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雨、、、、じゃない

凄い音で雨が降っているなぁ・・・

と思ったら雨じゃなくて雹でした。


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「食」の課外授業

西江雅之 著
平凡社新書
平凡社
ISBN4-582-85304-8
2005年12月9日
777円

本屋さんの新書コーナーにあったのが目に
ついて買ってきました。「あとがき」を
読んで知ったのですが、内容はKIRINのWeb
サイト、キリンビール大学向けに書かれた
ものであり、ネット上で読むことも可能です。

著者は文化人類学者だそうです。この前に
読んだ「人間は脳で食べている」の著者は
栄養学者ですから、まったく違った視点から
食について書かれた本を続けて読んだことに
なります。狙った訳じゃなくて単なる偶然
なんですけどね。

さて本書の内容ですが、私にはとても面白い
話が並んでいます。文化人類学者らしく、
「食べる」「食べ物」「文化」等、言葉の
定義から入りますので、人によっては進行が
うざったく感じるかもしれません。

特に面白かったのは2点あって、1つは
「『食べられる物』と『食べ物』と」は違う
という話です。言われてみれば当然の話
ですが、本書にはない例で言うと納豆は
関西人には『食べ物』ではありませんね。

で、本の方には極端な例が載っています。
それは「食べられる物」と「食べ物」が
同じなら人口増加による食料問題は発生
しないと書かれています。何故だかわかり
ますか?それは人間が「食べ物」になる
からです。詳しくはこちらをどうぞ。


もう1つは「伝統」に関する話です。
現代における「伝統」とは伝統として
存在していたものではなく、伝統として
創り出されたものであると主張しています。

これはまさにその通りだと思います。
私は、今まで「伝統」というものに対して
どこか違和感を覚えていました。伝統と
言われているものでもせいぜい数十年しか
遡れないものが結構あるように思うのです。
例えば、演歌や童謡、そして和食だって
今のスタイルになってからそれほど年月が
経っているとは思えません。「伝統に則った
式典」とか言いつつモーニング姿のおじさんが
出てきてずっこけることもしばしばです。

ところが、この著者は「伝統」とは過去に
あった何かを見つけ出してそれに肉付けを
して創り上げるものであると書いてあります。
あまりうまくまとめられないので、詳しくは
こちらをお読みください。


なお、前にも書いたように本書の内容は殆ど
ネット上で読めてしまうのですが、量は結構
ありますので、ちゃんと読むには本の方が
いいでしょう。

(1つ書き忘れたことがあるので、こちらに追記
しました。)

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