映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

マルタのやさしい刺繍

2009年01月13日 | 映画(ま行)

お茶目なおばあちゃんたちの奮闘

                  * * * * * * * *

舞台はスイスの小さな村。
撮影は穴あきチーズの里として有名なエメンタール地方で行われたとのことです。
私たちが、スイスと聞いて思い浮かべるイメージそのままの、
山間の牧草地の斜面が広がる小さな村に、一握りのかわいらしい家並み。
そいういう風景だけであこがれてしまいます。

さて、80歳マルタは9ヶ月前に夫を亡くして以来、無気力な日々を送っています。
あるとき、村の合唱団の旗の修理を頼まれたことから、
昔作っていたランジェリーの創作意欲がわいてくる。
華やかなレースに精密な刺繍。
・・・まさに女性のあこがれです。
「ランジェリーのお店を持つのが夢だったのよ・・・」、
そう語るマルタを親友のリジーが後押し。

しかし、田舎の村の人たちの意識と来たら、100年前と同じくらいに古くて頑固。
素敵にディスプレイされたその小さなお店を、
いやらしい、恥ずかしいとののしり、気でも狂ったかと笑いものにする。
年をとってから、夢を持つことが何で悪いのよ! 
反発を感じたマルタと友人3人の奮闘が始まります。
インターネットを習ってみたり、車の免許を取ったり・・・。

ここで、先頭に立ってこの店をつぶそうとしたのは、
なんと彼女らの息子たちなんですね。
村では中心的人物の。
なるほどと思うのは、男性にとって母親というのはいつまでも、
「母親」以外の何者でもないのではないでしょうか。
母親も、1人の独立した人格の持ち主ということを、
思ったこともないし、理解しようともしない。
だから、突然母親が自己を主張し始めた時に混乱するんです。

多分この村も過疎化で残されたのは老人ばかり・・・。
どこの国も、似たような事情ですね。
そんな時、年に係らず、前向きに何か夢を持って行動すること、
そうして、生きがいを持つこと、それが大事になるわけです。
そうでなければ、この高齢化の進んだ日本も悲惨な未来になってしまいます・・・。

「世界最速のインディアン」、「ヤング@ハート」、
そしてこの「マルタのやさしい刺繍」。
どれも、年をとる事も悪くない、と希望を与えてくれますね。
私もだんだんそういう年に近づいてきますが、なんだか勇気が出てきます。

お茶目なおばあちゃんたちの奮闘を、どなたにも楽しんでいただけると思います。

2006年/スイス/89分
監督:デティナ・オベルリ
出演:シュテファニー・グラーザー、アンネマリー・デューリンガー、ハイジ=アリア・グレスナー、モニカ・グプサー

 


パパにさよならできるまで

2009年01月12日 | 映画(は行)
パパにさよならできるまで [DVD]

ジェネオン エンタテインメント

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月面着陸の日にパパはきっと帰って来る

               * * * * * * * *

ギリシャ作品です。
ちょうど、アポロ11号の月面着陸があった1969年が舞台。
10歳少年イリアスが主人公。
行商が仕事のパパは、普段留守勝ち。
でも、いつもチョコレートをお土産に持って帰っててくれるパパが大好き。
しかし、そのパパが交通事故で亡くなってしまう。
「今度、月面着陸の日には帰ってくるから、一緒にテレビを見よう」、
そう約束したパパでしたが、
突然のその死をイリアスは受け入れることができない。
深い哀しみに直面した子どもの内面世界を、瑞々しく描いています。

誰もがいつかは直面する「死」というものですが、
確かに10歳の少年にとってはまだ、早すぎる、受け入れがたいことですね。
イリアスを見守るお母さん、お兄ちゃん、叔父さん。
彼らもどうすればいいのかとほうにくれる。
ちょっとぼけていて、自分の息子も良くわからないおばあちゃんがいるのですが、
イリアスは、その息子即ち自分のパパに成りすまして、手紙を描きます。
海辺の町に引っ越しました。
皆元気です・・・。
そこには彼自身の願いがそのまま記されている。
切ないですね。

お父さんがいつも読んでくれたお気に入りの本が、ヴェルヌの「月世界旅行」。
それだから、アポロの月面着陸はイリアスとパパの夢でもあったのです。
パパと約束したんだから、絶対この日にパパは帰ってくる。
そう信じてその日を待つイリアス。
心の底では多分解っているのです。でも、それを認めるのが怖い。
それを認めたときに、少年は大人に一歩近づくのでしょう。

こういうドラマは大抵子どもは10歳前後に設定されています。
大人と子ども・・・意識の一番微妙な年頃なんですね。
私たちの中の、もう忘れている子どもの心をちょっぴり呼び起こす。
心に残る一編です。

2003年/ギリシャ/114分
監督:ペニー・パナヨトプル
出演:ヨルゴス・カラヤニス、イオアンナ・ツィリグーリ、ステリオス・マイナス、クリストス・ブヨタス

「沼地のある森を抜けて」 梨木香歩

2009年01月11日 | 本(SF・ファンタジー)
沼地のある森を抜けて (新潮文庫)
梨木 香歩
新潮社

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私たちの身の回り、内側と外側、「ぐるりのこと」のエッセイで
彼女の思考の原点がそこにあることを語っています。
この物語はその著者の集大成ともいえる長編小説です。

発端は「ぬかどこ」。
ちょっと拍子抜けしますね。
ところが、この主人公久美が受け継いだ、先祖代々のぬかどこには奇妙な点があったのです。
毎朝夕かき混ぜるのが日課。
ある日その中に卵のようなものが発生し、
そこから透き通るような少年が生まれてきた・・・。
日常と非日常が微妙に交差してゆく彼女の作品ですが、
これがまた群を抜いていますね。
このぬかどこは故郷の島に由来するものだと探り当てた久美は、
友人の風野と共に、その島へ向かう・・・・。

かなり生物学に肉薄しなければ難しい点もあるのですが、
ぬかどこを生かしているのは酵母なんですね。
彼女はそういうところから生命の原点を見つめていきます。

久美はもう結構な年なんだけれども、どうも結婚には意欲的にはなれない。
結婚で女性が自分が自分でなくなる、夫の付属物になってしまう、
そういうところに嫌悪を感じているのです。
先祖代々伝わっているというぬかどこ。
毎日毎日女たちは、何を思ってこれをかき混ぜてきたのだろうか。
まるでその女たちの情念が乗り移ってでもいるように、
薄気味悪く思えてきたりもする。
こんなものに一生を縛り付けられたくない・・・と思えてくる。

一方、ぬかどこのことを調べているうちに知り合った風野は、
生物学的にはれっきとした男性なのですが、自ら男性であることを捨てている。
言葉はおねえ言葉なのですが、かといって、特別女になろうとしている風でもない。
彼自身、横暴な父にただ耐える母という結婚の形態を見て育ったため、
彼も、結婚には否定的。
男であることをやめ、中性でありたいと思っているようです。

このように社会的な「結婚」感を語りつつ、
話は、生命の誕生という本来の意味の結婚へと進んでいきます。
例えばアメーバのような不定形の単細胞生物。
彼らは、単に自分が分裂して増えていくんですね。
つまりすべては同じDNA。
いくら増殖しても所詮それは自分自身。
宇宙の中で自分1人。
孤独・・・、著者はこの状態をそう呼びます。

さて、生物の進化の中で、彼らは自分の周りに壁を作り始めた。
「ぐるり」と。
そこで初めて自己と他者ができたのです。
そして、「自分」と「自分とは少しだけ違う他者」と結合することで
新しい命を生み出すようになった。

単なるコピーである無性生殖から、有性生殖に切り替わった時。
そのときから生命はもう片方の性を求め合う。
何億年前から連綿と続けられてきた命の誕生。
その連鎖。
そういう延長上に私たちの生命はある。

ラストの荘厳なシーンは圧倒的です。
このシーンを描きたいために、この長いストーリーはあったのでしょう。
究極の愛の形を・・・。

満足度★★★★★


この自由な世界で

2009年01月10日 | 映画(か行)

「自由」の名の下で作られる格差
                           
             * * * * * * * *

ロンドンに住むシングルマザーのアンジー。
彼女は息子を両親に預けているのですが、
早く生活を安定させて引き取りたいと思っている。
ところが、順調にいっていた職業紹介所の仕事があっけなくクビ。
そこで思い切って、自分で仕事をはじめることにします。
移民労働者に仕事を斡旋するんですね。
営業の届出もなしに、もぐりで・・・。
・・・しかし、それよりも、不法移民を働かせる方がもっと儲かることに気づき・・・、
超えてはいけない一線を超えてしまう。

格差。
そういって片付けるには、あまりにも複雑な世の中です。
超特級のほんの一握りの富裕層から、食うや食わずの極貧層まで、
いまや世界中を巻き込んで序列がある。
しかも、大抵は金銭的強者が弱者を食い物にして。
問題なのは、これは「制度」としてそうなっているのではなくて、
「自由」の名の下でこうなってしまっているということなんですね。

イギリスにも他国から多くの移民が押し寄せ、
混乱状態にあるという実態を覗かせます。
「イースタン・プロミス」の映画のように、
そんな中ではロシアン・マフィアの暗躍などもあり、
かなり危険な世相となっているようなので・・・、
彼女の行動はやはり、自殺行為です。

この映画では、こんな中で
なりふりかまわずに生きようともがいているアンジーを描きつつ、
本当にこんな社会でいいのだろうか、と訴えているように思います。
自分が幸せになるためには、誰かを蹴落とさなければならない。
こんなことは間違っているはずなのですが、いまやそういう風潮が当たり前。
では、どうすればよいのか
・・・私などが考えるまでもなく、
古来から多くの賢人が考えているのですが、答えはありませんね。

やはり、「チェ・ゲバラ」を見てみようという気になってきました・・・。


この映画のチラシに、こんなことがかいてありますよ。
Free
1 (人が)(奴隷の状態になく)自由の身の、自由な
  (国・土地が)自由な人の(ためにある)
2 『経済』(経済取引・貿易が)(関税障壁などを伴わない)自由性の、無統制の
(中略)
4(人・思想・意志・行動などが)外部の干渉[因襲]にとらわれない、拘束されない
                        ーーーランダムハウス英和辞典より抜粋

今あるのは真の「自由」ではなく、
やはり何かにとらわれている、「自由ではない状態」
なのではないかという気がしてきました。

 

2007年/イギリス・イタリア・ドイツ・スペイン/96分
監督:ケン・ローチ
出演:キルストン・ウェアリング、ジュリエット・エリス、レズワフ・ジュリック、ジョー・シフリート


「火村英生に捧げる犯罪」 有栖川有栖

2009年01月09日 | 本(ミステリ)
火村英生に捧げる犯罪
有栖川 有栖
文藝春秋

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火村准教授シリーズの短編集です。
本の帯に曰く、
「洒脱(エレガンス)。諧謔(ユーモア)。情熱(パッション)。驚き(サプライズ)。」
・・・と、まさに4拍子そろったバラエティ豊かな短編集で、大変楽しく読みました。
ショート・ショートも混じっていますが、これもまた楽しい。


表題作「火村英生に捧げる犯罪」では、
なぜか、警察と火村あての犯行予告状が届く。
一方、有栖の方には、ある作品は盗作であるとのいわれのない中傷の電話が・・・。
さらには、学校の校庭に机を並べて字を記すという謎の事件・・・。
これらは何か関連があるのか・・・?
答えは意外とあっけないのですが、物語はとても興味深く読めて
・・・というよりは「読まされて」しまいます。
しかし、この中で、うまいなあと思ったのは
伏線として、こんな話があったのですね。
有栖が、小説の中で、人物AとBが街中で偶然ばったりと会った
というシーンを書きたいのだけれど、どうしてもわざとらしくなってしまう。
いかにもご都合主義、そう簡単に偶然を持ってきていいのか・・・。
しかし自分も、
つい2・3日前に以前の職場の知人とばったり会って一杯やったのだから、
ありえないことではないだろう・・・。
などと悩むシーン。
まさに、答えが出た後に、ここを思い出して、そうか!と、はたと手を打つ。
こういうところが小説の面白みなんですよねー。

他に・・・
珍しく火村が語り手となっている一編。
大胆なトリックを惜しげもなく「作中作」として使った一編。
火村抜きで事件解決しようと有栖が奮闘する一編。
こういうのもいいです。

また、このシリーズに登場する刑事たちも、それぞれ個性的で、味がある。

★いつもアルマーニのスーツに身を包むハリキリ若手刑事、森下。

★禿頭、太鼓腹にサスペンダー。あだ名は海坊主。船曳警部。

★見るからに屈強そうな捜査一課きっての猛者、南波警部補。

★娘さんが受験生。柳井警部。

★部外者が捜査に加わるのを快く思っていない、野上巡査部長。
 有栖はこの人が苦手。

などなど・・・、また今度どこかで出会うのが楽しみになってしまう、面々です。

満足度★★★★★


レッドクリフ Part Ⅰ

2009年01月08日 | 映画(ら行)

大迫力で納得・満足

            * * * * * * * *

まだやってたんですか?といわれそうです。
ついに見ないで終わりそう・・・と思ったのですが、
でもどうせ見るならやはり映画館の大画面で見たほうが良い、
と思い直して見たのですが・・・。
いやはや。参りました。
やっぱり見ないと損!でしたね!

三国志は殿方にファンが多いですが、私には苦手感があったんですよ。
歴史音痴ですし。
しかもこういう登場人物の多い映画は誰が誰だかわからなく恐れもあるし
・・・とためらっていたんですね。
でも全然、そういう心配はありませんでした。

まず初めにこの当時の大まかな状況を説明してくれます。
今から1800年ほど前、西暦208年のこと。
中国は漢の時代ですが、曹操軍が勢力を拡大し、漢皇帝をもほとんど牛耳っている。
片や、大きな勢力となっているのは、劉備軍と孫権軍。
登場人物たちも、初めに登場したときだけではなく、
要所要所で再度名前を表示してくれるという親切さなので、とても良くわかりました。
こういうところでストレスを感じないというのは、
映画を見るときに意外と重要なんじゃないかと思います。

様々な登場人物がいるのですが、
この作品では孫権軍の司令官である周瑜(トニー・レオン)が主人公に据えられています。
同盟を組む劉備軍の軍師が孔明(金城武)。
やはり重要なところにはいい俳優を充てて来ますね。
すべてハイスピードカメラで撮影したというその戦闘シーンは
まさに大迫力・・・全く気が抜けません。

まあ、そういうところもさることながら、ちゃんとラブシーンもあり、
孔明の悠然と構えた微笑みと合わせて意外におちゃめな面も覗かせるなど、
エンタテイメント性もバッチリ。
周瑜の妻役の方(リン・チーリン)がすごくキレイで見とれました。
台湾のトップモデルだとか。
曹操が惑うのも無理はない・・・と。

ただ両軍が真っ向からの戦いになるというのではなくて、
作戦がモノをいうんですね。
だから兵の数が多ければいいというものでもない。
この映画中でも、いくつかの戦闘の陣形や作戦が用いられていますが、
そういったところの面白みもちゃんと盛り込んであります。
・・・でも、こういうときの兵は軍師のコマですよね。
そういうところに、やはり胸が痛んでしまう。
戦いなら当たり前なんですが、人類はこんなことばかり繰り返してきたんですねえ・・・。

と、まあ、それはさておき、ラストシーンがまた、しゃれていました。
孔明が白い鳩を放つ。
鳩は、大河にひしめくように浮かぶ敵の軍船を眼下にしながら飛び続け、
やがて、敵陣の風景を映し出す。
そこではなんと、蹴鞠のゲームなんかやってる。
サッカーによく似て、これもまたなかなかの迫力。
白い鳩はジョン・ウー監督のトレード・マークですからね。
にやりとさせられます。
そしてまた、先日見た「K-20」の映画の中でも、
金城武が白い鳩を、それはそれは大切にかわいがっている。
そんなことも思い出されまして、ほんとに楽しい仕上がりです。

さて、両陣営、戦いの準備は整った。
実は、これからが表題の「赤壁の戦い」なのですが、
ここで、思い切り期待を持たせて、「続く」です!
これは、見ないわけには行かない・・・と。
水上の戦いもまた見モノになりそうです。
今度は、公開したらすぐに見に行きます!

2008年/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国/145分
監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、中村獅童

 


「押入れのちよ」 荻原 浩

2009年01月06日 | 本(その他)
押入れのちよ (新潮文庫)
荻原 浩
新潮社

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次から次へと読みたくなって、一気読みしてしまう短編集です。

表題の「押入れのちよ」。
これは、以前に読んだ「愛しの座敷わらし」の原型となったものと見てよさそうです。
失業中のサラリーマン恵太が引っ越してきた格安物件のアパート。
なんと、そこには夜な夜な、自称明治39年生まれの14歳の女の子、ちよが出現。
一見怪談ではあるのですが、
この子が、ビーフジャーキーをほおばり、カルピスウォーターを飲む。
初めは怖くて布団の中で震えていた恵一が、だんだん親しみを抱いてくるのですね。
ちよは、テレビも大好きで、クイズ番組を見て「ハイナルアンサー」などという言葉を覚えたりする。
いつしか、恵一の話し相手。
そんな彼女がある日、テレビに映し出された東南アジアの風景を見て、
ここに行ったことがあるという。
そんなことから導き出されたのは、
ちよの魂が、いつまでもこんなところにさまよっている原因となる、
悲しい過去の現実なのでした・・・。
ちょっぴり怖くて、おかしくて、悲しい物語。
同じ着想を膨らませたのが、「愛しの座敷わらし」なんですね。

それから、「コール」という作品も、幽霊関係なんですが、
まるでカジシンのストーリーように、切なくも愛しい一編。

しかし、こういうほのぼの路線かと思いきや、
ブラックユーモアたっぷりのものもあります。
離婚寸前の夫婦が繰り広げる死闘(?)「殺意のレシピ」。
介護を装い、執拗な虐待を繰り返す嫁に迫る不気味な影「介護の鬼」。
その他いろいろな趣向満載で、お得な一冊だと思います。

満足度★★★★☆


風と共に去りぬ

2009年01月05日 | 映画(か行)

明日という日がある・・・
 

風と共に去りぬ [DVD]
ビビアン・リー,クラーク・ゲーブル,オリビア・デ・ハビランド,レスリー・ハワード
ワーナー・ホーム・ビデオ
               * * * * * * * *
今さら、解説するのも恥ずかしいくらいの名作です。
ほとんど4時間に近い超大作。
普段あまり同じ映画を繰り返しては見ない方ですが、
こればっかりはもう何度も見ています。
今回、お正月休み中に、またじっくり見てみました。

話せば長いことながら、少し前に淀川長治さんの「私の映画の部屋」という本を入手したのです。
単行本で1976年に出版され、1985年文春文庫として出されたという年代モノ。
・・・これが正編と、続編、続々編の3冊あって、バザーで一冊30円、計90円で手に入れました!!
しかし、これは映画好きにはバイブルみたいなもので、
すごくお買い得だったと思います。
(これは今も文春文庫で買えるようです。)
まだきちんと読んでいないのですが、
この中で「風と共に去りぬ」のところがとても興味深かったので、
急に映画の方もまた見たくなってしまったというしだい。
ということなので・・・

淀川メモ
1939年、15億円の巨費をかけて完成。
昭和14年の15億ですから・・・。
原作者マーガレット・ミッチェルは生涯この本一冊しか書いていない。
10年を費やして、この本だけを書いたといいます。
主演、スカーレット・オハラ役が決まらないまま、撮影が開始され、
たまたまアトランタ炎上のシーン撮影を見学に来たヴィヴィアン・リーに白羽の矢が当たった。
アシュレイ役のレスリー・ハワードは飛行機事故で行方不明で亡くなった。
マミー役のハッティ・マクダニエルは、黒人俳優初のアカデミー賞受賞。

・・・いろいろエピソードの尽きない作品です。
しかし、本当にこれはいろいろな面で面白い、ドラマチックな作品ですよね。

スカーレットは火のように情熱的で強い。
勝気でわがまま。
・・・身の回りにこんな人が実際にいたら、多分私は苦手かも知れません。
それと対極にあるのがメラニー。
理知的で、優しく、そしてまた芯はしっかりしているんですね。
この人は本心からに誰にでも優しい。
スカーレットの憧れ、アシュレイは、スカーレットに惹かれながらも、
結婚相手としてはメラニーを選ぶ。
・・・まあ、こういうところがまた、いかにも彼らしいんですが。
そこへ登場するのが、レット・バトラー。
ならず者・・・というか、いかにも胡散臭げな人物なんですが、
スカーレットの気持ちなどすっかりお見通し。
スカーレットの激しい気性に付き合えるのは、
まさに彼くらいしかないと思えるのですが、
スカーレットはただひたすらアシュレイばかりを思い続ける。
・・・これら人物の配置がもう、絶妙です。
それだけでも面白いのに、南北戦争が背景にあり、
豊かで美しかったスカーレットの故郷タラが、
南部の敗戦ですっかり廃墟に成り果ててしまう。
お金も食べ物もないところから
「もう二度と飢えない」と誓い、立ち上がるスカーレット。
・・・感動します。

また、南北戦争といえば、奴隷制度にも思い至るわけですが、
オハラ家に仕える黒人たちは多分に家族的。
なかでも、太った召使のマミーは、作品中もかなり重要な位置を占めています。
わがままなスカーレットをたしなめることができるのは、彼女くらいのものですから。
無論、黒人に対して家畜同様のひどい扱いもあったと思うのですが、
この映画中のように、穏やかな関係もあったと想像すると少しほっとします。
スカーレットとバトラーを
「サラブレットのように見えるけれど、本当はロバだ」と評したのも彼女。

私の好きなシーンは冒頭付近。
スカーレットがアシュレイに愛をうちあけたのに拒まれ、
ヒステリーを起して灰皿を投げる。
そのソファーの陰から「お気の毒」と皮肉な笑顔で顔を出すバトラー。
名シーンですねえ・・・。
私はここのところで、すっかりクラーク・ゲーブルファンになってしまったんですが。
結婚してもなお、スカーレットの心はアシュレイにあると知って絶望し、
ひたすら娘のボニーを溺愛するレット。
この辺も見ていて切ないですよ~。

とにかく何度見ても全く飽きない。
また、時々見ることにしようと思ったのでした。

1939年/アメリカ/228分
監督:ヴィクター・フレミング
出演:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル、オリヴィア・デ・ハヴィランド、レスリー・ハワード

 


ウォーリー

2009年01月04日 | 映画(あ行)

700年、ずっと誰かと手をつなぎたかった

                 * * * * * * * *

いやあ、新年第一弾として見るには、まことにふさわしい作品でした。
今回は、日本語版で見たんですね。
そう。だって、札幌では字幕版をやっているのは一館だけ。
しかも、夕方からしかない。
主婦は、晩御飯つくりに帰らなきゃないのよっ!
ちょくちょく飲み会とかで、夜も留守にするのに、何でそこでこだわるんだか・・・。
でも、この映画は特別問題なかったでしょ。
そうなんだよね~。
ほとんどウォーリーとイヴは、声を発してもお互いの名前を呼び合うくらいなので、
英語でも日本語でも、あんまり差し支えなかったです。
けど、おや?とおもったのは、アニメ自体、日本向け版を上映していたみたいですね・・・
看板とかの文字が日本語だったもんね・・・。
まあ、その部分だけ、各国語のものを作るくらい、考えてみたら簡単・・・。
・・・でも、逆にそこだけ違和感があったりして・・・。
サービス満点ではあるけどね。
さてさて、中身に入りましょう。
まず、ゴミだらけの地球で、せっせとゴミを固めて運ぶたった1人(この際、1人と言ってしまいましょう)のロボット、ウォーリーの情景が延々と描写されます。
ゴミだらけの地球を人間たちが見捨てて宇宙へ行ってしまって、
その後始末をロボットが託されたんだね。
なんとそれから700年。
こんな広いところをたった1人でってひどいじゃない、と思ったら・・・。
元は同じロボットがたくさんいたんだね。
でもさすがに、年月のうちにダメになっていって今はウォーリー1人きり。
でも彼は、その壊れたロボットたちの部品を取っておいて、
時々自分の部品と交換している。
ちゃんと彼の家もあって夜はそこでくつろぐんだよね。
そこに人間たちの温もりを感じるような様々なものがコレクションしてある。「ハロー・ドーリー!」のVHSビデオがお気に入り。
なぜか、このあたりのグッズが、現在の私たちから見ても、ちょっと懐かしいものなんだよね。
ルービック・キューブパズルとか、ごく初期のTVゲームとかね。
彼がソーラーパネルを広げて充電すると、「ジャーン♪」とパソコンの起動する電子音。
イヤー、いちいち揚げていたらキリがないんだけれど、
ほんとに、このウォーリーの生活見てるだけで楽しくて退屈しない。
もっと、長く見ていたかったくらい。
ある日そこへ真っ白で滑らかな肌のロボット、イヴがやってきた。
彼女は、はるか彼方の人類のいる宇宙船から、ある指令を受けて偵察に来ていたんだね。
その彼女にウォーリーは一目ぼれ。
なんというかねえ、700年も経つとロボットも感情をもつようになるんだねえ。
ほら、古い人形とか、樹齢数百年の古木とか・・・。心が宿るというじゃないの。
ロボットにそういうことが起っても不思議じゃナイと思う。
・・・そういう話だったんですかね?
まあ、とにかく、キレイだけれど凶暴な女。勤勉で心優しい男。
・・・これも現代の縮図ですなあ・・・。

さてさて、驚きはそこから、一気に人類のいる巨大宇宙船へ行ってから。
なんと、すべてパソコンやロボットたちにおまかせし続けてきた人類は、700年のうちに変わり果てた姿になっている。
人間が機械を使っているのではなく、機械に人間が操られているような状況になってしまっているんですね。
なんとも、痛切な文明批判。
とにかくこの作品は、子どもだけをターゲットにしているのではなくて、完全に大人をもターゲットにしているわけです。
だから、大人が見ても、全然遜色ない。
そして、ウォーリーとイヴのほのかなラヴ・ストーリーもなかなかなんですよね~。
実際、ほとんどセリフなしなのに、あの動きとかわずかな表情だけでどうしてあんな詩情豊かな表現ができるのか・・・。偉大としか言いようがない。
ロボットなのに、下手な人間より表情豊かだもんねえ。
ウォーリーは、ずっと、イヴの手を意識していて、手をつなぎたいと思っているでしょ。
そうなんです。700年間、ミュージカルのビデオをみながら、ずっとあんなふうに、誰かと手をつないで見たいと思っていたんですよ。・・・泣けますね。

思うに、あの宇宙船はノアの方舟なんだよね。人類が一時非難するための。
で、ノアは陸があるかあるかどうか調べるために、鳩を放したのではなかったっけ?
鳩が何かの芽をくわえて帰ってきて、
それで陸があって、植物が芽生えていることが解るんだよね。
多分そのことが下敷きなんだと思う。
イヴが鳩の役割ということか・・・。あ、その芽って、オリーブじゃなかったっけ?
うーん、でもここではマメかなんかの芽じゃないかなあって、気がする。
冷蔵庫のところにあったんだから、きっと何か食用のものだよ・・・。

・・・ところで、あの宇宙船の人間たち見て思うのですが・・・。
はい、はい。
あれって、私たちの目指す、一つのユートピアではあるよね。
みな豊かで、平等という意味では・・・。
う~ん、そうかもしれないね。でも、結局そういう生活は無気力や怠惰を生み出すだけということなのか・・・。
確かに、格差はなかったなあ・・・。
あ、ちょっと待って!!
あそこにいたのは全部白人だよ!
そ・・・そうなんですか?
  違う、違う、ちゃんと黒人もいたそうです!
   (注)この部分、初めの記事に過ちがありましたので、修正しています。

あ、そうなんだ・・・。ごめん。でもね、それは別としても、やっぱり、700年前に選民は、あったのではないでしょうか。裕福な連中だけが宇宙船に乗り込んで、地球を脱出したけれども、残された貧乏な人たちは、地球の環境破壊に巻き込まれて、絶滅した。・・・実はそういう隠された壮絶なストーリーがあるんだよ。
深読み、しすぎだってば。
でも、ひそかに生き延びたのが一部のゾンビ化した人間たちで、実は、日が落ちて夜になると、地下から、うじゃうじゃとわきでてくる・・・。
それは、アイ・アム・レジェンド!
全くもう、話が逸れすぎだよ。
・・・すんません。でもまあ、こんないろいろな空想をしてみるのも、楽しいじゃありませんか。
無気力化した人間たちの中にも、まだ多少のチャレンジ精神は残っていた、ということで、めでたしと、しておきましょうよ。
はい、ではそういうことで・・・。
本当にこれは、ぜひ見ておくべきアニメの一つです。特マルでお勧め!。

2008/アメリカ/103分  ピクサーアニメ
監督:アンドリュー・スタントン


「分身」 東野圭吾

2009年01月03日 | 本(ミステリ)
分身 (集英社文庫)
東野 圭吾
集英社

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集英社文庫の企画で、この本は、北方謙三氏推奨の本ということになっていました。

未読のものだったので、読んでみました。
作品としては1993年、ちょっと古いのですが。

ここには二人の女性が登場します。
1人は函館生まれ、札幌で暮らしている女子大生、氏家鞠子。
もう1人は東京で暮らす小林双葉。こちらも女子大生。
何のつながりもないはずのこの二人、実は、瓜二つ。
この謎は、二人の出生のいきさつにさかのぼるのですが・・・。
二人はそれぞれの疑問を探るため、
お互いの存在も知らないままに、それぞれの地へ旅にでます。

ここまでではいろいろ考えられますね。
実は父親が同じとか、母親が同じ・・・。
または双子が生まれてすぐに引き離された・・・。
そこがやはり東野圭吾なのですが、下敷きに「科学」があります。
現代医学の危険な領域・・・。
といえばピンとくるでしょうか。
実はこの二人、ある人の細胞を元に作られた、クローンだというのです。
全く同じDNAを持つ二人。
まさに分身なんですね。
この物語は、そういう、医学の脅威をテーマにしたものではあるのですが、
それ以上に、自分自身がクローンと知ってしまった二人の女性の心。
自分の存在自体が否定されたようなショック、
ゆれる心を細やかに描いた作品となっています。

現実には、今、倫理的問題から人間のクローンを作ることはご法度ですね。
・・・でも、この物語のように、どこかでこっそり行われているのかも・・・。
こうしたときに、そうして生まれてしまった人のアイデンティティはどうなるのか・・・。
これはやはり神の領域で、人が立ち入る場所ではないようです。

ラストの舞台が富良野なんですが、
なるほど、最後の情景を書きたいために、
あえて、富良野に持ってきたのがわかります。
良いシーンです。

満足度★★★★☆


ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月

2009年01月02日 | 映画(は行)
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 [DVD]

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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30を過ぎたって、巨大なお尻だって、大丈夫

                 * * * * * * * *

さて、前作でハッピーエンドとなったブリジットとマークでしたが、
これはその続きのストーリー。
えてして、その先は見ないほうが良いというのが多いですね。
絶頂で終わればその先は下り坂しかない・・・。
しかしですよ、恋愛のパターンでは確かにもう一山あるのでした。
愛を確認し、付き合い始めることと、もう一つの最大の山、「結婚」が・・・。
ラブラブの二人だったのですが、マークは弁護士という職業柄、まじめ。
付き合う人たちも知的でお堅い。
そんな中で、全く庶民的で平たく言えば下品ともいえるブリジットが浮いてしまう。
おまけに、マークのアシスタント女性が美人でスタイルも良く、妙に親しげ。
生真面目なマークは、なかなか情熱的な愛の言葉など口に出さないし・・・。
次第に愛されている自信がなくなるブリジット。
そこへまたあのいい加減男、ダニエルが出てくるんですね。
果たして、この誘惑に勝てるのか?

今回は、ブリジットがスカイダイビングをしたり、スキーに行ったり、
果てはタイまで行って事件に巻き込まれ・・・、
ちょっと、サービス満点すぎですね。
ここまでくると現実感が薄れて、単にファンタジーの域になってくる。
面白くはありましたが・・・。
等身大のさえない女の子が恋を手に入れるところが要点のストーリーだったわけですから、ちょっと弱い。
ただ、2作目ということで、前作と同じくマークとダニエルの決闘シーンが見ものです。
こういう繰り返しを使うところは、なかなかにくい。
そして、日ごろお堅いマークの秘めた情熱を見せるところでもあるので、
これはいいですね。
結局、予想通りの結末となるのですが、いいんじゃないでしょうか。
沈黙は金。
調子のいい言葉より、秘めた愛情。
思いやりの心。
そして行動力。
・・・ということでした。

ワーキングタイトルの映画でいつも思うのですが、
登場人物の友人関係がとてもいいんですよ。
時々集まってはわいわい言って食事をし、
恋の悩みや仕事の悩みも打ち明け、
時には茶化したり、忠告したり。
困った時には親身に助けてくれて・・・。
こんな気のおけない友人たちがいたら、
恋人なんかいなくても、ちっとも孤独ではないと思うのですが。
だからブリジットは1人のままでも
絶対、孤独死して、犬に食べられ、一ヵ月後に発見されたりしないと、私は思うなあ・・・。

2004/アメリカ/108分
監督:ビーバン・キドロン
出演:レニー・ゼルウィガー、ヒュー・グラント、コリン・ファース、ジム・ブロードベント


ブリジット・ジョーンズの日記

2009年01月01日 | 映画(は行)
ブリジット・ジョーンズの日記 [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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セクシーなビキニか、引き締め効果ありのデカパンか

                 * * * * * * * *

この作品は実は公開時に見ているのですが、
その続編の方をまだ見ていないことを思い出しまして、
そちらを見る前に、もう一度改めて始めから見てみました。

30を過ぎても独身の女性に対しての風当たりは、
やはり、日本だけでなく万国共通ですね・・・。
今改めてみて思ったのですが、
映画ではこのように独身を通している女性っていうのは
仕事に夢中で恋愛どころではないと思っているか、
あるいは、結婚なんてくだらないと思っているか、そういうタイプが多いですね。
ところが、このブリジットは、とにかく恋愛にあこがれているんだけど、
相手がいない。
ちょっと太めでダイエットすべきと思っている・・・など、
すごく、身近な感じなんですね。
どこにでもいそうなOL。
やはりこういうところが、この映画が受けた理由なんだろうと思います。
レニー・ゼルウィガーはこの映画のために体重を6キロ増量させたといいますが、
確かに、彼女がスタイル抜群だったら、全然説得力がなくなってしまいます。

さて、この気取らない彼女を、セクシーでプレイボーイの彼女の上司ダニエルが気に入ってしまう。
笑っちゃいますが、ヒュー・グラントはこういう役がほんとに多いです。
プレイボーイで、いい加減。
それがまた、はまっているから・・・。
いつもスタイリッシュな女性ばかり相手にしているので、
こういう、気取らない彼女を相手にしているとほっとするんだろうなあ
・・・と、勝手に納得してしまいました。

さて、そこにライバル登場で、こちらは、バツイチの弁護士マーク・ダーシー。
彼はブリジットの幼馴染ですが、大人になってからは初めての対面。
それが、お互いにすごく感じが悪い。
いやなヤツ!と思ったのですが・・・。

私はこのマークとブリジットの関係で、「プライドと偏見」を連想してしまいました。
どうも、そのあたりが下敷きになっていないでしょうか・・・? 
と、思ったら、私の知っている映画の方ではなくて、
かつて、イギリスBBCのテレビドラマで「高慢と偏見」をやっていまして、
そのダーシー役がなんとコリン・ファース。
「ブリジット・ジョーンズの日記」著者は、このドラマのファンだったそうですから、
もう、この両者のストーリーの関連性は、まちがいありません。
初対面はすごくいやな感じ。
陰険でえらそうで・・・。
他の人から良くないウワサを聞かされて。
家族のことを悪く言われ。
会うたびに不愉快。
でも、なんだか気になって・・・。
あるとき、実は好きだと愛の告白をうける。
う~む、やっぱり似ている。
しかも、名前も同じくダーシー。

・・・などと、新しい発見もあるので、
時を経て以前に見た映画を見るのも良いものです。

いろいろ、楽しいシーンも満載です。
私が気に入ったのは、あるパーティーの日。
付ける下着に迷うのです。
万が一(?)のために、下着はセクシーなスケスケのビキニ? 
いや、そこまで行かないとすれば、こちらの、引き締め効果のあるデカパンのほうが・・・?
わかるわかる。
なかなか切実な問題ですよね。

仮装パーティーかと思ってバニーガールのスタイルで行ってみれば、
普通のパーティーで、思い切り浮きまくっていたり。
青い色のスープをつくってしまったり。
最後には下着姿のまま雪の中へ飛び出す!
けなげで一生懸命なブリジットの日記をご堪能あれ。

2001年/アメリカ/97分
監督:シャロン・マグワイア
出演:レニー・ゼルウィガー、ヒュー・グラント、コリン・ファース、ジェンマ・ジョーンズ

                  * * * * * * * *

あけまして、おめでとうございます。
このブログに訪れていただいている皆様、どうもありがとうございます。
新年とはいえ、いつもの延長ですが、
また今年も、できるところまで続けていこうと思います。
今年は往年の名作といわれる映画も見てみようかと・・・。
いくら見ても未知のものが尽きないし、
一度見たものでも、改めてみるとまた面白い。
ほんとうに、興味が尽きない映画の世界です。
本のほうはまた、読めば読むほど
自分が読んでいるのが砂漠の中の砂の一粒にすぎないことがわかってきまして、
怖ろしい気がします。
まあ、あせっても仕方ないので、
自分流でのんびり行くことにします。

今年もよろしくお願いいたします。