ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

グルクン

2011年05月06日 | 沖縄の動物:魚貝類

 涙グルグル君

 昔、子持ちだが独身(自称)の美人と仲良くなり、ある秋の日、彼女と、小学校一年生の彼女の息子と一緒にグルクン釣りに出かけた。
  グルクンは船釣りとなる。安謝港から船に乗って慶良間諸島近くの釣り場へ行く。私は釣竿を持っていたが、彼女は息子と一緒でいいというので、彼女たちのための竿を1本だけ船主に準備して貰っていた。
 私は、のんびりした釣(あまり釣れないということ)は好きだが、忙しい釣は好きで無い。その時のグルクン釣は忙しかった。2度ばかり竿を上げて数匹を釣ったら、私はもう飽きてしまっていた。開始から15分も経ったかどうかであった。私は自分の竿を彼女に貸した。すると、いっぱい釣れる釣に彼女は熱中した。その後の私は、彼女と彼女の息子が釣ったグルクンを針から外すことと、餌籠に餌のオキアミを詰める役となった。お陰で、釣をしなくても忙しく働くはめになった。「何のこっちゃい!」だった。

 彼女とは半年ばかりの間に数回デートをしたが、そんなある日、「結婚しました」と言う。デートを断られることもあったので、何となくそういうこともあるかも、という予想はしていた。ではあるが、やはり、「何のこっちゃい!」と私は思うのであった。「俺は釣り針にかけられつつ、天秤にもかけられていたのか」ということであった。
 相手は貿易会社の社長ということであった。今も日本人の平均から言えば貧乏な私であるが、当時はもっと酷い貧乏であった。私はまた、金の力に打ち勝つほどの容姿も精神的な魅力も持ち合わせていなかった。「貧乏と社長なら社長を選ぶわな」とまあ、いたしかたないことと諦めたのであった。悲しい涙を潤ませつつである。

 ※グルクンはさびき釣りとなる。餌籠に詰めたオキアミは撒き餌となる。
 ※表題の「涙グルグル」、涙はナダと読む。涙ソウソウのナダと一緒。ナダソウソウは涙が流れるさまを表し、ナダグルグルは目がうるうるするさまを表す。

 
 グルクン(カブクヮーグルクン) 
 和名:タカサゴ フエダイ科の海産食用魚
 全長30センチ 生息場所サンゴ礁域 食性は動物プランクトン
 タカサゴ類を総称してグルクンという。世界に10種しかないタカサゴ類のうち、8種が沖縄近海に生息しているという。名前の由来は不詳。
 最も身近な大衆魚で、グルクンを食べたことの無いウチナーンチュはごく少ないに違いない。誰が決めたか知らないが沖縄の県魚とされている。文句は無い。
 食用としては、本種とクマササハナムロ(ウクーグルクン)が重要とされている。サンゴ礁外縁部、島の岸壁の傍、深い(30~50m)場所に多数の群れでいる

 ウクーグルクン
 和名:クマササハナムロ フエダイ科の海産食用魚
 全長25センチ 生息場所サンゴ礁域 食性は動物プランクトン

 記:ガジ丸 2006.9.2 →沖縄の動物目次
 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『沖縄釣魚図鑑』新垣柴太郎・吉野哲夫著、新星図書出版発行
 『水族館動物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団監修・発行
 『磯の生き物』屋比久壮実著・発行、アクアコーラル企画編集部編集

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