位ベスト20だけを以下に記します。(数字)は前記「世界報道自由度ランキング 2011」
1デンマーク(10)
2スイス(8)
3オーストリア(5)
4アイスランド(6)
5バハマ(?)
6フィンランド(1)
7スウェーデン(12)
8ブータン(70)
9ブルネイ(125)
10カナダ(10)
11アイルランド(15)
12ルクセンブルク(6)
13コスタリカ(19)
14マルタ(58)
15オランダ(3)
16アンティグアバーブーダ(?)
17マレーシア(122)
18ニュージーランド(13)
19ノルウェー(2)
20セイシェル(73)
これを見て驚きましたが、言論報道の自由度が高いと評価される国ほど、国民の満足度が高いといえそうです。
順位が20位までの高自由度の国は、デンマーク・スイス・オーストリア・アイスランド・フィンランド・スウェーデン・カナダ・アイルランド・ルクセンブルク・コスタリカ・オランダ・ニュージーランド・ノルウェー。20カ国のうち13国が占めています。
「国民の幸福度」と「言論表現報道の自由度」は正比例する、といってもよいのではないでしょうか?
<2012年1月27日 南浦邦仁>
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