昨日、「母親目線のトイレ介助」と題して書きましたが、介護でも母親目線は活躍すると思います。
先日、あるベテランヘルパーさんのお話を聞く機会がありました。
彼は施設でリーダー的立場でおられるそうなのですが、新しく入って来たヘルパーさんたちの指導をしているそうです。
介護について同じことを全員に伝えても、子育ての経験がある人とない人では伝わり方が違うとおっしゃっていました。
子育てをした経験のある人は、オムツの当て方ひとつとっても、伝えたことをほぼ完璧に吸収されるそうです。
子育ての経験がない人でも相手の立場に立って考えられる人は、彼の言葉をきちんと吸収できるそうです。
ただ、彼のところで研修した人たちの中では、やはり子供を育てたことのあるお母さん方がダントツに吸収力と介護力が高いそうです。
「ここにシワがあったら気持ち悪いよね。」
「服がヨレていたら気持ち悪いよね。」
「ゴムが引っ張られていたら、食い込んで痛いよね。」
母親になると、相手の立場になって考えられる力が、毎日こどもの世話をすることで育っていくのだと思います。
私もゆうやの世話をする中で、気づかされることが沢山ありました。
特にゆうやは自分で何もできませんから、あちこち気をつけていなければならないことが山ほどあります。
同時に沢山のことに注意していなければなりませんので、視野が狭いとお互いケガをしてしまいます。
ヘルパーさん達の中では、ベッドから車椅子への移乗やトイレの座り直しなどは、ゆうやの介護の中でも最も難しいと言われています。
やみくもに抱えても介護者の体を痛めたり、ゆうやの体をどこかにぶつけたりしてしまうのです。
壁にぶつからないか、椅子の脚にゆうやの足がぶつからないか、ゆうやの体がまっすぐ立っているか、など、あちこち気をつける必要があります。
たいていは、最初は自分はまっすぐに立つけれどもゆうやの体をまっすぐに立たせることができない人がほとんどです。
練習に練習を重ねて技術習得に至りますが、周囲を見渡しながら足元の確認をしてゆうやの移乗ができる人というのは、運動神経があり細やかな気配りのできる人です。
最終的には「思いやり」があるかないかということになると思います。
リーダー的立場の彼の話に戻りますが、彼に指導を受けた新人ヘルパーさんたちは「プライベードではリーダーと会いたくない。」と言われるほど厳しいそうです。
でも彼は「ボクが厳しく言うのは、それは全て利用者さんのため。利用者さんに気持ちよく過ごして頂くため。」と言い切ります。
彼の志に、私はとても心打たれました。
彼こそ介護のプロだなあと思いました。
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先日、あるベテランヘルパーさんのお話を聞く機会がありました。
彼は施設でリーダー的立場でおられるそうなのですが、新しく入って来たヘルパーさんたちの指導をしているそうです。
介護について同じことを全員に伝えても、子育ての経験がある人とない人では伝わり方が違うとおっしゃっていました。
子育てをした経験のある人は、オムツの当て方ひとつとっても、伝えたことをほぼ完璧に吸収されるそうです。
子育ての経験がない人でも相手の立場に立って考えられる人は、彼の言葉をきちんと吸収できるそうです。
ただ、彼のところで研修した人たちの中では、やはり子供を育てたことのあるお母さん方がダントツに吸収力と介護力が高いそうです。
「ここにシワがあったら気持ち悪いよね。」
「服がヨレていたら気持ち悪いよね。」
「ゴムが引っ張られていたら、食い込んで痛いよね。」
母親になると、相手の立場になって考えられる力が、毎日こどもの世話をすることで育っていくのだと思います。
私もゆうやの世話をする中で、気づかされることが沢山ありました。
特にゆうやは自分で何もできませんから、あちこち気をつけていなければならないことが山ほどあります。
同時に沢山のことに注意していなければなりませんので、視野が狭いとお互いケガをしてしまいます。
ヘルパーさん達の中では、ベッドから車椅子への移乗やトイレの座り直しなどは、ゆうやの介護の中でも最も難しいと言われています。
やみくもに抱えても介護者の体を痛めたり、ゆうやの体をどこかにぶつけたりしてしまうのです。
壁にぶつからないか、椅子の脚にゆうやの足がぶつからないか、ゆうやの体がまっすぐ立っているか、など、あちこち気をつける必要があります。
たいていは、最初は自分はまっすぐに立つけれどもゆうやの体をまっすぐに立たせることができない人がほとんどです。
練習に練習を重ねて技術習得に至りますが、周囲を見渡しながら足元の確認をしてゆうやの移乗ができる人というのは、運動神経があり細やかな気配りのできる人です。
最終的には「思いやり」があるかないかということになると思います。
リーダー的立場の彼の話に戻りますが、彼に指導を受けた新人ヘルパーさんたちは「プライベードではリーダーと会いたくない。」と言われるほど厳しいそうです。
でも彼は「ボクが厳しく言うのは、それは全て利用者さんのため。利用者さんに気持ちよく過ごして頂くため。」と言い切ります。
彼の志に、私はとても心打たれました。
彼こそ介護のプロだなあと思いました。
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