末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

FOTR:BOOK ONE ― I:A Long-expected Party(5)

2005-04-29 15:02:19 | トールキン:指輪物語(原作)
‘ It was a compliment, and so, of course, not true ’
                  ( FOTR:BOOK ONE )


Bilboが去ってしまったことを、
まだ現実のこととして受け止めきれていないFrodoですが、
Bag Endの新しい主人として、やるべきことはたくさんあります。

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まずは、パーティー会場ヘ戻り、宴のお開きを招待客に告げること。
そして翌日は、昨夜のBilboの事件を問いただそうとする住人たちに、
Bilboからのparting presentを配ること、などです。

それにしても、
贈り物のあて名とともに記されたBilboからのメッセージは、
シニカルで妙に笑えますが、同時に、
Gaffer GamgeeをはじめとするBagshot Rowに暮らす者たちや
Old Rory Brandybuckに贈られた品物などに、
Bilboの人柄がよくあらわれていると言えます (^^)

そして、この日一番の腹立たしい出来事、
the Sackville-Bagginsesへの応対ですね。
60年前に、Bilboの後継者になり損ねたOthoの悔しさも
まぁ、わかるといえばわかるのですけれど。
やはり日頃の行ないは大切というか、自業自得ですよね;

このエピソードは、BucklandのBrandybucksのご子息、
Merryの初登場シーンでもあります ( Pippinはまだです・笑 )。


  ‘ (略) You don't belong here ; you're no Baggins ― you ―
    you're a Brandybuck ! ’


と、Lobeliaから捨て台詞を投げつけられたFrodoに対して、


  ‘ It was a compliment, (略) and so, of course, not true ’


と言葉をかけるMerry。気が利く友人だということがよくわかります。

Bilboからのお別れの品を配り終わった夕方、
疲れ切ったFrodoのところに、Gandalfがやって来ました。

Gandalfは、指輪に対する不安な予感と、警告とをFrodoに与え、
自身は今すぐ旅に出ると告げて、
もう少し滞在すると思っていたFrodoを驚かせます。
(独りになったFrodo、やっぱり、側にいてくれるだけで安心できる
 Gandalfに、いろいろと相談とかしたかったんでしょうね)

見送るFrodoの目には、夕闇の中に去っていくGandalfの姿が、


  the old wizard looked unusually bent,
  almost as if he was carrying a great weight.


と映りました。


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  05年4月23日付 『エターナル・サンシャイン』 の記事 に、
    メアリーのことを少し追記しました。