~ラテン語をゆっくりと自習するブログです~
PAGINA DIADUMENIANI
Latin for Beginners_2379
【本文】
nautae vēlum contrāxērunt et ancorās iēcērunt.
【新出ラテン語句】
ancora contrahō
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ nautae vēlum contrāxērunt et ancorās iēcērunt.
(訳)
水夫たちは帆をたたんで、錨を下ろした。
(解説)
vēlum contrahō は「帆をたたむ」の意味の表現です。
iaciō は「投げる」の意味ですが、ここでは「(錨を)下ろす」と訳してみました。iaciō の原意を生かせば「投錨する」と訳してもよいと思われます。
-初学者のためのラテン語-
Latin for Beginners_2378
【本文】
Deinde servī rēmīs contendere cessāvērunt(10);
(10) Why is the infinitive used with cessāvērunt ?
【訳文】
Deinde servī rēmīs contendere cessāvērunt(10);
(10) 不定法が cessāvērunt とともに用いられているのはなぜか。
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ Deinde servī rēmīs contendere cessāvērunt;
(訳)
それから、奴隷たちは櫂で努力して漕ぐことをやめた。
(解説)
rēmīs は手段の奪格です。
contendō には「急ぐ、努力する、争う」などいろいろの意味があり、訳し方が難しいですが、ここでは「努力して漕ぐ」と訳してみました。
“不定法+ cessō”は、「~することをやめる」の意味に解してみました。注(10)は cessāvērunt が不定法を取る理由を尋ねていますが、この不定法は動詞の意味を完成させる“補語となる不定法”と思われます(Latin for Beginners_730, 731 参照)。
-初学者のためのラテン語-
Latin for Beginners_2377
【本文】
In altā puppe stābat gubernātor et nōn procul aliquī mīlitēs Rōmānī cum armīs splendidīs, inter quōs clārissimus erat Lentulus.
【新出ラテン語句】
gubernātor procul puppis splendidus
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ In altā puppe stābat gubernātor et nōn procul aliquī mīlitēs Rōmānī cum armīs splendidīs, inter quōs clārissimus erat Lentulus.
(訳)
船尾の高いところに操舵手が立っていた。そして、遠く離れていないところに、あるローマ兵たちがきらびやかな武器を持って立っていた。彼らの中ではレントゥルスが最も高名であった。
(解説)
puppe は女性名詞 puppis,-is(船尾)の単数奪格です。語彙の puppis の項によると、puppis は単数奪格として puppī という語形を取ると記載されていますが、puppe という語形も取るようです。単数奪格に -ī と -e の2種類の形がある語としては、IF CAN 名詞がありました(Latin for Beginners_883 参照)。
alta puppis は「船尾の高いところ」と訳してみました。
nōn procul は「遠く離れていないところに」と訳してみました。
aliquī mīlitēs Rōmānī(あるローマ兵たち)は主語(主格)と思われますが、動詞が見当たりません。前にある stābat は単数形ですので、mīlitēs を受けてはいないと思われます。ここでは 複数形の stābant(立っていた)が省略されているものと解してみました。aliquī は「ある~、誰か~」等の意味の不定形容詞です(Latin for Beginners_1153 参照)。
cum armīs splendidīs は随伴の奪格と思われます。ここでは、「きらびやかな武器を持って」と訳してみました(Latin for Beginners_354 参照)。
inter quōs は mīlitēs を先行詞とする関係代名詞節と思われます。この節の前にコンマが付いていますので、非制限用法(継続用法)で用いられているものと思われます。ここでは「... 。彼らの中では」と訳してみました。
最上級 clārissimus は「最も有名な、最も高名な」の意味に解してみました。
-初学者のためのラテン語-
Latin for Beginners_2376
【本文】
nam nōn sōlum ventō sed etiam rēmīs impellēbātur.
【新出ラテン語句】
impellō
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ nam nōn sōlum ventō sed etiam rēmīs impellēbātur.
(訳)
というのは、それ(= 軍艦)は風によってだけでなく、櫂によってもまた動かされていたからである。
(解説)
“nōn sōlum A sed etiam B”は、「Aだけでなく、Bもまた」の意味です。
ventō, rēmīs はともに手段の奪格になっているものと思われます。
impellēbātur は impellō(駆り立てる、押しやる、動かす)の直説法受動相3人称単数未完了過去形です。ここでは「動かされていた」と訳してみました。
-初学者のためのラテン語-
Latin for Beginners_2375
【本文】
Iamque incrēdibilī celeritāte nāvis longa quā Lentulus vehēbātur lītorī adpropinquāvit;
【新出ラテン語句】
incrēdibilis vehō
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ Iamque incrēdibilī celeritāte nāvis longa quā Lentulus vehēbātur lītorī adpropinquāvit;
(訳)
そして今や、信じられないほどの速さで、レントゥルスが航行していた軍艦は海岸に接近した。
(解説)
iamque は iam に後倚辞 -que が付いたものです。ここでは「そして今や」と訳してみました。
incrēdibilī celeritāte は様態の奪格です。形容詞が付いていますので、前置詞 cum が省略されています(Latin for Beginners_355 参照)。ここでは「信じられないほどの速さで」と訳してみました。
nāvis longa は「軍艦」の意味です。
quā ... vehēbātur は nāvis longa を先行詞とする関係代名詞節です。quā はこの節中で手段の奪格になっているものと思われます。また、vehō は「運ぶ」の意味ですが、受動相では「航行する」(←(船で)運ばれる)の意味になるようです(語彙の vehō の項参照)。したがって、quā vehēbātur は「(その船によって)航行していたところの」の意味に解してみました。
“与格+ adpropinquō”は「~に近づく」の意味です(Latin for Beginners_591 参照)。
-初学者のためのラテン語-
Latin for Beginners_2374
【本文】
Ibi nāvēs omnium generum cōnspicī poterant.
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ Ibi nāvēs omnium generum cōnspicī poterant.
(訳)
そこでは、あらゆる種類の船を見ることができた。
(解説)
generum は第3変化中性名詞 genus(種類)の複数属格です。
cōnspicī は cōnspiciō(見る)の不定法受動相現在形です。
本文は、直訳すると「船が見られることができた」となりますが、ここでは「船を見ることができた」と能動に訳してみました。
-初学者のためのラテン語-
Latin for Beginners_2373
【本文】
quō in portū classis Rōmāna pōnēbātur et ad pugnās nāvālīs ōrnābātur.
【新出ラテン語句】
classis nāvālis
【コメント】
本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。
○ quō in portū classis Rōmāna pōnēbātur et ad pugnās nāvālīs ōrnābātur.
(訳)
そして、その港にはローマの艦隊が置かれており、海戦に向けて装備を施されていた。
(解説)
quō in portū ... も、前回読んだ文の Mīsēnī を先行詞とする関係形容詞節と思われます。ここでは、「そして、その港には」と訳してみました。
classis は、「艦隊」の意味の第3変化女性名詞です。
pugna nāvālis は、直訳すると「船の戦い、海の戦い」となりますが、ここでは「海戦」と訳してみました。
ad は、「~に向けて」と訳してみました。
ōrnō は「飾る、装備する」の意味ですが、ここでは classis を主語として受動相で用いられており、「装備を施される」と訳してみました。
-初学者のためのラテン語-