Latin for Beginners_979

【本文】
LESSON XLVII

EXPRESSIONS OF PLACE ・ THE DECLENSION OF DOMUS

 262. We have become thoroughly familiar with expressions like the following:

【語句】
thoroughly:すっかり、完全に、徹底的に
familiar with ~:~をよく知っている、~に精通している、~に詳しい
expression:表現、言い方

【訳文】
第47課

場所の表現 ・ domus の格変化

 262. 我々は以下のような表現にはすっかり精通してきている。

【コメント】
 expressions like the following の内容は次回読みます。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_980

【本文】
  Galba ad (or in) oppidum properat
  Galba ab ( or ex) oppidō properat
  Galba in oppidō habitat

 From these expressions we may deduce the following rules:

【語句】
may:~して差し支えない、~してよい
deduce:引き出す、導き出す、推論する、演繹する

【訳文】
  Galba ad (又は in) oppidum properat.
  Galba ab (dē 又は ex) oppidō properat.
  Galba in oppidō habitat.

 これらの表現から我々は以下の規則を導き出してよい。

【コメント】
 the following rules は次回以降読みます。

 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Galba ad (又は in) oppidum properat.
(訳)
 ガルバは町へ急ぐ。

Galba ab (dē 又は ex) oppidō properat.
(訳)
 ガルバは町から急ぐ。

Galba in oppidō habitat.
(訳)
 ガルバは町に住んでいる。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_981

【本文】
 263. RULE. Accusative of the Place to. The place to which is expressed by ad or in with the accusative. This answers the question Whither?

【語句】
whither:(疑問副詞)どこへ、どちらへ

【訳文】
 263. 規則 “場所へ”の対格 “場所へ”は対格を伴う ad 又は in によって表される。これは「どこへ?」の質問に答えるものである。

【コメント】
 ad +場所の対格”は「~へ、~の方へ」などの意味を表します。主として英語の to, toward に相当するようです。
 in +場所の対格”は「~の中へ、~へ、~の方へ」などの意味を表します。主として英語の into, to, toward に相当するようです。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_982

【本文】
 264. RULE. Ablative of the Place from. The place from which is expressed by ā or ab, , ē or ex, with the separative ablative. This answers the question Whence? (Cf. Rule, §179.)

【語句】
whence:(疑問副詞)どこから

【訳文】
 264. 規則 “場所から”の奪格 “場所から”は分離性の奪格を伴う ā 又は ab, dē, ē 又は ex によって表される。これは「どこから?」の質問に答えるものである。(§179 の規則参照)

【コメント】
 ab, dē, ex +場所の奪格”は「~から」の意味を表します。主として英語の from に相当するようです。
 前置詞 ab, dē, ex の意味の違い及び ā と ab, ē と ex の使い分けについては、Latin for Beginners_581 を御参照ください。
 また、分離性の奪格(separative ablative)については、Latin for Beginners_578 以下を御参照ください。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_983

【本文】
 265. RULE. Ablative of the Place at or in. The place at or in which is expressed by the ablative with in. This answers the question Where?

【訳文】
 265. 規則 “場所で、場所に”の奪格 “場所で、場所に”は in を伴う奪格によって表される。これは「どこで?、どこに?」の質問に答えるものである。

【コメント】
 in +場所の奪格”は「~で、~に(おいて)」の意味を表します。主として英語の at, in, on に相当するようです。
 前置詞 in については、“in +対格”と“in +奪格”とで、意味が異なりますので、十分に区別することが重要です。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_984

【本文】
 a. The ablative denoting the place where is called the locative ablative (cf. locus, place).

【語句】
locative:場所・位置を表す

【訳文】
 a. “場所で、場所に(おいて)”を意味する奪格は「場所を表す奪格(locative ablative)」と呼ばれる(cf. locus(場所))。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_985

【本文】
 266. Exceptions. Names of towns, small islands,(1) domus, home, rūs, country, and a few other words in common use omit the prepositions in expressions of place,

【語句】
country:田舎
in common use:よく用いられている
omit:省略する

【訳文】
 266. 例外 町や小さな島(1)の名称、domus(家)、rūs(田舎)及びよく用いられる他のいくつかの語は、場所の表現において前置詞を省略する。

【新出ラテン語句】
rūs

【コメント】
 Names of は、towns と small islands の両方を受けているものと解してみました。
 注(1)は次回読みます。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_986

【本文】
(1) Small islands are classed with towns because they generally have but one town, and the name of the town is the same as the name of the island.

【語句】
class:…を分類する(with ~:~と同じ部類に)
generally:一般に、普通、通例
but:(=only)ほんの、ただ

【訳文】
(1) 小さな島は町と同じ部類に分類される。何となれば、一般に小さな島には町が1つしかなく、その町の名称はその島の名称と同じだからである。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_987

【本文】
as,
  Galba Athēnās properat, Galba hastens to Athens
  Galba Athēnīs properat, Galba hastens from Athens
  Galba Athēnīs habitat, Galba lives at (or in) Athens

【語句】
Athens:アテネ

【訳文】

  Galba Athēnās properat. ガルバはアテネへと急ぐ。
  Galba Athēnīs properat. ガルバはアテネから急ぐ。
  Galba Athēnīs habitat. ガルバはアテネに住んでいる。


【新出ラテン語句】
Athēnae

【コメント】
 Athēnae(アテネ)は町の名称なので、場所に関する前置詞が省略されています。
 「~へ」は、通常、“ad, in +対格”ですが、第1文では、これらの前置詞が省略され、対格 Athēnās のみで表されています。
 「~から」は、通常、“ab, dē, ex +奪格”ですが、第2文では、これらの前置詞が省略され、奪格 Athēnīs のみで表されています。
 「~で、~に(おいて)」は、通常、“in +奪格”ですが、第3文では、前置詞が省略され、奪格 Athēnīs のみで表されています。
 第2文と第3文は、ともに奪格 Athēnīs
が用いられていますので、動詞の意味から考えて、どのような前置詞が省略されているのかを判断する必要があります。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_988

【本文】
  Galba domum properat, Galba hastens home
  Galba rūs properat, Galba hastens to the country
  Galba domō properat, Galba hastens from home
  Galba rūre properat, Galba hastens from the country
  Galba rūrī (less commonly rūre) habitat, Galba lives in the country

【語句】
less:より少なく、一層少なく、…ほどでなく
commonly:一般に、普通に、通例

【訳文】
  Galba domum properat. ガルバは家へ急ぐ。
  Galba rūs properat. ガルバは田舎へ急ぐ。
  Galba domō properat. ガルバは家から急ぐ。
  Galba rūre properat. ガルバは田舎から急ぐ。
  Galba rūrī (rūre は一般的でない) habitat. ガルバは田舎に住んでいる。

【コメント】
 「~へ」は、通常、“ad, in +対格”ですが、第1文及び第2文では、これらの前置詞が省略され、対格 domum, rūs のみで表されています。
 「~から」は、通常、“ab, dē, ex +奪格”ですが、第3文及び第4文では、これらの前置詞が省略され、奪格 domō, rūre のみで表されています。
 domus は第4変化名詞ですから、その単数奪格は規則どおりに考えれば domū となりますが、domō という語形もあるようです。
 「~で、~に(おいて)」は、通常、“in +奪格”ですが、第5文では、前置詞が省略され、奪格 rūrī のみで表されています。
 rūs の単数奪格は、「田舎から」の意味の場合には rūre となり、
「田舎で、田舎に(おいて)」の意味の場合(場所を表す奪格(Latin for Beginners_984 参照))には rūrī となり、意味によって語形が異なるようですので注意が必要です。

 rūs(田舎)の単数奪格 → ① rūre
② rūrī
 田舎から
 田舎で、田舎において(場所を表す奪格)

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_989

【本文】
 a. Names of countries, like Germānia, Italia, etc., do not come under these exceptions. With them prepositions must not be omitted.

【語句】
country:地方、国
come under ~:~に含まれる、~に属する

【訳文】
 a. Germānia(ゲルマニア), Italia(イタリア)等のような「地方・国」の名称はこれらの例外には属さない。それらについては、前置詞は省略してはならない。

【コメント】
 rūs の訳語としての country は「田舎」の意味ですが、今回の本文の country は「地方、国」の意味と考えられます。
 these exceptions は「場所の表現において前置詞を省略すること」を指すものと考えられます。
 With them の them は「Germānia, Italia 等のような「地方・国」の名称」を指すものと考えられます。
 must not be omitted は、直訳すれば「省略されてはならない」となりますが、ここでは「省略してはならない」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_990

【本文】
 267. The Locative Case. We saw above that the place-relation expressed by at or in is regularly covered by the locative ablative. However, Latin originally expressed this relation by a separate form known as the locative case.

【語句】
locative:所格の、場所を表す
regularly:規則的に、必ず、いつも
cover:取り扱う、扱う
originally:元来は、本来は、元々は
separate:独立した、別々の、離れた

【訳文】
 267. 所格 我々は先に at 又は in によって表される場所の関係は必ず“場所を表す奪格”(locative ablative)によって扱われることを見た。しかし、ラテン語は元来はこの関係を「所格」(locative case)として知られる独立の変化形によって表した。

【コメント】
 place-relation は「場所の関係」と直訳してみました。
 場所を表す奪格(locative ablative)については、Latin for Beginners_984 を御参照ください。
 locative case は、ここでは“所格”と訳してみましたが、“地格”という訳もあるようです。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_991

【本文】
This case has been everywhere merged in the ablative excepting in the singular number of the first and second declensions.

【語句】
everywhere:どこでも、どこにでも
merge:吸収する、溶け込ませる
excepting:~を除いて

【訳文】
この格〔所格〕は、第1変化及び第2変化の単数の場合を除いて、あらゆるところで奪格に吸収されてしまった。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_992

【本文】
The form of the locative in these declensions is like the genitive singular, and its use is limited to names of towns and small islands, domī, at home, and a few other words.

【語句】
at home:家に、在宅して

【訳文】
これらの格変化〔第1変化及び第2変化の単数〕における所格の語形は単数属格と同様である。そして、その使用は町及び小さな島の名称、domī(家で、家に)並びに他のいくつかの語に限られている。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_993

【本文】
 268. RULE. Locative and Locative Ablative. To express the place in which with names of towns and small islands, if they are singular and of the first or second declension, use the locative; otherwise use the locatve ablative without a preposition;

【語句】
otherwise:他の場合ならば

【訳文】
 268. 規則 所格及び場所を表す奪格 町及び小さな島の名称について「その場所で」の意味を表すためには、もしそれらが単数形であって、かつ、第1変化又は第2変化である場合には、所格(locative)を用い、それ以外の場合には、前置詞を伴わない場所を表す奪格(locative ablative)を用いる。

【コメント】
 場所を表す奪格(locative ablative)については、Latin for Beginners_984 を御参照願います。
 Athēnae(アテネ)のように複数形である場合や rūs(田舎)のように第1変化又は第2変化でない場合(rūs はそもそも町や小さな島の名称でもありませんが。)には、「~で、~において」の意味を表すとき、“所格”ではなく、前置詞を伴わない“場所を表す奪格”が用いられます(Latin for Beginners_987 , 988 参照)。

-初学者のためのラテン語-

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