その時、御島さん(31)のマンションにいたのは、僕と貴島くん(29)、
あとは、辛辣姫ユキちゃん(28)と、若いミユウちゃん(25)だけでした。
「あれ、今日は池澤くんは、どうしたの?」
と、僕。
「なんか、家の用事があるんだそうで・・・法事か、何かですかね」
と、貴島くんが答えている。
なんとなく、雨模様の日曜日の昼間・・・僕らは恒例の「週末、社長のマンションでの「お肉食べ会」」を楽しんでいました。
「わたしね、結局、人間って、アイデンティティが大切だと思うの」
と、御島さんがシャンパンを飲みながら言葉にする。
「だって、例えば、わたしが男性の誰かに話しかけるとするじゃない・・・でも、その時って、その男性が」
「どういう特徴を持っているかをまず、考えて、話しかけようとするのね・・・」
と、御島さん。
「例えば・・・一般のサラリーマンでも、可愛い娘さんのいる男性なら、「あの可愛い娘さん、もう、何歳になりました?」」
「なんて話しかけるでしょう?そうすると、相手も乗ってくる・・・会話って、そうやって相手を乗らせる事が大事だと思うのね」
「そうやって会話に勢いをつけなければ、聞きたい話も聞けないし、商談や交渉も先に進まないでしょ?」
と、御島さん。
「そうですね。男性と商談を進める時は、日本だったら、相手の好きなプロ野球のチームやサッカーチームを」
「まずリサーチしろって言われますからね。相手が女性だったら、好きな俳優さんやドラマ、映画なんかの話だったり」
「趣味の話なんかから、入ってもいいって言われますよね。もっとも趣味の話も男性には、効くみたいですけど」
と、辛辣姫。
「男性の趣味って、アニメだったり、鉄道だったり・・・ヲタク系の話だと、女性は話しづらいのよね・・・共感も出来ないし・・・」
と、御島さん。
「そういう意味では、話しやすい、共感しやすい男性と、共感しにくい、話しにくい男性が実際に存在しますね」
と、ミユウちゃん。
「・・・と言う事は、その男性や女性の特徴・・・アイデンティティがまず、大事で」
「そのアイデンティティも・・・女性が話しかけやすいアイデンティティと、女性が話しかけにくいアイデンティティが」
「存在するって言う事?」
と、僕。
「そういう事になるわよね。実際は、アイデンティティが無い・・・そんな男性もいるじゃない?」
と、御島さん。
「つまり、それって、話しかけても、無難な話に終始するしかなくて、話が盛り上がらない男性って事ですか?」
と、貴島くん。
「そう。そういう男性いるじゃない。アイデンティティが無いって言うか、ただ仕事をするしか出来なくて」
「趣味も競馬とかパチンコとか麻雀とか・・・タバコも酒もやらずにひたすら、仕事しか出来ない男性とかね・・・」
と、御島さん。
「確かにそういう男性だと女性は話しづらいどころか・・・視界にすら、入れたくないですよね」
と、ユキちゃん。
「ま、わたしみたいに社長業で、営業をやっている場合は、あまりそういう男性と話す機会は無いわ」
「相手も一癖も二癖もある人間が多いし、そういう人間は趣味も多彩だし、酒にも強くて・・・オンナにも強いって」
「男性が多いから」
と、御島さん。
「オンナにも強いって、具体的には、どういう感じなの?男性としては、興味あるなあ・・・ねえ、貴島くん」
と、僕。
「そうですね。ぜひ、後学の為に聞きたいですね」
と、貴島くん。
「具体的に言えば、素敵なスポーツマンで、全体的にさわやかで、歯が白くて、陽に焼けてるオトコかしらね」
「女性が自分みたいなタイプに弱いということを熟知していて・・・笑顔で攻めてくるタイプね」
と、御島さん。
「なるほどね。典型的に女性にモテるタイプの男性って事か」
と、僕。
「ただ・・・そういうタイプって見た目だけの男性が多いわ。適度に交渉力はあるけど」
「自分の見た目にあぐらをかいちゃって、それだけで、相手の女性は弱みを見せると思い込んでいるから」
「それをすかして・・・ハードに交渉をしかければ、簡単にやられてしまうタイプ。ま、虚を突かれて」
「焦っているようじゃ、この生き馬の目を抜く日本社会では、使い物にならないわね」
と、御島さん。
「御島さんは、美人なだけじゃないもんね。タフ・ネゴシエイターだから」
と、僕。
「お褒めに預かって光栄だわ。ゆるちょくん」
と、御島さん。
「でも、それって、話的に言うと・・・まず、男性に対して言えるのは、アイデンティティのあるタイプと」
「無いタイプの男性がいて、アイデンティティの無いタイプの男性には女性は話しかけづらいって言う真実があるって言う」
「事ですよね?」
と、ミユウちゃん。
「そういう事ね。例えば、そういう男性と会議をしていたとして・・・そういう男性に話として何を振ればいいわけ?」
と、御島さん。
「その男性の得意分野がわからなければ、話も振れませんね」
と、辛辣姫。
「でしょ?仕事の出来る人間って、得意分野がハッキリしているのよ。だけど、ここでわたしが言いたいのは」
「仕事が出来る人間だから、話しかけやすいと言う事では無いと言う事。男性は仕事さえ出来れば素敵な大人の男性なれると」
「しっかりとカン違いしているけど、それは無いわ。大切なのは、女性が話しかける理由があるか、無いかって事なの」
と、御島さん。
「その男性にアイデンティティがあれば、女性が話しかける理由がある・・・そういう事?」
と、僕。
「そういう事。その男性にアイデンティティが無ければ、女性は話しかけない。そういう閉じたオトコは女性からすればいらないの」
「その閉じた空間に、そのオトコの家族がいるんでしょ?本来はその家族がそのオトコを癒やす役割なんだけど」
「閉じたオトコは、自身も閉じた人間になってしまっているから、家族からも閉じて」
「・・・具体的に言えば、週末、自分の趣味に逃げ込んじゃうタイプね。そういうオトコこそ、父の日に」
「家族から適当なあしらいを受けるオトコって事になるのよ」
と、御島さん。
「ある統計では、母親には、新しい服だったり、アクセサリーだったり、夕食会だったり」
「子供達が10万円近くの贈り物をするのに対して、父親には1カートン5000円前後のタバコを送るので済ましたり」
「刺し身の盛り合わせを送って・・・これも5000円程度の出費で抑える・・・なんて傾向にあるみたいで」
「家族からの尊敬も母親は高い傾向にあるのに対して、父親への尊敬は低い傾向にあるんだそうです」
と、辛辣姫。
「ん、ちょっと待って・・・今日は父の日だけど・・・御島さんは、お父さんに対して、どんな対応を?」
と、僕。
「うちの父親は、父の日とは別の日に、父の日をやってくれって言うリクエストをする人だから」
「先月の母の日と同時にやったの。父には、ダーバンのコートを贈ったの。こういうファッションをしてね、という意味も含めてね」
「あとは皆でお食事会・・・とても楽しかったわ」
と、御島さん。
「母の日と父の日を同時にやるって言うのは、すごい賢い感じがしますね。夫婦仲もよくなるような気もするし」
と、貴島くん。
「わたしは昨日、一日早く父の日のイベントをやって・・・帽子とネクタイと男性用のアクセサリーを父と一緒に」
「デパートでチョイスして贈りました。夜は皆で食事会にして・・・楽しかったですよ」
と、辛辣姫。
「わたしも昨日、父の日をやった派で・・・一日、父とデートしてました」
「父がデートコースを決めてくれて・・・でも、父世代の男性のデートコースって銀座になっちゃいますよね」
「でも、一日楽しくて・・・夕方家に戻ってから、父に着て欲しい、トップスとパンツ、それに靴を父に贈りました」
と、ミユウちゃん。
「へー。それってお父さんは当然着たでしょ?それを見たお母さんの反応とかは?」
と、僕。
「夕飯は、近所にあるカジュアルなフレンチの店に行ったんです。もちろん、父はわたしの贈ったアイテムを身につけてくれて」
「母はそれを見て、結構ご満悦でした。まあ、おしゃれは好きな父ですから」
と、ミユウちゃん。
「話を戻すわね・・・結局、アイデンティティの無い、閉じたオトコは誰も相手にしないのよ」
「つまり、その閉じたオトコは、「逃げ込み者」なのよ。だから、誰も相手にしないってわけ」
「ふしあわせスパイラル一直線、そのものね」
と、御島さん。
「じゃあ、アイデンティティの無い男性は、ダメだとして・・・アイデンティティのある男性はどう分けられるのかな」
「というか、それは女性が話しかけたい男性と、話しかける理由が見つからない男性ってなるのかな?」
と、僕。
「そうね。もっと言えば、女性が話しかけたい男性と、女性が話しかけない男性に分けられるって考えた方がいいんじゃない?」
と、御島さん。
「だって恋の選択権も女性にあるんだから・・・男性に話しかける選択権も女性にあるわけでしょ?」
「だいたい世のサラリーマンを見ていると・・・話しかけたいと女性が思う男性って、皆無に感じるわ。個人差はあるにしても」
と、御島さん。
「あれ、男性って結婚すると、外見や雰囲気を素敵にする努力を辞めちゃう感じじゃないですか?」
「なんか、結婚って、男性にとって、「上がり!もう後は仕事に徹します。女性への対応は終了!」みたいな感じがあるんですけど」
「それって間違いですか?」
と、辛辣姫。
「いや、多分、そういう事だろうね。確かに結婚って上がりのイメージを持っている男性はサラリーマンには特に多い気がする」
「誰かが「僕はもう結婚は済ましているから」って言ったのを聞いた事があるしね」
「それって、結婚は済ますモノって考えてるって事でしょう?」
と、貴島くん。
「誰、そのオトコ・・・結婚は、新たな始まりでしょう?それまで異文化で生きてきたんだから」
「夫婦と言う新しい文化、それも男女が同居するって言うんだから、それこそゆるちょくんじゃないけど、リスキーな」
「プロジェクトの始まりなんだから、リスク・ヘッジは、どう考えてるのって、聞いてみたいくらいよ」
と、御島さん。
「だいたいそういうオトコって、考えが粗雑なのよね。女性にはやさしくしておけばいいだろう、くらいの浅い考えで」
「「何かの時には自分が引けばいいだろう。それで嫁は納得するだろう」って言う浅い考えだから」
「結婚の本質がわかっていないんですよ」
と、辛辣姫。
「ほほう。じゃあ聞くけど、結婚の本質って何?」
と、僕。
「本能的に家族を笑顔にする生活です。まず、自分は後回し、周囲の人間・・・例えば妻なら、旦那や子供の事がまず一番」
「旦那や子供を本能から笑顔にする環境作りが最初ですよね。その為には本能=感情が一番大事なんですよ」
「感情を傷つけたら、本能の世界に生きる女性も子供も、もう戻れないところまで、壊れてしまいますから」
と、ユキちゃん。
「ほう、なるほど・・・結婚生活で、大事なのは、その家庭のメンバーの本能=感情を良くする事が一番大事だと言うんだね」
と、僕。
「そうなんです。だから、旦那からすれば、妻や子供の頃がまず、一番になるんです。その為には、自分の本能で妻や子供を笑顔に」
「出来る事が大切です。それってゆるちょさんの言う「サル山のボス力」ですよね。だから、父親の「ヒカルの君の目」は」
「必須になるんです。これがあるから、妻や子供は旦那の「サル山のボス力」に守られる事を本能的に知り」
「安心するんですから・・・」
と、ユキちゃん。
「ふーん、環境づくりで大事なのは、父親の「サル山のボス力」か」
と、僕。
「だって、オンナ子供からすれば、まず、身の安全を考えるのが、当然、何より先ですよね?」
「それを本能的に守ってくれるお父さんの存在があるから、お母さんや子供達は安心出来るんです」
「それが無かったら、父親としての存在は、無意味ですよ!」
「最近、そういう無意味な父親が増えているから、父の日の意味が急速に薄れているんだと思います」
と、辛辣姫は言葉にした。
「なるほどね。すっごい本質を突いているような気がするな。多岐川の言葉」
と、貴島くんは思わず言った。
「だいたい、そういう自分や子供を守ってくれる存在だから、サル山のボスに、メスザルは股を開くんですよ」
「子供や自分を守れないオスには、メスザルは、股を開きませんよ」
と、ユキちゃんは冷静に言葉にした。
「なるほど・・・それが出来て、始めて、結婚と言うプロジェクトが始まると言う事ね」
「そのユキちゃんの言う結婚の基本条件・・・守れているオトコって、少ないような気がするな」
と、僕。
「この基本条件が守られている間は、夫婦間で交尾が行われ・・・この条件が失われると」
「夫婦での交尾期間はロストする。だから、交尾期間がロストした以後は、結婚の意味も変わると言う事です」
と、ユキちゃん。
「どういう風に変わるの?」
と、僕。
「子供がいれば、子育て期間・・・妻の興味は子供をどう育てるかに集中します。逆に言えば、旦那は単なる子育ての同志と」
「なります。興味は子供に集中しますから、旦那は子育てと言う義務さえ果たしてくれれば良い存在になります」
と、ユキちゃん。
「じゃあ、子供がいなければ、どうなるの?」
と、僕。
「夫婦の交尾期間がロストしていなければ・・・セックスレスで無ければ、愛情関係として続いていくでしょう」
「逆にセックスレスとなってしまうと・・・このパターンの方が多いように感じますが、メスにとって」
「愛情対象ではないオスは、単なる敵となってしまいますから・・・視界内に置きたくない・・・そういうホルモンが出て」
「最悪、家庭内別居と言う事になりますね」
と、ユキちゃん。
「結局、夫婦と言うのは、感情の積み重ね、なんですよね。多くの男性は、結婚とは契約のような理性的な関係とカン違いしがち」
「ですが、結婚とは、お互いの感情をプラスにするか、マイナスにするかの・・・その積み重ね・・・要は本能的な」
「関係に過ぎないんです。だから、旦那が妻の感情をマイナスにする行為を繰り返せば、妻は必ず離婚を考えます」
「なぜなら、女性は本能の世界の住人であり、感情を害され続けられたら、感情至上主義の女性は」
「その旦那の行為に耐えられなくなり、キレるんです」
と、辛辣姫。
「男性は、結婚とは、契約のような理性的関係だと思うから・・・女性がキレても、話しあえばわかりあえると思っている、と」
「そういう指摘なんだね、これは」
と、僕。
「そうです。でも、女性はキレたら、最後。離婚を言葉にした時は、すべては決まっています」
「話し合いの余地はもうありません。後は粛々と、離婚までの処理を進めるだけなんです」
と、ユキちゃん。
「怖いな。それって、沈黙の臓器、肝臓のガンのようだね。症状が現れた瞬間に終わっている・・・」
と、僕。
「そうです。女性は我慢に我慢を重ねて・・・もうだめだと思った時にキレるんです」
と、ユキちゃん。
「えーと。ユキちゃん、話を元に戻すわね。男性はアイデンティティがあっても、あるだけではダメで、女性が話しかけたい男性と、女性が話しかけない男性に分けられる」
「と、そう言う話だったわね」
と、御島さん。
「そうか、そうか。その話だった」
と、僕。
「これって、要は結婚に成功する男性と、結婚に失敗する男性の区分けとも共通すると思うんです」
と、ユキちゃん。
「それってどういう事?」
と、僕。
「女性が話しかけたい男性こそ、結婚に成功する男性って事ですけど、要は結婚って・・・つまり、男女のペアの関係性って、恋と同じで、イニシアティブは、常に」
「女性が取っているんです。以前、どっかでも話しましたけど、結婚のイニシアティブは潜在的に女性が取っている。だから、男性はプレゼンする事だけが許されているんです」
「結果、男性が、いいプレゼンをしてくれれば、女性が承認してくれる・・・あるいは、女性は大喜びしてくれるから、女性の感情を良くすると言う結果につながるんですね」
と、ユキちゃん。
「なるほど・・・結婚ってのは、男性がプレゼンし、女性を感情的に良くすれば、あるいは楽しませれば・・・上手く行くってっていう話なんだな」
「これは為になるし、面白い話だな、多岐川」
と、貴島くん。
「はい。言葉にしてしまえば、何て事はない話なんです」
と、ユキちゃん。
「だから、結婚に失敗する男性は、プレゼンに失敗し、女性を常に怒らせてしまって・・・感情的にこじれてしまうから、家庭内別居一直線と言う事になるんですね」
「ま、そういう男性は、こういう構図すら、理解出来ていないのが現状でしょうけどね」
と、辛辣姫。
「ふーん、なんだか、すごいんだなあ、ユキちゃんは」
と、僕。
「これ、昔、ゆるちょさんが、わたしに教えてくれた話じゃないですか!」
と、ユキちゃん。
「えーと、そうだったっけ。最近、物忘れが・・・」
と、僕。
「もー」
と、ユキちゃん。
「で、逆に、女性が話しかけない男性は、そもそも魅力が無いんです。外見的魅力も、内面的魅力も・・・。わたしは外見よりも内面を重視する方ですけど」
「外見って結局、内面が魅力的だからこそ、外見にそれが現れている・・・そういう事だと思っているんです。だって外見はカッコイイけど、内面スッカラカンなんて男性」
「結構、多いですから」
と、ユキちゃんは続ける。
「なるほど・・・それはそうかもしれないね」
と、僕。
「だから、そういう外見も内面も魅力の無い男性は、そもそも、本能的に女性を楽しませる事が出来ない・・・だからこそ、そもそも結婚の相手にすら、なりませんよ」
「間違って、そんな男性と結婚してしまったら・・・女性の感情は害されるばかりで、離婚一直線です」
「最悪、間違って、そんな夫婦に子供が出来てしまったら・・・子供が成長するまで、家庭内別居が続く、女性にとっては地獄が待っていますね」
と、辛辣姫。
「・・・と言う事は、結婚とは、男性がプレゼンし、女性がそのプレゼンに反応するモノだから・・・常にパートナーの女性を本能的に笑顔に出来るオトコこそ」
「結婚相手として、夫婦をしあわせに導けるオトコだし、女性が普段、話しかけたいオトコになると言う事だね」
と、僕。
「もちろん、そういうオトコは、幸福を女性にもたらす印・・・「ヒカルの君の目」を持っているし」
「結婚相手にしちゃいけない男性は・・・女性を不幸にする印・・・「死んだ魚の目」をしています・・・」
と、辛辣姫は、結論的に言い抜いた。
「・・・となると、御島さんが最初に言った言葉・・・男性は、結局、アイデンティティが大事って言葉から考えると」
「普段から、女性に話しかけられている・・・「俺、女性を本能的に笑顔にしよう!僕はそれが出来る事が、僕のアイデンティティだ」と意識出来ている男性こそ」
「女性は結婚相手にすべきだ・・・そういう結論になるし、それ以外の人間は女性は結婚相手にしちゃいけない・・・そういう結論になっちゃうね」
と、僕は言葉にする。
「そういう事ですね。そして、「ヒカルの君の目」を持っている、「サル山のボス力」のある男性を結婚相手に選び・・・「類は友を呼ぶ」的に愛される女性になることが」
「しあわせになれる女性の義務・・・と言う事になるんでしょうかね・・・」
と、ミユウちゃんが、感慨深く言葉にした。
「ま、結論出たじゃない。わたし達は、そういうオトコを見つめていけばいいのよ。今後も、ね」
と、御島さんが、意味深に言葉にしていた。
(おしまい)