Latin for Beginners_2259

【本文】
Omnēs autem quī eam regiōnem incolēbant, ubi fāmam dē morte leōnis ingentis accēpērunt, erant laetissimī et Herculem laudābant verbīs amplissimīs.

【新出ラテン語句】
amplus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Omnēs autem quī eam regiōnem incolēbant, ubi fāmam dē morte leōnis ingentis accēpērunt, erant laetissimī et Herculem laudābant verbīs amplissimīs.
(訳)
 ところで、その地域に住んでいた者全員が、巨大なライオンの死についての噂を受け取ったとき、非常に喜んで、非常に素晴らしい言葉でヘルクレスを賞賛していた。
(解説)
 autem は文の2番目に置かれます。訳し方が難しいですが、ここでは「ところで」と訳してみました。
 quī ... incolēbant は omnēs(全員)に係る関係代名詞節です。
 incolō は対格の語を取って「~に住む」の意味になります。
 ubi ... は「... するとき」の意味の副詞節です(Latin for Beginners_713 参照)。
 laetissimī, amplissimīs は、それぞれ、laetus(うれしい、喜ばしい)、amplus(素晴らしい、大きい)の最上級です。ここでは、比較の対象が示されていませんので、「非常に~」の意味に訳してみました(Latin for Beginners_1215 参照)。
 verbīs amplissimīs は手段の奪格と思われます。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2258

【本文】
Tum corpus leōnis ad oppidum in umerīs reportāvit et pellem posteā prō(2) veste gerēbat.

(2) prō, for, instead of.

【訳文】
Tum corpus leōnis ad oppidum in umerīs reportāvit et pellem posteā prō(2) veste gerēbat.

(2) prō(~の代わりに)

【新出ラテン語句】
pellis posteā vestis

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Tum corpus leōnis ad oppidum in umerīs reportāvit et pellem posteā prō veste gerēbat.
(訳)
 それから、彼は、ライオンの体を肩に担いで町へ持ち帰り、その後は、衣服の代わりに毛皮を身に着けていた。
(解説)
 in umerīs は「肩に担いで」と訳してみましたが、umerīs は複数形(奪格)ですので、両肩に背負うイメージでしょうか。
 reportō は、ここでは「持ち帰る」の意味と思われます。この語は、他に、「(勝利を)獲得する」の意味で用いられることもあります(Latin for Beginners_664, 747 参照)。
 pellis は「毛皮」の意味ですが、ここではヘルクレスが殺したライオンの毛皮と思われます。
 prō は奪格の語を取る前置詞で、ここでは、注(2)にあるように、「~の代わりに」の意味で用いられています。
 gerō は、ここでは pellem(毛皮を)が目的語になっており、「身に着けている」の意味です。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2257

【本文】
Hōc modō brevī tempore eum interfēcit.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Hōc modō brevī tempore eum interfēcit.
(訳)
 この方法で、短時間のうちに、彼はそれを殺した。
(解説)
 hōc modō は、手段の奪格です。ここでは「この方法で」と訳してみました。
 brevī tempore は、時の奪格です。ここでは「~の時間以内に」の意味に解し、「短時間のうちに」と訳してみました(Latin for Beginners_1023 参照)。
 eum は指示代名詞 is(彼)の単数対格で、「ライオン」を指しているものと思われます。ライオン(leō)は人ではありませんが、男性名詞ですので、指示代名詞は男性形の is で受けています。ここでは「それを」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2256

【本文】
Dēnique Herculēs saevum leōnem suīs ingentibus bracchiīs rapuit et faucīs eius omnibus vīribus compressit.

【新出ラテン語句】
comprimō faucēs

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Dēnique Herculēs saevum leōnem suīs ingentibus bracchiīs rapuit et faucīs eius omnibus vīribus compressit.
(訳)
 ついに、ヘルクレスは獰猛なライオンを自分の巨大な腕で引っつかみ、そののどを全力で押しつぶした。
(解説)
 suīs ingentibus bracchiīs(自分の巨大な腕で)は、手段の奪格です。
 rapuit は rapiō(奪う、ひったくる)の直説法能動相3人称単数完了形ですが、ここでは「引っつかむ」と訳してみました。
 faucīs は複数形の名詞 faucēs(のど、口、首)の対格です。
 eius(彼の)は、suus とは異なり再帰詞ではありませんので、この「彼」はこの文の主語「ヘルクレス」ではなく、「獰猛なライオン」を指しています(Latin for Beginners_388, 389, 390 参照)。
 omnibus vīribus(すべての力で)は、手段の奪格です。ここでは「全力で」と訳してみました。vīs(力)の複数形の格変化については、Latin for Beginners_907 を御参照ください。
 compressit は comprimō(押しつぶす、押さえつける)の直説法能動相3人称単数完了形です。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2255

【本文】
frūstrā tamen, quod neque sagittīs neque ūllō aliō tēlō mōnstrum vulnerāre potuit.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

frūstrā tamen, quod neque sagittīs neque ūllō aliō tēlō mōnstrum vulnerāre potuit.
(訳)
 しかし、無駄だった。なぜならば、矢によっても他のどのような武器によっても怪物を傷つけることはできなかったからである。
(解説)
 frūstrā は「無駄に」の意味の副詞ですが、ここでは「無駄だった」と訳してみました。
 quod は、「なぜならば~だから」の意味の接続詞と解してみました。
 neque A neque B ~ は「AもBも~ない」の意味です。本文では、Aの部分には手段の奪格 sagittīs(矢によって)、Bの部分には手段の奪格 ūllō aliō tēlō(何らの他の武器によっても)が用いられています。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2254

【本文】
Mox feram vīdit et plūrīs impetūs fēcit;

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Mox feram vīdit et plūrīs impetūs fēcit;
(訳)
 まもなく彼は野獣を見かけて、相当多くの攻撃を仕掛けた。
(解説)
 impetum faciō は「攻撃する」の意味です。ここでは、「攻撃を仕掛けた」と訳してみました。
 plūrīs は、multus(多い)の比較級・複数対格男性形です(Latin for Beginners_1269, 1275 参照)。この比較級は「かなり、相当」の意味に解してみました(Latin for Beginners_1215 参照)。

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Latin for Beginners_2253

【本文】
Tum in silvās in quibus leō habitābat statim iter fēcit.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Tum in silvās in quibus leō habitābat statim iter fēcit.
(訳)
 そこで、彼は直ちに、ライオンが住んでいた森へと旅をした。
(解説)
 in quibus ... habitābat(ライオンが住んでいたところの)は、先行詞 silvās に係る関係代名詞節です。
 iter faciō は、ここでは「旅行する、旅をする」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2252

【本文】
Haec verba Herculī maximē placuērunt. "Properābō," inquit, "et pārēbō imperiō(1) tuō."

(1) imperiō, §501. 14.

【訳文】
Haec verba Herculī maximē placuērunt. "Properābō," inquit, "et pārēbō imperiō(1) tuō."

(1) imperiō §501. 14 参照。

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Haec verba Herculī maximē placuērunt. "Properābō," inquit, "et pārēbō imperiō tuō."
(訳)
 これらの言葉はヘルクレスを非常に喜ばせた。彼は「私は急ぎましょう、そして、あなたの命令に従いましょう。」と言った。
(解説)
 与格(Herculī)+ placeōは、「~を喜ばす、~の気に入る」の意味です。
 pāreō +与格(imperiō)は、「~に従う、~に服従する」の意味です(Latin for Beginners_502 参照)。注(1)の§501. 14 は、与格の語を取る自動詞について説明していますが、後日読むことにします。imperium は、ここでは「命令」の意味です。
 inquit は、直接話法を引用して「(彼・彼女は)~と言った」の意味になります。

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Latin for Beginners_2251

【本文】
Iubeō tē, virōrum omnium fortissimum, illō mōnstrō hominēs līberāre."

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Iubeō tē, virōrum omnium fortissimum, illō mōnstrō hominēs līberāre."
(訳)
 「すべての男の中で最も勇敢な(男である)お前に、人々をあの怪物から解放するよう私は命じる。」
(解説)
 iubeō +対格(tē)+不定法(līberāre)は、「~にするよう命じる」の意味です(Latin for Beginners_728 参照)。
 fortissimum は、形容詞として tē に係っている、又は、名詞として tē と同格(対格)になっていると解されます。
 virōrum“部分属格”です(Latin for Beginners_1377, 1378, 1379 参照)。ここでは、「(すべての)男の中で」と訳してみました。
 奪格(illō mōnstrō)+対格(hominēs)+ līberōは、「から~を解放する」の意味です(Latin for Beginners_584 参照)。ここでは、分離の奪格 illō mōnstrō の前に前置詞 ab がありませんので、“比喩的な分離”として扱われているものと思われます(Latin for Beginners_583 参照)。

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Latin for Beginners_2250

【本文】
"Audī, Herculēs! Multa mīra(5) nārrantur dē leōne saevissimō quī hōc tempore in valle Nemaeā omnia vāstat.

(5) mīra, marvelous things, the adj. being used as a noun. Cf. omnia, in the next line.

【語句】
marvelous:驚くべき、不思議な
line:行

【訳文】
"Audī, Herculēs! Multa mīra(5) nārrantur dē leōne saevissimō quī hōc tempore in valle Nemaeā omnia vāstat.

(5) mīra(不思議なこと)は形容詞で、名詞として用いられている。次の行の omnia 参照。

【新出ラテン語句】
leō Nemaeus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

"Audī, Herculēs! Multa mīra nārrantur dē leōne saevissimō quī hōc tempore in valle Nemaeā omnia vāstat.
(訳)
 「聞け、ヘルクレスよ! この時にネメアの谷ですべてを荒らしている非常に獰猛なライオンについての多くの不思議な話が語られている。」
(解説)
 mīra は形容詞 mīrus,-a,-um(不思議な、驚くべき)の複数主格中性形です。注(5)にあるように、これは「不思議なこと」を表す名詞として用いられています。ここでは「不思議な話」と訳してみました。文末から2番目の omnia も形容詞 omnis,-e(すべての)の複数対格中性形で、「すべて(のこと、もの)」の意味の名詞として用いられています。
 ...(... についての)は mīra に係っていると思われます。
 関係代名詞節 quī ... の先行詞は leōne です。
 hōc tempore“時の奪格”です(Latin for Beginners_1023 参照)。ここでは、「この時に」と直訳してみました。
 形容詞「ネメアの」は、ここでは Nemaeus,-a,-um と綴られていますが、辞書では Nemeaeus,-a,-um となっています。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_2249

【本文】
Eurystheus, quī perterrēbātur vī et corpore ingentī Herculis et eum occīdī(4) studēbat, ita respondit:

(4) occīdī, pres. pass. infin.

【訳文】
Eurystheus, quī perterrēbātur vī et corpore ingentī Herculis et eum occīdī(4) studēbat, ita respondit:

(4) occīdī は不定法受動相現在形。

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Eurystheus, quī perterrēbātur vī et corpore ingentī Herculis et eum occīdī studēbat, ita respondit:
(訳)
 エウリュステウスは、ヘルクレスの力と巨体に恐れおののき、彼が殺されることを熱望して、次のように答えた。
(解説)
 quī ... studēbat は、Eurystheus を先行詞とする関係代名詞節で、前後にコンマが付いていますので、ここでは「(エウリュステウスは、)... して、」と訳してみました。
 vī, corpore は、手段又は原因・理由の奪格と解してみました。vīs(力)の単数奪格については Latin for Beginners_906 を御参照願います。
 occīdī は、注(4)にあるように、第3活用動詞 occīdō(殺す)の不定法受動相現在形です(Latin for Beginners_563 参照)。対格 eum はヘルクレスのことを指しており、不定法 occīdī の主語と思われます(Latin for Beginners_729 参照)。この不定法句は studēbat の目的語になっています。
 ita(次のように)の内容は次回読みます。

 -初学者のためのラテン語-

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