Latin for Beginners_2501

【本文】
vel locus palūdibus cīnctus vel in flūminis rīpīs situs dēligēbātur.

【新出ラテン語句】
cīnctus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

vel locus palūdibus cīnctus vel in flūminis rīpīs situs dēligēbātur.
(訳)
 あるいは、沼地によって囲まれ、又は川岸に位置している場所が選択されていた。
(解説)
 前回の文に引き続き、ローマ軍の野営地の設営場所について述べています。
 vel は「又は、あるいは」の意味の接続詞です。前の vel は前回読んだ文と今回の文を結んでいるものと解してみました。他方、後の vel は palūdibus cīnctus と in flūminis rīpīs situs を結んでいるものと解してみました。cīnctus と situs はともに locus に係っています。
 palūdibus は palūs(沼地、湿地)の手段の奪格で、「沼地によって」の意味です。
 cīnctus は「囲まれている」の意味です。
 in flūminis rīpīs は「川の岸に」の意味で、“P→G→N”の語順になっています(Latin for Beginners_396 参照)。
 situs は「位置している」の意味です。
 dēligō は「選ぶ、選択する」の意味です。ここでは、受動相で用いられており、その主語は locus です。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2500

【本文】
Quā dē causā castra(3) in colle ab utrāque parte arduō, ā fronte lēniter dēclīvī saepe pōnēbantur;

(3) castra, subject of pōnēbantur.

【訳文】
Quā dē causā castra(3) in colle ab utrāque parte arduō, ā fronte lēniter dēclīvī saepe pōnēbantur;

(3) castra pōnēbantur の主語。

【新出ラテン語句】
arduus lēniter

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Quā dē causā castra in colle ab utrāque parte arduō, ā fronte lēniter dēclīvī saepe pōnēbantur;
(訳)
 こうした理由から、野営地は、両側は険しく、前方は緩やかに傾斜した丘の上に、しばしば設営されていた。
(解説)
 quā dē causā は「この理由で、それ故に」の意味です。
 ab utrāque parte は「両側で」の意味です。
 arduus は「険しい」の意味で、ここでは collis(丘)の単数奪格 colle を修飾しています。
 ā fronte は「前方に、正面に」の意味です。ab, ā は一般には「~から」の意味ですが、本文の ab utrāque parte や ā fronte では、「~で、~に」の意味になっています。なお、前者では utrāque が母音で始まる単語ですので、ab が用いられています(Latin for Beginners_205 参照)。
 lēniter は lēnis(緩やかな、穏やかな)から派生した副詞で(Latin for Beginners_1330 参照)、「緩やかに、穏やかに」の意味です。
 dēclīvis は「傾いた、傾斜した」の意味で、ここでは colle を修飾しているものと思われます。
 castra pōnō は「陣を張る」の意味です。ここでは、受け身で用いられており、「野営地は設営されていた」と訳してみました。注(3)にあるように、castra はこの文の主語になっています。

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Latin for Beginners_2499

【本文】
Locus habēbātur idōneus castrīs (2)quī facile dēfendī posset et prope aquam esset.

(2) quī ... posset ... esset, §501. 45.

【訳文】
Locus habēbātur idōneus castrīs (2)quī facile dēfendī posset et prope aquam esset.

(2) quī ... posset ... esset §501. 45 参照。

【コメント】
 本書では、habēbatur と印刷されていますが、本稿では habēbātur としました。

 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Locus habēbātur idōneus castrīs quī facile dēfendī posset et prope aquam esset.
(訳)
 容易に守ることができ、水の近くに位置するような場所が、野営地に適していると考えられていた。
(解説)
 habēbātur は habeō(持つ、持っている;考える)の受動相ですが、訳し方が難しいです。ここでは「考えられていた」と訳してみました。
 idōneus は主語 locus の補語と思われます。
 関係代名詞節 quī ... は主語 locus に係っているものと思われます。これは注(2)にあるように“特性又は記述の接続法”ですLatin for Beginners_1771 参照)。§501. 45“特性又は記述の接続法”について説明していますが、後日読むことにします。ここでは、「~するような」と訳してみました。
 facile は「容易に」の意味の副詞です(Latin for Beginners_1334, 1335 参照)。
 dēfendī は dēfendō(守る、防ぐ)の不定法受動相現在形です(Latin for Beginners_560, 563 参照)。この部分を直訳すれば「守られることができ」となりますが、ここでは「守ることができ」と能動に訳してみました。
 prope は対格の語を取る前置詞で、「~の近くに」の意味です。
 posset, esset は quī 節の接続法の動詞です。主節の habēbātur との時制の一致により未完了過去形になっています。
 esset は sum(いる、ある)の接続法3人称単数未完了過去形ですが(Latin for Beginners_1529 参照)、ここでは「位置する」と訳してみました。また、posset は possum(できる)の接続法3人称単数未完了過去形です(Latin for Beginners_1595 参照)。

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Latin for Beginners_2498

【本文】
Equitēs quoque in omnīs partīs dīmittēbantur quī loca explōrārent; et centuriōnēs praemittēbantur ut locum castrīs idōneum dēligerent.

【新出ラテン語句】
centuriō explōrō praemittō

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Equitēs quoque in omnīs partīs dīmittēbantur quī loca explōrārent; et centuriōnēs praemittēbantur ut locum castrīs idōneum dēligerent.
(訳)
 騎兵たちも、場所を偵察するために、あらゆる方面に派遣されていた。また、百人隊長たちは、野営地に適した場所を選ぶために、先に派遣されていた。
(解説)
 pars は、ここでは「方向、方角、方面」の意味に解してみました。
 dīmittō は「派遣する」の意味です。
 quī ... explōrārent は“目的の接続法”の関係代名詞節です。その先行詞は equitēs と思われますので、直訳すれば「場所を偵察するための(騎兵たちも)」となりそうですが、ここでは副詞節として訳してみました(Latin for Beginners_1501, 1504, 1505 参照)。explōrārent が接続法になっており、その時制は主節の dīmittēbantur との時制の一致により未完了過去形になっています。
 loca は「場所を」と訳してみました。男性名詞 locus,-ī(場所)の複数形は中性名詞となって、loca,-ōrum と格変化します。
 explōrō は「探り出す、探索する、偵察する」の意味ですが、ここでは「偵察する」と訳してみました。
 centuriō は「(ローマ軍団の)百人隊長」の意味です。centu- の部分が centum(百)と一致しています。
 praemittō は「先発させる、先に送る」の意味です。ここでは「先に派遣する」と訳してみました。
 ut ... dēligerent は“目的の接続法”の副詞節です(上記各リンク参照)。dēligerent が接続法になっており、その時制は主節の praemittēbantur との時制の一致により未完了過去形になっています。
 与格+ idōneusは「~に適した」の意味です(Latin for Beginners_473, 474 参照)。
 「場所」は、本文の前半とは異なり、単数形 locum が用いられています。本文の前半では騎兵がいろいろな場所を偵察したので複数形 loca になっていますが、ここでは、ある日にあるローマ軍が野営する場所は1か所なので単数形になっているものと考えてみました。
 dēligō は「選ぶ、選択する」の意味です。その主語は百人隊長たちですので、複数形になっています。

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Latin for Beginners_2497

【本文】
(1)Tum legiōnēs quae proximē cōnscrīptae erant tōtum agmen claudēbant.

(1) The newest legions were placed in the rear, because they were the least reliable.

【語句】
legion:軍団
rear:後方、後衛、最後尾
the least:最も少なく、最も~でない
reliable:信頼できる、信用できる、あてになる

【訳文】
(1)Tum legiōnēs quae proximē cōnscrīptae erant tōtum agmen claudēbant.

(1) 最も新参の軍団は、最も頼りにならなかったので、後方に配置された。

【新出ラテン語句】
cōnscrībō

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Tum legiōnēs quae proximē cōnscrīptae erant tōtum agmen claudēbant.
(訳)
 それから、直近に徴募された軍団は隊列全体のしんがりとなっていた。
(解説)
 tum は「それから」と訳してみました。
 quae ... erant は legiōnēs(軍団)を先行詞とする関係代名詞節です。
 proximē は副詞 prope(近く)の最上級で、「最も近く」の意味です(Latin for Beginners_1339 参照)。ここでは、時間的にごく最近であることの意味に解して「直近に」と訳してみました。
 cōnscrīptae erant は cōnscrībō(登録する、徴募する)の直説法受動相3人称複数過去完了形(女性形)です。主節の動詞の動作・行為の時点(過去)よりも以前の動作・行為を表しているので過去完了形になっているものと思われます。ここでは「徴募された」と訳してみました。
 tōtum agmen は「隊列全体」と訳してみました。
 claudō は「閉める、閉鎖する」の意味ですので、agmen claudō を直訳すると「隊列を閉じる」となりますが、これは「隊列の最後になる、しんがりとなる」の意味の慣用表現のようです。

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Latin for Beginners_2496

【本文】
Post eās cōpiās impedīmenta(5) tōtīus exercitūs conlocābant.

(5) impedīmenta. Much of the baggage was carried in carts and on beasts of burden, as is shown above; but, besides this, each soldier (unless expedītus) carried a heavy pack. See also picture, p.159.

【語句】
cart:荷馬車、荷車
beast:動物、獣、家畜
burden:荷物、積み荷(a beast of burden:荷物運搬用の動物)
besides:~の他に、~に加えて
pack:包み、荷物

【訳文】
Post eās cōpiās impedīmenta(5) tōtīus exercitūs conlocābant.

(5) impedīmenta 上図に示されているように、荷物の多くは荷車と荷物運搬用の動物に載せて運ばれた。しかし、これに加えて、それぞれの兵士も(expedītus の場合を除いて)重い荷物を運んだ。159頁の絵も参照。

【コメント】
 注(5)の「上図」は本書に載せられている挿し絵を指しています。本ブログでは挿し絵は省略しています。また、「159頁の絵」も省略しています。
 expedītus は、前回読んだように、「荷物がない、荷物を背負っていない、軽装の」の意味です。戦闘をするときには荷物は邪魔でしょう。

 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Post eās cōpiās impedīmenta tōtīus exercitūs conlocābant.
(訳)
 その軍勢の後ろに全軍の荷物を置いていた。
(解説)
 impedīmentum の複数形 impedīmenta は「荷物」の意味になります。
 tōtīus は代名形容詞 tōtus,-a,-um(すべての、全体の)の単数属格男性形です(Latin for Beginners_368, 369, 372 参照)。
 tōtīus exercitūs は、直訳すると「すべての軍隊の、全体の軍隊の」となりますが、ここでは「全軍の」と訳してみました。
 conlocō は「置く、据える」の意味です。この動詞の主語は明示されていませんが、複数形ですので、これまでの流れからローマ軍、あるいは、ローマ軍の兵士たちと解してみました。

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Latin for Beginners_2495

【本文】
Adpropinquantēs cōpiīs hostium agmen ita dispōnēbant (3)ut imperātor ipse cum plūribus legiōnibus expedītīs(4) prīmum agmen dūceret.

(3) ut ... dūceret, §501. 43.
(4) expedītīs, i.e. without baggage and ready for action.

【語句】
baggage:荷物
ready:用意ができた、準備ができた(for ~:~の)

【訳文】
Adpropinquantēs cōpiīs hostium agmen ita dispōnēbant (3)ut imperātor ipse cum plūribus legiōnibus expedītīs(4) prīmum agmen dūceret.

(3) ut ... dūceret §501. 43 参照。
(4) expedītīs すなわち、荷物がなくて、行動する準備ができていること。

【新出ラテン語句】
expedītus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Adpropinquantēs cōpiīs hostium agmen ita dispōnēbant ut imperātor ipse cum plūribus legiōnibus expedītīs prīmum agmen dūceret.
(訳)
 敵の軍勢に接近するローマ軍は隊列をこのように配置していたので、最高司令官が自ら戦闘準備のできたかなり多くの軍団とともに前衛を率いた。
(解説)
 現在能動分詞 adpropinquantēs は明示されていない主語(前回読んだ「ローマ軍」と解してみました。)に係っているものと解してみました。
 adpropinquō +与格は「~に接近する」の意味です(Latin for Beginners_591 参照)。
 hostium(敵の)は、cōpiīs(軍勢)に係っているものと解してみました。
 agmen は「行軍中の軍隊、隊」等の意味ですが、ここでは「隊列」と訳してみました。
 dispōnō は「配置する」の意味です。
 ita ... ut +接続法は、結果の接続法です(Latin for Beginners_1732, 1733 参照)。ut 節の前に ita が付いているので、結果の接続法の構文と分かります(Latin for Beginners_1737 参照)。注(3)の§501. 43 は結果の接続法について説明していますが、後日読むことにします。ここでは、「このように ... なので、~」と直訳してみましたが、ita(このように)が具体的に何を指しているのかがよく分かりません。前回読んだ「最大の注意を払っている」状態のことでしょうか。
 plūribus は、multus(多い)の比較級 plūs の複数奪格女性形です(Latin for Beginners_1269, 1275 参照)。ここでは「かなり多くの」と訳してみました(Latin for Beginners_1215 参照)。
 expedītus は「荷物がない、荷物を背負っていない」の意味ですが、注(4)にあるように、そこから派生して、軽装で身軽なので動きやすく、行動する準備ができている状態も表すようです。そこで、ここでは「戦闘準備ができている」と訳してみました。
 prīmum agmen は「前衛」の意味です。
 dūceret は dūcō(導く)の接続法能動相3人称単数未完了過去形ですが、ここでは「率いた」と訳してみました。主節の dispōnēbant との時制の一致により未完了過去形になっています。

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Latin for Beginners_2494

【本文】
(2)Quae perīcula ut vītārent, Rōmānī summam cūram adhibēre solēbant.

(2) Quae perīcula, object of vītārent. It is placed first to make a proper connection with the preceding sentence.

【語句】
proper:適当な、ふさわしい
connection:つながり、結合、関連

【訳文】
(2)Quae perīcula ut vītārent, Rōmānī summam cūram adhibēre solēbant.

(2) Quae perīcula vītārent の目的語。それは前の文との適切なつながりを作るために文頭に置かれている。

【新出ラテン語句】
adhibeō soleō vītō

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Quae perīcula ut vītārent, Rōmānī summam cūram adhibēre solēbant.
(訳)
 そこで、そうした危険を避けるために、ローマ軍は最大の注意を払うのを習慣としていた。
(解説)
 quae は perīcula(危険)に係る関係形容詞で、前の文の multīs perīculīs を受ける非制限用法(継続用法)で用いられています。ここでは「そこで、そうした(危険を)」と訳してみました。注(2)にあるように、quae は前の文を受けるために、接続詞 ut よりも前の文頭に置かれています。
 ut +接続法は、「~するために」と目的を表す用法です(Latin for Beginners_1504, 1505 参照)。vītārent は、主節の動詞との時制の一致により未完了過去形になっています。また、その主語は後ろの Rōmānī ですので、複数形になっています。
 cūram adhibeō は、直訳すると「注意を適用する、注意を用いる」等となりますが、ここでは「注意を払う」と訳してみました。
 不定法+ soleōは、「~することを習慣としている、~する習慣である」の意味と思われます。この語は、現在系では通常の動詞と同様に活用しますが、完了系では能動の意味を受動の語形で表します。そこで、この動詞は“半形式所相動詞”と呼ばれます。

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Latin for Beginners_2493

【本文】
 HOW THE ROMANS MARCHED AND CAMPED

 Exercitus quī in hostium fīnibus bellum gerit multīs perīculīs circumdatus est.

【語句】
march:行軍する
camp:野営する

【訳文】
 ローマ軍はどのように行軍し、野営したか

 Exercitus quī in hostium fīnibus bellum gerit multīs perīculīs circumdatus est.

【新出ラテン語句】
circumdō

【コメント】
 本文の主題に鑑み、Romans は「ローマ軍」と訳してみました。

 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Exercitus quī in hostium fīnibus bellum gerit multīs perīculīs circumdatus est.
(訳)
 敵の領域で戦争を行う軍隊は多くの危険に取り囲まれた。
(解説)
 fīnis は複数形で「国土、領土、領域」の意味を表します。in hostium fīnibus(敵の領域で)の語順は“P→G→N”になっています(Latin for Beginners_396 参照)。
 bellum gerō は「戦争を行う」の意味です。
 multīs perīculīs は手段の奪格と思われます。ここでは「多くの危険に(よって)」と訳してみました。
 circumdatus est は circumdō(囲む、取り巻く)の直説法受動相3人称単数完了形(男性形)です。なお、類似の意味の語に obsideō(包囲する)がありました(Latin for Beginners_2489 参照)
 circumdatus est は完了形ですが、quī 節の動詞 gerit は現在形になっています。従属節の動詞が直説法の場合には、時制の一致の規則には従わないようです。

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Latin for Beginners_2492

【本文】
Imperātor fortem adulēscentem amplissimīs verbīs laudāvit et eum (1)tribūnum mīlitum creāvit.

(1) The military tribune was a commissioned officer nearly corresponding to our rank of colonel. The tribunes were often inexperienced men, so Caesar did not allow them much responsibility.

【語句】
military:軍の、軍事の
tribune:護民官、軍団司令官
commissioned officer:士官、将校
rank:階級、位
colonel:(発音に注意)大佐、連隊長
inexperienced:経験のない、未熟な、不慣れの
allow:(~にを)与える

【訳文】
Imperātor fortem adulēscentem amplissimīs verbīs laudāvit et eum (1)tribūnum mīlitum creāvit.

(1) 「軍司令官」(tribūnus mīlitum)は、ほぼ我々の大佐の階級に相当する将校であった。この司令官はしばしば経験のない人物であったので、カエサルは彼らには大きな責任を持たせなかった。

【新出ラテン語句】
tribūnus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Imperātor fortem adulēscentem amplissimīs verbīs laudāvit et eum tribūnum mīlitum creāvit.
(訳)
 最高司令官は非常に素晴らしい言葉で勇敢な青年をたたえた。そして、彼をトリブヌス・ミリトゥムに任命した。
(解説)
 amplissimīs verbīs は手段の奪格です。amplissimus は amplus(大きい、広大な、素晴らしい、高貴な)の最上級です。ここでは「非常に素晴らしい」と訳してみました。
 tribūnus mīlitum は、直訳すると「兵士たちの司令官」といった意味になるでしょうか。注(1)では「軍司令官」と訳してみましたが、最高司令官より下位の将校で、あまり職責もなかったようです。ここでは「トリブヌス・ミリトゥム」と音訳しておきました。
 対格A + 対格B + creōは、「AをBに任命する、選出する」の意味です(Latin for Beginners_1776, 1777 参照)。

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Latin for Beginners_2491

【本文】
Intrā mūnītiōnēs acceptus, ā Caesare benignē exceptus est.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Intrā mūnītiōnēs acceptus, ā Caesare benignē exceptus est.
(訳)
 彼は、とりでの中に受け入れられて、カエサルによって親切に迎えられた。
(解説)
 intrā +対格は「~の中で、~の内で」の意味ですが、ここでは「~の中に」と訳してみました。
 mūnītiō は「要塞、とりで」の意味です。
 accipiō は「受け入れる」と訳してみました。ここでは、完了受動分詞になっており、明示されていない主語「彼(=プブリウス)」に係っています。また、ここでは叙述的に「彼は受け入れられて、」と訳してみました。
 excipiō は「迎える」と訳してみました。ここでは、受動相の完了形で用いられています。
 ā Caesare は行為者の奪格です。
 benignē は「好意をもって、親切に」の意味の副詞です。

-初学者のためのラテン語-

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