美保の厨房日記

アルバトロスの日常に起こる小さな変化

ご無沙汰

2020-10-29 19:12:00 | Weblog


生きた渡り蟹、ちょいちょい仕入れられております。
渡り蟹がこんなに美味しいとはと
感じていただけたら幸い。

冷凍の切りカニは勿論
生でも生きてない物はもう使えないです。
生きカニを使うからこその
ソースの旨味と身の甘さなのでしょうか


写真は爪の腕の身

そして
仕入れ担当の父の見立てで
市場に入荷があってもイマイチだと仕入れない時があるので
やっとのこさアルバトロスへやってきた渡り蟹は
とても素晴らしい

爪も、脚も、水掻きみたいな一番下の脚も
みっちりと身が詰まっています。
半身でお出しすると
綺麗に食べ尽くしてくれる有難い方も居ますが

足まで爪まで手を出さない方も多い

勿論構わないんだけど
下げたお皿のまだ身が詰まっている蟹を
ゴミ箱に捨てるのが
内心辛い。

だから
スパゲッティには胴体だけにして
捨てる可能性のある脚、爪、ミソを
ペシャメルと合わせて
ラビオリにする。

この頃の仕込みの中では
ダントツに手間のかかるラビオリになる
このフィリングはやっと先ほど完成

真空パックで冷凍にした

パスタ生地に着手できるまとまった時間が取れる時作りますね。



駿河湾の素敵な食材
手長えび。
これも父のお陰様で
安くはないけど、それでも少し使える価格で仕入れられる。
渡り蟹は質と鮮度での基準なので申し訳ない高価です。

後、少し深海魚も入ってます
ゴソ、メヒカリ
上手いこと化けられましたよ。

父のお勧め
青森の秋シャケ
写真では色が伝わらなかったな。
とても綺麗な赤色です
バターソテー最高だからとの事
シーズンになったらこれを用意してやろうと思っていたらしい

確かにただのムニエルで本当美味しいです

折角だから
父がためであの天然キノコと合わせてあげようと思っています



ついでに
もう一つ

青森でいつも父はこれが美味いと
タコの頭を買う
頭?って思うんだけど
これがまあなんとも言えず旨い
肉厚で柔らかく味が素敵
イタリアでよくあるタコとじゃがいものアンティパストに最適

このタコは足より頭が父さんは好きだって言う

タコも種類というのか、産地とか季節で違うんだと思う

こっちのタコは唐揚げだ!って
作ってくれたらそれも美味かった

父のそばに居るとお酒というより
白いご飯が進むものばかりで
健康考えると美保は大き過ぎじゃないか?と彼は心配するが
私に色んな食べ物を年中与え続ける。
という矛盾。


魚介類のその情報は色々ありすぎて本当に難しい

吸収しなきゃと思ってはいるけど
父がまだ元気だからゆっくり吸収していきますね。




秋真っ只中

2020-10-16 12:32:00 | Weblog
ようやくキノコ入りました



いつ頃からか、父の趣味だと思われるキノコ狩りの産物が

アルバトロスには有難いものとなっています。

天然のキノコの香りと風味は最高であります。

イタリアと言えば
トリュフに、ポルチーニ

ポルチーニは日本名「ヤマドリタケ」
日本でもとれるそうだ。

父曰く、それは夏だな早いキノコだと言う。

しかしながら

私は

困った事に

ポルチーニ茸は実に素晴らしいキノコだと思いつつも

職業病なのか

飽きたと言うか、魅力を感じなくなってしまった。

秋に、イタリアへ行ったならば
フレッシュポルチーニのサラダを食べてと
絶対に太鼓判を押すし
私も食べたい

しかしながら
輸送の技術もレベルアップし空輸という
手段だとしても

昔、イタリアから空輸でポルチーニを仕入れた時の
価格と、ポルチーニの劣化のバランスに
如何なものかとその後は仕入れる事を辞めた

それから随分と時はたつ

また仕入れても良いかなって思うが

今度は私自身がフレッシュポルチーニに魅力を感じなくなっている
慣れちゃったんだろうか。

それにイタリアでもフレッシュをサラダにできるほどのものは
難しいって聞いた

フレッシュを使うなら
やはりあのサラダが食べたいし
お出ししたいが

こればかりは
やはり現地で味わうものなのだと思う



表現が乏しいが
しっかりとした詰まったパッキとした食感のマッシュルームに
優しいポルチーニの香りって感じ

本当美味しいキノコだ

そいう事で
アルバトロスはポルチーニは
たまに乾燥と
冷凍を使っている
加熱しますから
冷凍でもかなり秀逸であります。

さて
前置きが長いですが
父の収穫のキノコは
一つ一つはポルチーニや松茸や椎茸や舞茸などとは違って
強烈な旨さを感じるものではありません。

アシナガタケとかいくつかは美味しいものもあるけれど
ポルチーニほどの素晴らしさはありません。

しかしながら
天然の香りと寄り集まったキノコ達の風味は
かなり美味しいです

ポルチーニじゃなくても
松茸じゃなくても

これ最高って私は思っています

私の得意なリゾットにとても良く
パスタにも良く

肉の煮込みにも
魚のソースにも

素晴らしく美味しくしてくれます。

近年、私の中で思う事がいっぱいあります。
いつもここに書こうと思いつつ
とりとめのない話になりそうで辞めるのですが

師匠の枠の中でやっていたあのイタリアガチガチ料理から
私は考え方が変わっています。

なんちゃってイタリアンは嫌ですが

イタリアバリバリでなくて良いなって
うまく書けないけど
全てイタリアにこだわらなくても良いかなって。

例えば、イタリアではスプーン使ってパスタは食べないとか
箸で食べるの?じゃなくて
良いですよ箸で。
食べやすい方法で良いですよとか

イタリアではエスプレッソにクリーム入れないとか
カプチーノは夜飲まないとか
ワインの順番とか

私は日本人だし
お客様も日本人だし
ここは日本だし

そもそも
イタリア料理は?ってなると
色んな疑問も生まれるし

師匠はイタリアのリストランテを目指していたけれど

私はリストランテにこだわらない

皆んなが喜んでくれればそれでいい

美味しいってまた来てくれれば
それが幸せだ

私が選んだ日本の素晴らしい食材を
イタリア料理しか作れない
乏しい技術ではあるが
お恥ずかしながら愛情は入っているだろう料理で良いかなって。

アルバトロスでしか学んでいない自分です
ほぼ独学です
イタリアで修行した経験もない
色んなシェフと切磋琢磨して働いたこともない

そういう見方をすると
私なんて劣等感だらけです

よく店開いてんなって思われるかもしれません。

イタリアへはよく行ってきましたが
やはり肩書きはありません

たまに、アルバトロスと自分に悶々とします。
何だろなって。

よく捉えて
他の料理や人などに影響を与えられる事なく
純粋培養されてしまったと
思う事にして

何を言いたのかも意味不明ですが

きっとイタリア人シェフが日本に来たら
日本の日本らしい素晴らしい食材を
あえて使って料理を作る事でしょう

その路線ですかね

私の場合シェフとか大それたものではなく
イタリアマンマが田舎の食堂で料理を作る
イメージでいこうと思っています

キノコから随分話が脱線しました

とりあえず
富士山の恵みの天然キノコ入荷しました

美味しいです



遅ればせながら

2020-10-08 21:10:00 | Weblog
富士市のふじペイを取扱えるようにしました

そんなのあるんだと思った時には
ちょっと遅くて
あー申込期間終わったなぁって思ってたら
まだ受け付けてるよって
やってくれとお客様の声掛けがありまして。

今日から使えるようにしました。


ふじペイのそれ以前に、
それよりもゴートゥーイートを
やろうやろうと情報を今か今かと待っていたんだよ

静岡県はなんと面倒な二つ
ふじのくにgo to eatと
静岡県商工会go to eat

赤いチケットと青いチケットだってさ

因みに、ゴートゥーイートは
申請済みですので

今後こちらも使えるはずです。

よろしくどうぞ




PayPayやカード決算を導入する時は
少し葛藤がありましたが

もう慣れまして

お陰様でこういうものにも躊躇なく
取扱えるようになりました。

新たに増えるとは微塵も思っていません
私側のキャパもありますし。

いつものお客様がいつもより回数増えるのならば幸いです




意見係

2020-10-01 11:55:00 | Weblog



モンブランとモンテビアンコ

の食べ比べを妹にして貰っております

私の嗜好の後押し係でもあります。

そして的確な表現であります

味覚は同じだし
遠慮も何もありませんので。




細かい説明は省くね
手前モンテビアンコ
奥モンブラン、クープバージョン

モンブランが勝ちました

モンテビアンコはイタリアの香り豊かな
自然な甘さのある栗
栗で有名なイタリアならではのお菓子なのかもしれません

和栗ではモンブランが良いみたい

という事で
モンブラン、クープバージョンを
メニューに載せることになりました

パッサトット

2020-10-01 10:41:00 | Weblog
って言う調理道具をイタリア料理はよく使う

イタリアで簡易セットされてるアパートメント借りると

まな板は絶対になく

そして
必ずこの道具はある




トマトの裏ごしに使うからなのでしょうか

ニョッキのジャガイモも
これでやると美味しく綺麗に出来ます。

今私がやっているのは茹でた栗

モンブランはフランス菓子
同じ意味のモンテビアンコはイタリア

モンテビアンコはこのパッサトットで作ります

滑らかではない裏ごしにかけて
栗の甘みを補う甘みを入れて
あとは

生クリームを雪に見立てて出来上がり

超シンプルです。

そして


モンテビアンコとモンブランを二つ製作中であります