Latin for Beginners_1967

【本文】
   dēferō, dēferre, dētulī, dēlātus, report; grant, confer
   dēsum, deesse, dēfuī, ―, be wanting, be lacking

【語句】
wanting:欠けている、足りない
lacking:不足している、欠けている

【訳文】
   dēferō, dēferre, dētulī, dēlātus  知らせる、報告する;与える、提供する、譲渡する
   dēsum, deesse, dēfuī, ―  欠けている、不足している

【新出ラテン語句】
dēsum

【コメント】
 dēferō については、Latin for Beginners_1952 も御参照願います。
 deesse の de- は長母音となること(dēesse)もあるようです。また、語彙では、dēsum の主要部分として、未来分詞 dēfutūrus が掲げてあります。
 dēsum は、dē(~から下に)+ sum(ある)で、「ある水準より下にある」ということから、「不足している、欠けている」の意味が派生してくるようです。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1966

【本文】
   adferō, adferre, attulī, adlātus, bring to; report
   adsum, adesse, adfuī, adfutūrus, assist; be present

【語句】
assist:助ける、助力する、手伝う

【訳文】
   adferō, adferre, attulī, adlātus  持ってくる、運ぶ;伝える、知らせる
   adsum, adesse, adfuī, adfutūrus  助力する;出席している

【新出ラテン語句】
adsum

【コメント】
 adferō については、Latin for Beginners_1951, 1958 も御参照願います。
 adsum は assum と、また、adfuī, adfutūrus は、それぞれ affuī, affutūrus と綴られることもあるようです。ad- は後に続く子音によって as-s, af-f のように綴りが変わることがあるようです。
 adsum は、ad(~へ)+ sum(いる)で、「~へ行ってそこにいる」から「~に出席している」、また、「~へ行ってそのそばにいる → ~のそばに寄り添って手助けする」から「~を助力する」の意味につながっていくということでしょうか。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1965

【本文】
 NOTE 1. Among such verbs are(1)

(1) But the accusative with ad or in is used with some of these, when the idea of motion to or against is strong.

【語句】
motion:動き、運動、移動

【訳文】
 《注1》 そうした〔間接目的語の与格を取る複合語の〕動詞には、以下のようなものがある。(1)

(1) しかし、「~への運動」又は「~に逆らう運動」の観念が強い場合には、ad 又は in を伴う対格がこれらの動詞のいくつかとともに用いられることがある。

【コメント】
 「運動」や「移動」の観念が強い場合に、与格ではなく、前置詞(ad, in)+対格が用いられるとの説明については、Latin for Beginners_591 も御参照ください。
 間接目的語の与格を取る複合語の動詞の例は、次回以降読んでいきます。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1964

【本文】
 426. RULE. Dative with Compounds. Some verbs compounded with ad, ante, con, dē, in, inter, ob, post, prae, prō, sub, super, admit the dative of the indirect object. Transitive compounds may take both an accusative and a dative.

【語句】
compound:複合させる
admit:入れる、(入ることを)許可する、認める、許容する

【訳文】
 426. 規則 複合語とともに用いられる与格 ad, ante, con, dē, in, inter, ob, post, prae, prō, sub, super と複合した動詞の中には間接目的語の与格を取るものがある。他動詞である複合語は対格と与格の両方を取ることができる。

【コメント】
 admit は、ここでは「(与格)を取る」と訳してみました。
 これまでに読んだ5つの例文で用いられている動詞の用例をまとめてみると以下のようになります。

adferō 与格(A)+対格(B)+ adferō (AにBを持ってくる)
īnferō 与格(A)+ bellum + īnferō (Aに戦争を仕掛ける、Aを攻撃する)
intersum 与格(A)+ intersum (Aに参加する)
occurrō  与格(A)+ occurrō (Aに出会う)
praeficiō        与格(A)+対格(B)+ praeficiō      (Aの上にBを置く、BにAを指揮させる)

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1963

【本文】
 In each sentence there is a dative, and in each a verb combined with a preposition. In no case would the simple verb take the dative.

【語句】
combine:結合させる、組み合わせる

【訳文】
 各文には与格がある。また、各文には前置詞と結合した動詞がある。どのような場合でも、単純な〔複合語でない〕動詞は与格を取ることはない。

【コメント】
 in each a verb ... は、in each sentence there is a verb ... が省略されたものと解してみました。
 in no case は、「決して~ない、どんなことがあっても~ない」といった意味の表現です。前に読んだ5つの例文で用いられている複合語の動詞は、前置詞の接頭辞が付かない単純な形の動詞の場合には、与格を取らないようです。
 また、第2文において、would と the simple verb は倒置されています。

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Latin for Beginners_1962

【本文】
 5. Galba cōpiīs fīlium praefēcit, Galba put his son in command of the troops.

【語句】
command:指揮

【訳文】
 5. Galba cōpiīs fīlium praefēcit.  ガルバは息子に軍隊を指揮させた。

【新出ラテン語句】
praeficiō

【コメント】
 対格(A)+与格(B)+ praeficiōは「AをBの上に置く、AにBを指揮させる」の意味になるようです。前置詞 prae と faciō の複合語 praeficiō が、直接目的語(対格)とともに、間接目的語(与格)を取っています(Latin for Beginners_1957 参照)。なお、faciō は、複合語では -ficiō と綴られますので御注意願います(他の例として cōnficiō, interficiō 等があります。)。
 praeficiō は、prae(~の前に)+ ficiō(作る)で、「~の前に置いて作る」から「~の先頭・上に立たせる」、さらに「~を指揮させる」の意味が派生してくるようです。

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Latin for Beginners_1961

【本文】
 4. Equitēs fugientibus hostibus occurrunt, the horsemen meet the fleeing enemy.

【語句】
flee:逃げる

【訳文】
 4. Equitēs fugientibus hostibus occurrunt.  騎兵たちは逃げつつある敵に出会う。

【新出ラテン語句】
occurrō

【コメント】
 fugientibus は fugiō(逃げる)の現在能動分詞 fugiēns の複数与格男性形(女性形)で、hostibus に係っています。ここでは「逃げつつある~」と訳してみました(Latin for Beginners_1620 参照)。
 与格(A)+ occurrōは「Aに出会う」の意味になるようです。前置詞 ob と currō の複合語 occurrō が間接目的語(与格)を取っています(Latin for Beginners_1957 参照)。
 occurrō は、ob(~に対して)+ currō(走る)で、「~に向かって走る」ということから、「~を出迎える」、さらに「~に出会う」の意味が派生してくるようです。この場合には、「走る」の意味はなくなっているようです。また、ob は c の前に置かれると、oc-c と綴りが変わります。

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Latin for Beginners_1960

【本文】
 3. Hae cōpiae proeliō nōn intererant, these troops did not take part in the battle.

【語句】
troop:軍隊
take part in ~:~に参加する

【訳文】
 3. Hae cōpiae proeliō nōn intererant.  これらの軍隊は戦闘に参加しなかった。

【新出ラテン語句】
intersum

【コメント】
 cōpiae は複数形で用いられて「軍隊、軍勢」の意味になります。
 与格(A)+ intersumは「Aに参加する」の意味になるようです。前置詞 inter と sum の複合語 intersum が間接目的語(与格)を取っています(Latin for Beginners_1957 参照)。
 intersum は、inter(~の間に、中に)+ sum(いる)で、「中にいる」から「参加する」の意味になるものと思われます。
 intererant は intersum の直説法3人称複数未完了過去形です。-sum の部分が sum と同様に活用します。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1959

【本文】
 2. Germānī Gallīs bellum īnferunt, the Germans make war upon the Gauls.

【語句】
make war upon ~:~に戦争を仕掛ける、~と戦う

【訳文】
 2. Germānī Gallīs bellum īnferunt.  ゲルマン人はガリア人に戦争を仕掛ける。

【コメント】
 与格(A)+対格(bellum)+ īnferōは「Aに戦争を仕掛ける、Aを攻撃する」の意味になるようです。前置詞 in と ferō の複合語 īnferō が間接目的語(与格)を取っています(Latin for Beginners_1952, 1957 参照)。
 この īnferō は「運び入れる、持ち込む」という原義ではなく、bellum īnferō の形で熟語的に用いられています。

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Latin for Beginners_1958

【本文】
Observe the following sentences:

 1. Haec rēs exercituī magnam calamitātem attulit, this circumstance brought great disaster to the army.

【語句】
circumstance:事情、状況、出来事
disaster:災い、災難、災害

【訳文】
次の各文を考察しよう。

 1. Haec rēs exercituī magnam calamitātem attulit.  この状況〔出来事〕が軍隊に大いなる災厄をもたらした。

【コメント】
 rēs は「物、事」の意味ですが、「事情、状態、状況」や「出来事」といった意味もありますので、ここでは「状況」又は「出来事」と訳してみました。
 与格(A)+対格(B)+ adferōは「AにBを持ってくる」の意味になるようです。前置詞 ad と ferō の複合語 adferō が間接目的語(与格)を取っています(Latin for Beginners_1951, 1957 参照)。ここでは、「もたらした」と訳してみました。
 attulit は adferō の直説法能動相3人称単数完了形です。

-初学者のためのラテン語-

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