厚岸のつぶ貝が入荷
父が茹でてくれる
茹で汁はつぶ貝を美味しくする塩分だから
強いけれど
茹で汁スープがいつもやたら美味い
保存汁として使って以降は捨ててしまう
もったいないなといつも思う
このまま出せる津軽居酒屋ではないから
どうしても
身を取り出して
エスカルゴバターと料理にしている
貝殻は捨てるけど
貝ラバーの私は鉢植えに少しだけ
自己満足の貝コレクションをしている
時折コレクション多くなって捨てるけど
捨てては増え捨ては増えを繰り返している
そんな中
時同じくして時期であるアサリもこの頃仕入れている
時期ゆえに
大粒で質もいい、貝いっぱいに身がプルプル
そして思いついてしまった。
スープはつぶ貝の茹で汁、具としてアサリ
で、合体
クラムチャウダー作った
美味しくできた。
ベーコン入れたけど、要らなかった。
肉の旨み足す必要もなく具としての存在も要らなかった。。
貝のエキスたっぷりでベーコン邪魔になってしまったよ。
でもなかなか旨しなので是非。
イタリア料理から少し離れて
コースではなくアラカルトメニューが主になった今だから
こう言うものが作れて
私は今、時折楽しく思い続けていられるんだ。
そう。
近年のアルバトロスは
アラカルトが主になっています
以前は予約でコース料理が主でした。
一人運営でも準備出来ると言う事もあり
長い間、コースメインの店でありました
しかし、時が流れ
アラカルトの方が多くのお客様に対応できると思い至りました。
頼まれたものを作ればいいのです。
私が20代前半のアルバトロスイーストで叩き込まれた早さと準備が今やっと花ひらきました。
コースですと、お客様の食べる速度を見て
それに伴ってお出しする。
呑まないお客様と、呑まれるお客様とでは速度も違い、
お待たせするわけにもいかず
早く出しすぎるのもまずい。
コースのお客様に、コーヒー出し終わるまでつきっきりなのです。
呑まないお客様だと1時間かからず
一皿出して10分以内ぐらいに次をだなねばならない。
30分かかるリゾットを逆算して作る。
しかし、
飲む方にはそれでは早すぎる。
ケースバイケース。
いずれにせよ1〜2時間はつきっきりになる。
なので、他のお客様の対応は不備が出る恐れがあるから受け入れられなくて
今からいいですか?のご来店依頼に
ごめんなさいが多くなり
兎に角辛くなる。
ただ、気がついたら
アラカルトばかりのお客様が満席になっても
段取り八部、何とか出来る。
頼まれたものを出来た時からお出しすれば良いから。
準備万端のコースよりアラカルトの方が対応可能だと分かたのです。
それに。
私のコースは予約前日、当日で
バランスよくベストなものを組み合わせる事に神経をとても使う
場合によっては嫌いなものアレルギーを踏まえてからのバランスを組み立てる時間がある。
魚介類全てダメ
イタリアですがオリーブオイルダメ
肉いっさい駄目
トマトダメ
乳製品一切使わないで
甲殻類アレルギーなんて
全然可愛いしアレルギーは可哀想だから頑張るけど
なかなか厳しい嫌いをリクエストされる事あり
だいぶ私を悩ませる
だから、多く嫌いな物がある方正直辛い。
バランスよくをモットーにできないし
ベースの食材を禁じられると何作れば良いのか何なら出来るのか何日も考える。
残してもらいたくないし
お金いただく以上
食べられない物出しては申し訳ない
ならば。
アラカルトなら
その時お客様が食べたいものを選んでくだされば私は作るだけでいいのである。
その時、お客様が食べたいものの好みも
エスパーではないからわからない。
頼んでもらう方が楽になった。
人それぞれ胃袋の大きさもそれぞれ。
好きなものを好きなように頼んでいただけるのがベストだと思う
さらに。
思いついた、クラムチャウダーなんてのは
コース料理では出せないし
イタリア料理でないし
イタリア料理から脱線した
単品メニューとして作れる。
そして私も
そう言う料理を作れるのが
長く続けられる秘訣にもなってる。
そんな理由で
アラカルトが主になり
コースは事前予約という事にしました。