映画と本の『たんぽぽ館』

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麗しのサブリナ

2009年03月28日 | オードリー・ヘップバーン
勤勉実直な長男か、遊び人の次男か

           * * * * * * * *

これは「ローマの休日」のすぐ後のオードリー・ヘップバーン作品です。
だからなんとなくその「ローマの休日」路線の
彼女の魅力を引き出すように作られていると思います。
コメディタッチのラブストーリーです。

大富豪ララビー家。
そこのお抱え運転手の娘サブリナが、オードリー・ヘップバーン。

ララビー家長男ライナスは、仕事一筋。
いまだ独身。
次男デイヴィッドは、遊び人の放蕩息子。
離婚暦3回。
サブリナは、この遊び人の次男の方に恋焦がれているのですが、
彼は、使用人の娘、しかも小さなときから見ているサブリナのことなど
これっぽっちも気にかけていない。
傷心のサブリナは、パリへ料理の修業に行き、
2年後、パリの洗練された雰囲気を身に付けて帰ってくる。
そうすると、プレイボーイのデイヴィットが早速目をつける。
エリザベスという婚約者もそっちのけ。
ところがそのエリザベスはララビー家としては政略結婚で、
婚約解消は大変まずい。
そこで長男ライナスが、何とかこの恋路を邪魔しようと乗り出すのです。


そもそも、この遊び人に恋焦がれるというのは、
恋に恋していると同じ。
このセンはないでしょう、と初めから思いますね。
・・・とすればライナスの方か・・・。
う~ん、でも、今の感覚からすると、
サブリナの相手としてはかなりのオジサマですよね。
だがしかし、なんとこの方は、
ハンフリー・ボガードですよ。
あの、ジュリーが
「ボーギー、ボーギー、あんたの時代は良かった・・・」と歌った、
カサブランカダンディ。
ちなみに、その「カサブランカ」は今作をさかのぼること10年ほど前の作品。
となればボギーも10歳若いというわけで・・・
その頃の彼なら、と納得はいきます。

まあ、それにしても当時としては超ビッグな共演なんですね。
大富豪のオジサマと、若き美女・・・。
今でもありがちではありますが、私はあまり好きではないなあ・・・。
サブリナさん、せっかくお料理の修業をしてきたんだから、
愛だ恋だという前にまず自立しなさい・・・。
な~んて、こんな映画でそんなことを言うのは、全くヤボというものですが。

とはいえ、サブリナの衣装がまた素敵です。
パーティー用のドレスもいいけど、
黒の上下、ボーイッシュな7分丈のパンツスタイルもいいですね。
・・・「サブリナパンツ」の名称は、
やはりこの映画から来ているんですよね・・・? 
このスタイルは、彼女のようにスリムな体型だからいいので、
グラマー女優ではダメですね。

モノクロの、クラシックなロマンチックコメディをどうぞ。

1954年/アメリカ/113分
監督:ビリー・ワイルダー
出演:オードリー・ヘップバーン、ハンフリー・ボガード、ウィリアム・ホールデン、ウォルター・ハムデン


Sabrina trailer




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (CD)
2009-03-30 17:10:55
たんぽぽさん、こんにちは!
ヘップバーン特集続いてますね。
私も若い頃、結構はまって、よく観ました。
ローマ、ティファニー、シャレード・・・。
ほとんど全部好きです。
今の映画にはない味がありますよね。

亮さんのところで読みましたが、ジュリーお好きなんですね。
私も大好きです。ジュリーは当時も今も含めて普通のアイドルとは一線を画したモノの違いを感じます。
あの当時のまま今出てきてもかっこいいんじゃないかと思いますよ。その分、現在の姿はちょっと幻滅でしたが。(笑)
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若き日のトキメキそのまま (たんぽぽ)
2009-03-30 23:19:25
>CDさま
さすがのアイドルも、寄る年なみには勝てない・・・ですね。
でも、オードリーもそうですが、映像にはいつまでも若くて一番素敵な時の姿が残っている。
これは素晴らしいですね。
凡人だと、こうは行きません。
それにしても、ジュリーの全盛期の映像には、今でも血が(?)騒ぎますねえ・・・。
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