ゆっくり話しているつもりだけど～

ゆうやは毎日、電車に乗りに出かけます。

あらかじめ乗車カードを購入しているので、改札ではヘルパーさんがカードを入れてくださいます。
けれどJRだけは、障害者用の乗車カードを販売しておらず、毎回、切符を購入しなければなりません。

その上、JRだけは券売機でも障害者用の切符を購入することができませんので、JRを利用する際はその都度窓口で切符を購入するという手間がかかります。
みどりの窓口には、休日前などは行列ができています。

病院へ行くのに２駅乗りたいというだけでも、その行列に並ぶ必要があるのです。
ですから、JRを利用する時には、かなり時間に余裕を持って出かけるようにしています。

ただ、ゆうやにとっては窓口で切符を買うのが楽しくてたまらないようです。
「駅員さんと話ができる♪」と喜んでいます。

いざ順番が回ってくると、ゆうやは嬉し過ぎてテンションが上がり、とても早口になってしまいます。
「は？」
駅員さんはゆうやが何を言っているか、聞き取れないことが多いです。

私やヘルパーさんが「もっとゆっくり話すと通じるよ。」と横からゆうやに言うのですが、ゆうやは話すスピードを落とすことが難しいようです。
落ち着いてゆっくり言うことができるときもあるのですが、たいていはもの凄く早口になっています。

ゆうやは自分ではゆっくり話しているつもりらしく、なぜ「もっとゆっくり」と言われるのか理解できないようです。
「ボク、ちゃんと言っているよ。」

昨日は、１時間ほどゆうやにじっくり説明しました。
「ゆうやはそのつもりでも、実際は早口になっているのよ。」
「え～～～？！ボク、ゆっくり言っているつもりだよ！」

おやおや、なかなか認められないようですね。
今日もまた、ゆうやはJRに行きたいそうです。

今度はゆっくり言えるかな。


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