とんぼ歳時記

ヘルシー家庭料理の店「とんぼ」のお知らせ

松迎えの正月事始め

2018-12-13 09:55:29 | 日記
いささかの 塵もめでたや 事始=暁水=

今日12月13日は[正月事始め]の日。本来ならお歳暮を贈るのもこの日から、と言われております。
全国各地で、門松用の竹や松などを採りに山に入ったり、煤払いの大掃除したりする習慣があります。
事始めの餅と称する鏡餅を、踊りの師匠さんに配り挨拶する京都・祇園の舞妓さん、芸妓さんの習慣が有名です。

私も今日あたりから、店内の煤払いなどしながら、正月を迎える準備に着手したばかり。
何しろ今はクリスマスを前に忘年会シーズンの真っ最中。
〆飾りなどの正月用品の準備は、まだ手付かずです。
こうしてみると昔の人々は季節季節の年間の生活行事を、計画的に実践していたことが分かります。

そして明日12月14日は、赤穂浪士が吉良上野介邸に討ち入りの日。
前日降りしきる雪の中、浪士の大高源吾が煤払い用の竹売りに姿を変え、両国橋で俳諧の師匠・宝井其角と会います。
其角は源吾の身なりから、隅田の流れを見て
[年の瀬や 水のながれと 人のみは]と付け句を出します。
それに対して源吾は[明日またるる その宝船]と返したそうです。

其角は、当初その句の意味が解らず、旗本・土屋主税の屋敷で句のやり取りを説明すると、主税は即座にその意味を理解したそうです。
因みに旗本・土屋邸は、吉良邸の隣だったそうです。

平成最後の歳の瀬もあと18日。
内外に悲喜交々の出来事がありました。
新しい年、新しい代はどんな年になるのかしら?
お客さまにも[とんぼ]にも、そして私にも、明日待たるるその宝船です。

GINZA と ん ぼ
富士子