ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アカジン

2011年05月06日 | 沖縄の動物:魚貝類

 1セント玉より遥かに高価

 スーパーなどで買い物をし、デジで支払いをする時に、私は札入れと小銭入れの両方を手に持って、小銭入れの中に10円玉、5円玉、1円玉が何枚入っているか予め確認している。できるだけ細かい硬貨を使って、小銭入れを軽くしたいからである。なるべく札を崩さずに、小銭を増やさないようにしたいというのは多くの人が思うことのようで、昔、一緒に買い物へ行った際の祖母もまたそうであった。
 「ィエー、アカジナー ムッチョーミ?」と私に訊く。和訳すると、「ねぇ、赤銭持っている?」ということになる。赤銭はアカジンと発音する。私はウチナーグチの専門家では無いので正確かどうかちょっと不安だが、アカジナー(akajinaa)は、「赤銭は」という意味のアカジンヤ(akajinya)が詰まったものであろう。

  赤銭とは赤い銭、つまり銅の銭、日本の通貨で言えば5円、10円玉のこととなるが、昔、沖縄はアメリカの統治下にあり、使う通貨もドルだったので、私の祖母が言う赤銭は1セント玉のことであった。1セント、最も価値の低い硬貨であった。
 アカジンというともう一つ、魚のアカジンがすぐに思い浮かぶ。なぜなら、美味しい魚だからである。刺身でも、焼いても煮ても、私は好き。1セント玉の呼称と同じアカジンだが、これはまったく1セント玉と異なり、とても価値のある魚となっている。

 
 アカジン(和名スジアラ):海産の食用魚
 スズキ目ハタ科の海産硬骨魚 全長1m 生息場所はサンゴ礁域
 和名のスジアラは、体に筋のあるアラに似た魚ということだと思われるが、アラは滅多にお目にかかれない幻の美味しい魚として有名で、同じスズキ目でもスズキ科の魚。こちらはハタ科。漢字では筋、アラは魚偏に荒と書く(パソコンの辞書にその字が無い)ようである。方言名のアカジンは、アカは体色が赤いのでアカ、ジンは不明(銭では無いと思う)。魚(食用としての)好きのウチナーンチュでこの名前を知らない人はいないくらい有名。アカジンミーバイと呼ぶこともあるが、ミーバイはハタ科の魚の総称。ミーバイは他に、アーラミーバイ(マハタ)、ユダヤミーバイ(マダラハタ)などがある。
 全長1mほどになる。食性は魚類、甲殻類。高級魚として知られ、市場で高値で取引される。刺身、煮付けなどで食され、ハタ類ではもっとも美味とされている。

 記:ガジ丸 2006.9.9 →沖縄の動物目次
 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『沖縄釣魚図鑑』新垣柴太郎・吉野哲夫著、新星図書出版発行
 『水族館動物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団監修・発行
 『磯の生き物』屋比久壮実著・発行、アクアコーラル企画編集部編集

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