末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

FOTR:BOOK ONE ― I:A Long-expected Party(3)

2005-04-05 22:23:33 | トールキン:指輪物語(原作)
‘ Is everything ready ? ’
‘ Everything ’

                    ( FOTR:BOOK ONE )


姿を消したままパーティー会場を後にしたBilboは、
Bag Endに戻り、服を着替えて旅支度の最後の仕上げにかかります。

*~*~*~*~*~*~*~*~*

旅立つにあたって彼が身につけたのは、懐かしい物ばかりでした。


  Then he (略) fasted round his waist a worn leather belt.
  On it be hung a short sword in a battered black-leather scabbard.
  From a locked drawer, smelling of moth-balls,
  he took out an old cloak and hood.
  They had been locked up as if they were very precious,
  but they were so patched and weatherstained that the original colour
  could hardly be guessed: it might have been dark green.
  They were rather too large for him.


60年前にDwalinから借り受けたマントを、大事にしまっておいたのですね。
(きちんと防虫剤も使ってね・笑)

この後、his golden ringを外して姿をあらわしたBilboと、
彼を探しに戻ってきたGandalfとの間で、
「指輪を残していくか?」 「イヤだ!」 で緊張が走ります。

姿を消すことができるhis magic ringは、
この時点では、まだその正体がハッキリしてはいないものの、
Gandalfは、ただならぬ様子のBilboに奇妙な違和感と不安を感じ、
Bilboも、his golden ringに執着しつづける自身の何かがまともでないと
戸惑っています。

ここで初めて、今回の盛大な誕生パーティーを開いたことの意味が、
Bilboがhis ringを手放すための勢いづけであったのだと判ります。
それにしても、指輪を手放すという、一度はぐらついた決心を再度した時、


  ‘ It would quite spoil the joke.’
  ‘ I have say good-bye, (略) ’


という言葉を口にするBilboって、やっぱりいいですねぇ。
瀬田貞二さんの訳でおなじみの台詞、


  「用意はすっかりできた? (‘ Is everything ready ? ’)」
  「一切合財 (‘ Everything,’)」


をdwarvesとかわしたら、いよいよBilboの出発です!
住み馴れた我が家を見つめ、その丸いドアに向かっておじぎをし、


  ♪ The Road goes ever on and on ・・


という、LOTRの中でも1、2を争うほど有名な歌を口ずさんだ後は、
彼はもう何も言わずに、dwarvesたちを従えて
夜の闇の中へと旅立っていきました。


  ‘ Good-bye, my dear Bilbo ― until our next meeting ! ’