Latin for Beginners_1869

【本文】
2. Sociīs negōtium dedit reī frūmentāriae cūrandae.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

2. 彼は穀物供給の世話をする仕事で仲間たちを雇った。
(解説)
 sociīs negōtium dedit は、人(与格)+ negōtium dō(~を雇う)の構文で、「彼は仲間たちを雇った」の意味です(Latin for Beginners_1864 参照)。
 rēs frūmentāria は「穀物供給」の意味です(語彙の rēs, frūmentārius の項参照)。
 reī frūmentāriae cūrandae は、“動名詞+目的語”の代わりに用いられた動形容詞(属格)の構文と思われます(Latin for Beginners_1856 参照)。動名詞(属格)を用いれば、cūrandī rem frūmentāriam となりますが、この目的語を属格にして動形容詞を係らせてあります。
 この属格 reī frūmentāriae は negōtium に係っているものと解してみました。したがって、この文を直訳すると「彼は、穀物供給を世話することの仕事を仲間たちに与えた。」となるでしょうか。ここでは上記のように訳してみました。

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Latin for Beginners_1868

【本文】
 411. EXERCISES
I.
1. Caesar cum in Galliā bellum gereret, mīlitibus decimae legiōnis maximē fāvit quia reī mīlitāris perītissimī erant.

【訳文】
 411. 練習問題
I.
1. Caesar cum in Galliā bellum gereret, mīlitibus decimae legiōnis maximē fāvit quia reī mīlitāris perītissimī erant.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

1. カエサルは、ガリアで戦争をしていたとき、第10軍団の兵士たちに非常に好意を寄せた。何となれば、彼らは戦争の技術に非常に熟練していたからである。
(解説)
 Caesar は gereret と fāvit の共通する主語です。このため、Caesar は文頭に置かれています(Latin for Beginners_1815, 1817, 1819, 1821 参照)。
 cum ... gereret時を表す cumを用いた副詞節と解してみました。ここでは「~とき」と訳してみましたが、動詞が接続法(未完了過去形)になっていますので、戦争中のある一時点というよりも、「戦争をしている状況の下で」の意味合いを含むものと解されるかと思います(Latin for Beginners_1804, 1805, 1807 参照)。
 bellum gerō は「戦争をする」の意味です(語彙の gerō の項参照)。
 与格(ここでは mīlitibus)+ faveōは、「(兵士たち)に好意を寄せる」の意味になります(Latin for Beginners_502 参照)。
 reī mīlitāris perītissimus は、「戦争の技術に非常に熟練した」の意味です(Latin for Beginners_1866 参照)。

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Latin for Beginners_1867

【本文】
  sē suaque omnia, themselves and all their possessions

【語句】
possession:所有、所持;所有物、富、財産

【訳文】
  sē suaque omnia  自分自身とその全ての持ち物を

【コメント】
  は第3人称の再帰代名詞の対格と思われます(Latin for Beginners_1061 参照)。
 omnia は omnis,-e(全ての)の複数対格中性形で、名詞として用いられて「全ての(持ち)物を、全財産を」の意味になっているようです。
 sua は第3人称の再帰所有形容詞 suus,-a,-um の複数対格中性形で、omnia に係っていますLatin for Beginners_335, 340 参照)。
 -que は「~と」を表す後倚辞で、A  Bque(AとB)のように用いられます(語彙-que の項参照)。ここでは、sē と sua omnia が -que で結び付けられています。

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Latin for Beginners_1866

【本文】
  reī mīlitāris perītissimus, very skillful in the art of war

【語句】
skillful:(in ~:~に)熟練した、巧みな、上手な
art:技術

【訳文】
  reī mīlitāris perītissimus  戦争の技術に非常に熟練した

【新出ラテン語句】
mīlitāris perītus

【コメント】
 rēs mīlitāris は、直訳すると「戦争(兵士)に関すること」となりますが、「軍事」等とも訳されます。ここでは、英訳から「戦争の技術」と直訳してみましたが、the art of war は「戦術、兵法」等とも訳されるようです。
 perītus は「熟練した、巧みな」等の意味の形容詞で、「~に」を表すのに属格の語を取ります。すなわち、属格+ perītusで「~に熟練した、~に巧みな」の意味になります。
 perītissimus は perītus の最上級です。ここでは「非常に~」と英訳されており、絶対的用法で用いられています(Latin for Beginners_1215 参照)。

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Latin for Beginners_1865

【本文】
  novīs rēbus studēre, to be eager for a revolution (lit. to be eager for new things)

【語句】
revolution:革命、大変革

【訳文】
  novīs rēbus studēre  革命を熱望する(文字どおりには「新しい事物を熱望する」)

【新出ラテン語句】
novae rēs

【コメント】
 与格+ studeōは「~を熱望する」の意味です(Latin for Beginners_502 参照)。
 novae rēs は、直訳すると「新しい事物」ですが、「革命」といった意味も表すようです。第5変化女性名詞 rēs(物、事)の格変化については、Latin for Beginners_1018 を御参照ください。

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Latin for Beginners_1864

【本文】
 410. IDIOMS
  alicui negōtium dare, to employ some one (lit. to give business to some one)

【語句】
employ:雇う、雇用する

【訳文】
 410. 熟語
  alicui negōtium dare  誰かを雇う(文字どおりには「誰かに仕事を与える」)

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Latin for Beginners_1863

【本文】
 409. RULE. Predicate Genitive. The possessive genitive often stands in the predicate, especially after the forms of sum, and is then called the predicate genitive.

【訳文】
 409. 規則 述語となる属格 所有を表す属格はしばしば述語に、特に sum の活用形の後に置かれる。そこで、これは述語となる属格と呼ばれる。

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Latin for Beginners_1862

【本文】
If, now, we wish to express the idea the horse is Galba's, Galba remains the possessor, and hence in the genitive as before, but now stands in the predicate, as, equus est Galbae. Hence this is called the predicate genitive.

【語句】
remain:~のままである、相変わらず~である
idea:概念、観念、思想、考え

【訳文】
もし、今、「その馬はガルバのものである」という思考内容を表現したいとすると、ガルバは依然として所有者であり、したがって、以前と同様に属格になる。しかし、今度は述語に位置することとなる。例 Equus est Galbae. それゆえ、これは述語となる属格と呼ばれる。

【コメント】
 「AはBのものである」という所有を表す表現は、est B(属格)という構文で表されます。属格がそのまま述語になるので、この属格(本文の例では Galbae)は「述語となる属格」と呼ばれます。
 日本語でも、例えば、所有を表す表現で、「これは“ガルバの”です。」などと言いますが、「述語となる属格」はこの表現に似ています。

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Latin for Beginners_1861

【本文】
 408. We have learned that the word denoting the owner or possessor of something is in the genitive, as, equus Galbae, Galba's horse.

【語句】
denote:意味する、表す、示す
owner:所有者、持ち主
possessor:所有者、持ち主

【訳文】
 408. 我々は、何かの物の持ち主や所有者を表す語は属格になることを学んできた。例 equus Galbae(ガルバの馬)

【コメント】
 属格が所有者を表すことについては、Latin for Beginners_166, 173 を御参照ください。
 本文の例で Galbae は Galba(ガルバ)の属格で、馬の所有者を表しています。

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Latin for Beginners_1860

【本文】
In short expressions, however, the gerund and gerundive of purpose are rather more common.

【語句】
rather:やや、いくらか;かなり、相当、ずいぶん

【訳文】
しかし、短い表現においては、目的の動名詞又は動形容詞の方がかなりよく用いられる。

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