美保の厨房日記

アルバトロスの日常に起こる小さな変化

とにかく美味い

2019-11-29 16:52:00 | Weblog





どこの肉屋にもあるわけでもなく
ことにスーパーなどでは売ってなく

ちょっと田舎のチーズ兼ハム家に行ったりすると見かける

豚の耳とか、舌とか、頬肉とか
豚の頭の部位を余すことなく使った自然な煮こごり(ゼラチン)で固めた

ハムがある。

コッパ ディ テスタと覚えているが
呼び名は
それに固執はされていない

ブラで見つけて食べたくて買ったこれは
20年前に出会って以降
イタリアに来たら絶対に食べたいもののうちの一つだ。

大大好物だ。

店のお兄さんはアイスピックって言ってたけど
日本で見かけるドイツタイプと

イタリアは全く違うものである。

分かりやすく英語で説明してくれたんでしょうけどね。
(そうそう、田舎でもどこでも
もはやイタリアは英語がどこでも通じましたわ)


イタリアはもっともっと肉肉しくて
塩分が強く
豚の脂がとても強く
豚の旨味そのままである。

自然なゼラチンで寄せられてるだけで
ほろほろした食感。

それをとにかく
薄く薄くスライスしてくれる。

どうしてもスライサーが欲しい

帰ってきてから

スライサー購入を検討しているではなくて

買うことは決めた

後は

イタリア散財が落ち着く頃を待っている。

そしたら

日本では恐ろしく高価なこのハムを仕入れるつもりだ。

けれど

イタリアで食べたこのハムの方が数段美味い。

私が輸入関係の仕事してたら

このハムは絶対に普及させたい。

プロシュートも美味いさ
サラミも美味いさ

愛するモルタデッラも薄切り最高さ

しかし
これはコアな逸品だと私は思っている。


栗粉2

2019-11-28 19:24:00 | Weblog
栗粉ならば
カスタニャッチョか

クレープ

なのだが

敢えての

シフォンケーキ



を作りました。

栗と言はねば🌰栗と分かるだろうか。。

シフォンケーキ事態をそもそもよく分からないが

なかなか美味しく出来ましたわ。

自分の胃に入ってしまって残り半分。

でも栗粉ではもう作らないかな。

栗粉勿体無い。

クリスマスメニューに

栗粉のクレープ作りますね。

12月24.25日

毎年変わらず¥8000コースのみ

カウンター和気藹々にて

平日にて19時スタートにいたします。

ご予約宜しくお願い致します。




慌ただしい

2019-11-28 16:36:00 | Weblog
なんとも仕事の多さに面食らっているこの頃。

リフレッシュ期間の余韻もあっという間になくなり

時折、現実逃避しながら

今日は今日

明日は明日にと

終わらない事に苛立ちを生まぬように仕事しております。

さて。
12月師走、お知らせをせねばと思っています。

クリスマスのこと
年末年始の事
近日中にお知らせします。

あ、
12月のランチは後半休業します。

毎年度、師走のクリスマスちょい前頃から
ランチ営業がままなりません。

ディナー営業に響きまして。

ランチはすみません、12月20日金曜を最後にします。
ご理解宜しくお願いします。

ただ、20日以降、3日前までで
コースのみご予約ならば対応しようか検討中です。

予約であっても通常のパスタセットはやりません。

もう一つ。

お伝えしたくて書きます。

以前もたまに、ランチ14時までの営業の解釈を問われた事がありました。

最近、また問われた事もあり
14時に入れますか?と言われたこともあり

書こうかなと思います。

当店のランチは11時から14時
ラストオーダー13時30分としています。

と言うことは14時には閉店となります。
…14時にお帰りになってくれない事がほぼ。。

出来る限り
もう終わりですと、言いたくないので
15分から30分はそっと待っているのが実情。
その30分以上は、ディナーと仕込みと雑務に支障をきたすので
言わせて頂いています。

ですが、14時には本来クローズでございます。
宜しくお願いします。

多分、14時だろうが15時だろうが
なんであっても
14時クローズと明記してあれば

14時までに入ればOKではなく
14時にはお帰り願います。

と言うことであります。

当店だけではなくて
世の中のどのショップも飲食店も洋服屋さんも。

本来そう言うものだと思うのですが
14時に入ればいいと解釈されている方に

稀にお目にかかるので

お伝えさせて頂きました。





手長海老

2019-11-19 15:11:00 | Weblog



我が静岡の駿河湾は

とても上質な手長海老が取れる

しかし
全長の二分の一、三分の一程度の身。
それは一口で終わってしまう身に
原価¥500以上は高級過ぎると、

手を出すことはなく
イタリア料理で使われるスカンピ(手長海老)に
憧れつつおりました。


先日、父がこんな小さいのなら
手が出せる値段だぞと少し買ってきてくれました。

小さ過ぎるなぁ
仕事には使えないなぁと思い
賄いパスタにしました。

そしたら、やだ困る。
美味しいじゃないのと。

ただ量を使うので
結局はお手頃価格で提供は出来ないのだけど
ソコソコの大きさよりかはマシ。

という事で

ちゃんと仕入れました。

暫く、このまま年末まで 
手長海老のパスタを提供出来るようにするつもりです。




父のとってきた
アシナガタケというキノコと
小さい手長海老だけれど
たっぷりと使って作ったスパゲッティ。

これは美味いです。

あ、価格的にディナー用です。
よろしくお願いします。


サラミ

2019-11-17 21:47:00 | Weblog
イタリアのサラミ

色んな種類が多様にあります。

そして
中にはイマイチも存在してますが
非常に美味しいものがあります。




ピエモンテのブラ、アルバに行ってきまして

そこでの素晴らしいものは

サルシッチャという、生ソーセージでありました。

まぁ、イタリアは日本のソーセージと違って
加熱したものもないし
更に燻煙したものもございません。

日本はやはりドイツ系を学んであるのでしょうね。

イタリア全土サルシッチャといえば生のそのままの物なのですが。

ブラ周辺だけは、加熱調理することなく

そのまま生のまま食べられるという特徴がございました。

生肉好きなので外すわけがございませんで

この生のサルシッチャを生のまま食べるというのも目的でした。



これはサルシッチャ(生のソーセージ)の中身を出したもの

日本でいうフレンチのタルタルステーキとは全くの別物になります。

牛と豚肉、塩胡椒、だけかな。
香辛料、ワイン入ってるのかな?って味付けだけであります。
ほぼ肉。
で肉の粘着質があり、どう考えてもソーセージ、捏ねてありますね。


これは腸詰したままの生のそもの

兎に角美味しいのであります。

牛だけならまだしも
豚も入っているとの事

日本では難しいね。

この周辺に行ったならば是非食べて欲しいです。



トリュフ会場にて


トリュフと合わせて

いくつか写真アップさせてもらいました。
一番美味しかったのは一番上のズッキーニが添えられてるものでした。

アルバトロスでこれの提供は難しいので。

ブラのサルシッチャのサラミは入手いたしました。




真ん中の小さなぶつ切りサラミが
アルバのトリュフ入りのサルシッチャ

私には非常に美味しいサラミであります。

ねっとりして最高。

もう僅かになりました。
今週いっぱい持つかな。。

今のうちにご賞味頂きたい。

もう食べられなくなるよ。。

あー寂しい。









栗の粉

2019-11-16 11:32:00 | Weblog
アルバの露店直売から結構色々買いましたので

話題に事欠きません。

今日は、栗の粉

イタリアらしい食材であります。

スーパーなどでは一年通して売っていそうですが

栗農家さまから購入出来たので
新そばならぬ、新栗粉の新鮮な物であります。
これまた大興奮にて1キロ買いました。





紙袋にダイレクト。
日本のように過剰包装でなく
ほらよってな感じが堪りません。

栗農家様露店は
イタリア名物焼き栗がやはりメインでした。

が、その横の僅かなスペースにちょこんとではありますが、ドーンと山の様な栗粉を
私が見逃すわけがございません。

とっさに1キロ下さいと。

しかし、最終日の荷作りでは
500グラムにしておけば良かったと
後悔しておりました。

ですが、今となっては
もっと欲しかった。。

勿体ないので
ちびりちびり使う予定であります。

さて。この栗粉。
何が出来るかと申しますと
何でも作れますが

やはり
秋の風物詩
カスタナッチャオであります。

これまた
先日のヘーゼルナッツのトルタ同様

恐ろしくシンプル
恐ろしく地味で

素朴な味わいのものであります。

フランス、ウィーン菓子のような
華やかさなんて一切ありません。

私は好きです。
一つのケーキに色んな味のあるものは好きではないので。

シンプルイズベストです。

そうは言えど、
ヘーゼルナッツのトルタの評判は
やはりでありました。

お一人様と妹だけかな非常に喜んでいたのは。

今回のカスタナッチャオなんて
きっと誰も喜ばないんじゃないだろうか。

そう思いつつ

どうしても作りたいし
一番活かせるドルチェなので

作りました。

焼いてる間、栗の甘〜い香りが店内いっぱい。
イタリアで嗅いだことのある香り。



ね、美味しそうな見た目でないでしょう。

柔らかくもなく
クリーミーでもなく
栗ではあるが
チョコレートのような皆んなが好きな味ではないし

中世から伝わる貧しい庶民のお菓子なんだって。
だから、砂糖もミルクも入れないものが多い。

栗の本来の甘さだけです。

栗の粉を水で練って焼いただけ。

かろうじて、レーズンと松の実、クルミがアクセント。

栗のういろうみたいです。

私は好きです

カスタナッチャオ



スパゲッティ

2019-11-15 16:03:00 | Weblog
と普段言ってるし

細かい事は、まぁいいやとしておりますが

一度ちゃんとお伝えします。

スパゲッティは1.8、1.9、2.0mmぐらいのものをさします。

通常、当店でお出ししてるのは1.7mm

そして日本製のスパゲッティ

日本のパスタ屋のスパゲッティの細さは多分1.6mm

本来はスパゲッティーニと言います

2.0mm以上になるとスパゲットーニとかまた違う名になるようです。

パスタの種類は多様で
地域によって名前も変わったり
製造会社によっても違ったりと
一概に言えないものでもあります。

細かい事ではありますが
スパゲッティと言う形だけの事ではなく
太さ細さでまた違うんだと言いのです。

当店が1.7mmにしてる理由は
茹で時間の縮小、丁度良さと
何よりも
日本人は細麺が好きと言うこと。

チェーン店でもレストランでもどこでも
日本で食べるスパゲッティは
細いものばかり。

麺を啜る食べ方を我々はするからでしょうか。
よくわかりませんが

私もこの仕事に携わってそこそこ生きていますが
太麺よりも細麺を希望される事がほぼであります。

よっての当店では1.7mmでスパゲッティとしております。

どうでもいい事だとしておりましたが
イタリアでスパゲッティを食べて

あ!そうそう忘れておりました初心!
って思いましてね。

麺は1.9mmだったと思います。

そしてアルデンテではなく

モルト アルデンテ!でありました。

al dente 直訳は「歯に〜」
歯に残るような歯ごたえというのは分かりますね。

moltoとても、非常に。

アルデンテよりさらに固いのをモルトアルデンテと呼んでおります。

ああ、流されてたわ私。

と後ろから蹴りを入れられたようでありました。

イタリアでの妹との食事は勉強というか
初心を忘れていた自分に気がついた感じです。

そのスパゲッティを食べた時の彼女の感想

イタリアの玉子に牛乳

お菓子の香りづけ

フルーツなどなど

彼女の感想というか口から発した言葉は

!?となんでと思う事ばかり。

かつて師匠が言っていた言葉と同じなんだもの。

みほちゃん、スパゲッティはこれだよ。
日本の玉子と牛乳の方が美味しい。
ってか日本の素材の方が美味しい。
なんでイタリアのお菓子の美味しくないのはオレンジかレモンの香りづけが必ずしてあって、そしてそれがキツイ。
フルーツも日本の勝ちだな。。

毎日どこへ行ってもポソポソのパンばかり。パン美味しくない。
ハムもサラミも飽き飽き。
などなど。
同じ事を言っておりました。
まあ、私と同じ感覚だからでしょうかね。
私も同感であります。

けれど、思い出せて良かったスパゲッティ。

帰ってからすぐさま

1.9mm用意しました。

ランチタイムでは作りませんが

ディナーでご希望でありましたら
1.9で茹でさせて貰いますね。

太麺のモルトアルデンテ。

やっぱり美味しいです。









フォルマッジョ

2019-11-14 18:56:00 | Weblog
今までイタリアで食べるだけで
買って帰るまではしませんでした。

日本でもほぼ買えるので。

ただ高い。

イタリアでも安くはないけど
日本ではなかなか手が出ない。

荷物は重くなるし安いだけではなぁと
思っていたので買わないできた。

が。

チーズ好きも増えた。

wine barチックなアルバトロスにもなってきた。

訪れた街の価値があるものは買おうと思ってたびに臨んだ。

で、結果がこれであります。




上から
熟成したガチャカバッロ系のもの

ペコリーノトスカーノ 長熟成

これがオススメ
カステルマーニョこれまた長熟成

ラビオーラ

ロンバルディア2種。

カステルマーニョはこの量で楽天で調べたら¥13000だった。

私、多分4000円で買ったはず。

よし、買って正解。
ま、食べて美味しくて
考えずに即買いでしたけどね。




追記

2019-11-13 16:34:00 | Weblog
普通に手の届く価格のバルサミコの殆どは

トラディショナルな作り方をしておりません。

本来、バルサミコというのは
商品になるのは息子が孫の世代と言われております。

樽で熟成させるのですが

樽も小さいものへと入れ替えてを繰り返し

大事に大事に長い時を経て完成します。

なので一万を優に超える価格になります。

それ以下の通常使えるものは

下手をすると加糖されたり色付けされたり

怪しいものがあります。

はっきりと美味しくありません。

アルバトロスも普段はバルサミコを煮詰めておりますが

それでも樽熟成した加工されていないものを選んで長年コレと決めています。

価格値段の差は味の差もありますが

それは製造工程にもあるとお伝えしたく
追記しました。

ついでに。

通常のアルバトロスのバルサミコは
砂糖や蜂蜜など一切加えず

バルサミコ本来の甘みを塩で引き出しています。

強制的に甘みを加えると

バルサミコではないような

勝手な職人心でございます。


バルサミコ

2019-11-13 14:19:00 | Weblog
イタリア アルバにて

トリュフ祭りがシーズン中開催

白トリュフの一大産地で上質なものとして
特別アルバ産は有名であります。

会場外にもトリュフだらけでトリュフ臭に満たされておりましたが

ピエモンテ州だけのものでなく
イタリア全土の食材も
生産者様が直接、露店で販売しておりました。

もう大興奮の1日でありました。

私のキャリーバックは飛行機預けの上限の23キロが2個。

ギリギリまで買い物しまくりました。

しかし、私の欲しいものは瓶、粉物、、
重いものばかり
それでも諦めたもの多し。

ああ定期的に行きたいですなぁ。




今までの旅は
日本でも買えるから
あえて今まで買わずに旅を楽しんでいましたが

今回は欲望のまま買い求めました。

生産者様から直接買えましたし
何よりも味見で大感動。
そして日本で買うよりかは少し安い。

それでも二つで3万ほど。

15年物と30年物のバルサミコ酢です。

普段はバルサミコを煮詰めて甘みを増させ
濃厚にしております。
これも充分美味しいのですが

時という手間で
樽で熟成させたコクに酸味のまろやかさ
そして甘さ。

感動であります。

ワインに戻るようななんとも言えない風味。

私は15年物が気に入りました。

30年物は酸味が抜けておりましてね。
デザートに使えそうですが

甘みと酸味は私の好物ですから。

美味い美味いと感動していましたら
苺とバルサミコのジャムを頂きました。
これもまた旨し。
イタリアの苺は酸味がある強いからよく合う。

兎も角。

色々買えるだけ買ってまいりました。

少しづつ仕事に反映していきます。

お楽しみに。