Latin for Beginners_2341

【本文】
Vīlicus servōs regit nē tardī sint(4); mittit aliōs quī agrōs arent,(4) aliōs quī hortōs inrigent,(4) et opera in(5) tōtum diem impōnit.

(5) in, for.

【訳文】
Vīlicus servōs regit nē tardī sint(4); mittit aliōs quī agrōs arent,(4) aliōs quī hortōs inrigent,(4) et opera in(5) tōtum diem impōnit.

(5) in(~の間)

【新出ラテン語句】
hortus inrigō

【コメント】
 注(4)は、Latin for Beginners_2339 の注を御参照願います。

 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Vīlicus servōs regit nē tardī sint; mittit aliōs quī agrōs arent, aliōs quī hortōs inrigent, et opera in tōtum diem impōnit.
(訳)
 農場管理人は、奴隷たちが怠けないように、彼らを管理する。すなわち、彼は、畑を耕すためにある者たちを送り、庭園に水を引くために他の者たちを送り、そして、一日中仕事を課する。
(解説)
 regō は「統治する、支配する」の意味ですが、ここでは「管理する」と訳してみました。
 nē +接続法は、否定の目的を表す“目的の接続法”で、「~しないように」の意味の従属節になります(Latin for Beginners_1507 参照)。この節の主語は「奴隷たち」と思われます。
 tardus は「遅い、ぐずぐずした」の意味ですが、ここでは「怠けている」と訳してみました。
 quī +接続法”も“目的の接続法”です。先行詞に係る形容詞節で、直訳すれば「~するための(先行詞)」となりますが、「~するために、(先行詞)」と訳してよいと思われます(Latin for Beginners_1501, 1505 参照)。本文では、この構文が2つあり、1つ目の接続法は arō(耕す)の接続法3人称複数現在形 arent で、2つ目は inrigō(水を引く)の接続法3人称複数現在形 inrigent です。いずれの動詞も第1活用です。また、先行詞は、それぞれ aliōs です。
 inrigō(水を引く)は「~に」の意味で対格の目的語を取っていますが、これは「“~を”灌漑する」の意味から考えた方が分かりやすいかと思われます。
 aliōs aliōs ~ は、aliī aliī ~もいれば、~もいる)の構文の変形と思われます(Latin for Beginners_373 参照)。
 opera impōnō は「仕事を課する」と訳してみました。opera は第3変化中性名詞 opus,-eris(仕事)の複数対格形です。
 in tōtum diem は、注(5)を参照して「一日中」と訳してみました。前置詞 in が付いていますが、“(時間の)広がりの対格”の用法と解することもできるでしょうか。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2340

【本文】
Plūrima enim sunt officia Dāvī et Lesbiae.

【新出ラテン語句】
officium

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Plūrima enim sunt officia Dāvī et Lesbiae.
(訳)
 というのは、ダウゥスとレスビアの仕事は非常に多いからである。
(解説)
 plūrima は multus(多い)の最上級・複数主格中性形です(Latin for Beginners_1268, 1269 参照)。
 enim は文頭には置かれない接続詞で、「というのは ~ だから」の意味です。
 officium は「仕事、職務、義務」の意味ですが、ここでは「仕事」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2339

【本文】
Ā prīmā lūce ūsque ad vesperum sē(3) gravibus labōribus exercent ut omnīs rēs bene gerant.(4)

(3) , reflexive pron., object of exercent.
(4) For the construction, see §501. 40.

【訳文】
Ā prīmā lūce ūsque ad vesperum sē(3) gravibus labōribus exercent ut omnīs rēs bene gerant.(4)

(3) sē 再帰代名詞、exercent の目的語。
(4) この構文については、§501. 40 参照。

【新出ラテン語句】
ūsque vesper

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Ā prīmā lūce ūsque ad vesperum sē gravibus labōribus exercent ut omnīs rēs bene gerant.
(訳)
 夜明けから夕方までずっと、彼らは、すべての物事をうまく行うために、厳しい労働によって自らを酷使する。
(解説)
 prīma lūx は「夜明け」の意味の熟語です。
 ā ad ~は、「 から ~ まで」の意味に解してみました。
 ūsque は「ずっと」の意味に解してみました。
 gravibus labōribus は手段の奪格で、「厳しい労働によって」と訳してみました。
 exerceō には「使う;訓練する;実行する」等の意味がありますが、ここでは「酷使する」と訳してみました。sē は注(3)にあるように exercent の目的語です。再帰代名詞については Latin for Beginners_1049, 1061 等を御参照願います。
 omnīs rēs は「すべての物事を」と訳してみました。
 bene は「よく」の意味の副詞ですが、ここでは「うまく」と訳してみました。
 gerant は、gerō の接続法能動相3人称複数現在形で、ut 節中で用いられています。gerō には「運ぶ;行う;管理する;身に着ける」等の意味がありますが、ここでは「行う」の意味に解してみました。
 ut +接続法”は“目的の接続法”で、「~するために」の意味の従属節になります(Latin for Beginners_1504, 1505, 1509 参照)。注(4)の§501. 40“目的の接続法”について説明していますが、後日読むことにします。

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Latin for Beginners_2338

【本文】
Vīlicus et uxor in casā humilī, mediīs in agrīs sitā, habitant.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Vīlicus et uxor in casā humilī, mediīs in agrīs sitā, habitant.
(訳)
 農場管理人とその妻は、畑の真ん中に位置しているみすぼらしい小屋に住んでいる。
(解説)
 humilis,-e は「卑しい、低い」の意味ですが、ここでは「みすぼらしい」と訳してみました。
 mediīs in agrīs は「真ん中の畑に」ではなく、「畑の真ん中に」の意味と思われます。
 sitā(位置している)は、casā に係っています。

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Latin for Beginners_2337

【本文】
LXII. HIS LIFE ON THE FARM

 Huius vīllae Dāvus, servus Mārcī, est vīlicus(2) et cum Lesbiā uxōre omnia cūrat.

(2) The vīlicus was a slave who acted as overseer of a farm. He directed the farming operations and the sale of the produce.

【語句】
overseer:監督者
direct:指導する、管理する、監督する
farming operation:農場経営
sale:販売
produce:農作物、農産物

【訳文】
62 農場での彼の生活

 Huius vīllae Dāvus, servus Mārcī, est vīlicus(2) et cum Lesbiā uxōre omnia cūrat.

(2) vīlicus は農場の管理者として働く奴隷であった。彼は農場経営と農産物の販売を管理した。

【新出ラテン語句】
Dāvus vīlicus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Huius vīllae Dāvus, servus Mārcī, est vīlicus et cum Lesbiā uxōre omnia cūrat.
(訳)
 この別荘のダウゥスは、マルクスの奴隷であるが、農場管理人であり、妻のレスビアとともに全てを切り盛りしている。
(解説)
 vīlla は「別荘」ですが、「農場」の意味もあります。
 Dāvus と servus は同格(主格)です。
 Lesbiā と uxōre も同格(奪格)です。
 omnia は omnis,-e(すべての)の複数対格中性形ですが、ここでは名詞として用いられています。
 cūrō は「世話をする、心配する」の意味ですが、ここでは「切り盛りする」と訳してみました。

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Latin for Beginners_2336

【本文】
Etiam erat(1) magna piscīna plēna piscium; nam Rōmānī piscīs dīligenter colēbant.

【新出ラテン語句】
colō piscīna piscis

【コメント】
 注(1)については、前回を御参照願います。

 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Etiam erat magna piscīna plēna piscium; nam Rōmānī piscīs dīligenter colēbant.
(訳)
 さらに、魚でいっぱいの大きないけすさえもあった。というのは、ローマ人は一生懸命に魚を養殖していたからである。
(解説)
 etiam は「さらに、その上、~もまた」の意味の副詞です。
 この erat も「... があった」の意味です。
 plēnus +属格は、「~でいっぱいの、~で満ちた」の意味です。英語の full of ~ に相当するものと思われます。piscis,-is(魚)は、i-語幹の第3変化男性名詞ですので(Latin for Beginners_872 参照)、その複数属格は piscium となります。
 また、piscīs は piscis の複数対格です。
 dīligenter は「勤勉に、一生懸命に」の意味の副詞です。
 colō には「耕す、栽培する;崇拝する」等の意味がありますが、ここでは「養殖する」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2335

【本文】
Praetereā erant(1) in agrīs stabulīsque multa animālium genera, nōn sōlum equī et bovēs sed etiam rārae avēs.

(1) How are the forms of sum translated when they precede the subject ?

【訳文】
Praetereā erant(1) in agrīs stabulīsque multa animālium genera, nōn sōlum equī et bovēs sed etiam rārae avēs.

(1) sum の活用形は、それらが主語の前にある場合には、どのように訳されるか。

【新出ラテン語句】
rārus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Praetereā erant in agrīs stabulīsque multa animālium genera, nōn sōlum equī et bovēs sed etiam rārae avēs.
(訳)
 さらにその上、畑と家畜小屋には、馬や牛だけでなく珍しい鳥といった多くの種類の動物がいた。
(解説)
 praetereā は「さらに、その上」の意味の副詞です。
 erant ... のように、sum が主語の前にある場合には、「... がいた、... があった」の意味になります。注(1)の問いの答えとしては、Latin for Beginners_620 を御参照願います。
 multa animālium genera は、前回読んだ multa ingentium arborum genera と同様に、「多くの種類の動物」と訳してみました。
 その動物の例が、nōn sōlum ... に挙げられています。
 nōn sōlum sed etiam ~は、「 だけでなく ~ もまた」の意味です。
 equī(馬)、bovēs(牛)、avēs(鳥)は genera(種類)と同格(主格)になっているようです。

-初学者のためのラテン語-

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