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ボーイング787とLSI検証用エミュレータ

LSIの開発において検証にエミュレータを使うことが増えている
そうです。確かにシミュレータに比べれば遥かに高速なので大量の
テストケースを流すことができる。このため当然、検証の確度は
上がると思われているようですが、それは本当でしょうか?

今、バッテリー関連の不具合で運行が停止されているボーイング
787の開発開始は2004年、初飛行は2009年、そして運行開始は
2012年。3年間に渡って実機でテスト飛行しているのです。

しかし、運行開始して1年で不具合のために運行停止になって
しまいました。どうしてこんなことが起きてしまったのでしょう。
一番大きな理由は実運用に比較してテストはほんのわずかの時間
しか出来ないことでしょう。テストで使われる機体はせいぜい数機、
それに対して実運用はすでに数十機と10倍。テストでは実使用の
完全な再現は出来ないのです。

さて、話をエミュレータに戻すと、多くの場合使えるのは1台、
検証期間は1年以内でしょう。一方実際に使用されるLSIチップは
数百万個。そして使われるのは数年。このギャップは787を遥かに
超えています。要するに高速エミュレータを利用して大量のテストを
行なったところで実使用には比べるべくもなく787のように不具合が
残る可能性はあるということです。

結局のところ検証で重要なのは実使用においてどんなことが
起きるかの想定に漏れがないことです。これはシミュレーション
であろうがエミュレーションであろうが一緒。これがちゃんと
できていないのにエミュレータを導入しても不具合をなくすことは
期待できません。想定される状況が多くシミュレーションでは時間が
かかってしまうときにエミュレータを導入するというのがあるべき
姿だと思うのです。
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