「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

この記事一応いいんじゃね?ボタン(作ってみました!) ちょっとさ、押してくれると、うれしいんです!(笑)

blogram投票ボタン

「真面目」って何?誰の価値観?(羊さん?)

2015年06月11日 | 毎日のしあわせの為の知恵

さて、その時、僕はユミちゃん(27)と区民プールあがりの午後をいつものカフェで過ごしていました。

「もう、梅雨ですね。ゆるちょさんの言っていた通り・・・」

と、ストロベリー・クランチ・フラペチーノを食べているユキちゃんです。

「早めに梅雨に入って、早めに空けてくれれば、いいんだけどな、梅雨」

と、僕。キャラメルフラペチーノを飲んでいます。

「そうですね。雨じゃ、自転車のトレーニングも出来ないですし、ね」

と、ユミちゃん。

「ま、この季節はエアロバイクの季節だよ。もう、フル回転だもん」

と、僕。

「この時期、身体を鍛えるには余念の無い、ゆるちょさんですもんね」

と、ユミちゃん。

「今月はドーフィネとツール・ド・スイスの月だし、来月はツール・ド・フランスの月だからね」

「サイクリストとしては、本番間近って事だもの・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんはほんとこの時期、サイクリストですもんね・・・」

と、ユミちゃんは呆れるように笑った。


「わたし、最近、いろいろ考えていたんですけど、「真面目」って価値のある事なのかなって・・・ずーっと思っていて」

と、ユミちゃん。

「ほう、面白そうな話だね。なんだか、ユミちゃんが元ヤンだった事につながるような話に聞こえる。言葉の匂い、だな」

と、僕。

「さすがゆるちょさん・・・頭の回転が速い」

と、ユミちゃん。

「それで飯食っているようなもんだからね。じゃ、話の続き、よろしく・・・」

と、僕は言葉にした。


「わたし、小学校、中学校と公立の学校に居て、高校から私立の学校に行ったんです。高校は女子校でしたけど」

と、ユミちゃん。

「へーそうだったんだ。そして大学はお茶女・・・ストレートだもんな。ヤンキーやってたのに、そういうところ、すごいよね」

と、僕。

「わたし、勉強はちゃんとやっていたから・・・やっぱり、女子だと浪人しづらいし」

「むしろ、ヤンキーをやっていたからこそ、ストレートで志望の大学に行きたかったんです」

と、ユミちゃん。

「ヤンキーやっていたから、あの子、浪人したのよ・・・なーんて言われたくなかったんだ、ユミちゃん。かっこいい!」

と、僕。

「そういうところ、わたし、すっごい負けず嫌いなんですよ。ま、たとえ、浪人しても、わたしの前では何も言わせませんけどね」

と、ユミちゃん。

「いいねえ。オトコマエだねえ・・・ユミちゃんはやっぱそうでなきゃいけないよ」

「僕も最近になって「・・・んだと?」って言いながら、前のオトコをギン!と睨みつけると、ビビられるようにはなったけど」

「そういう意味じゃあ、ユミちゃんはオトコマエの大先輩だからねえ・・・」

と、僕。

「ふふ・・・でも、なんだろう。あの頃、わたし、学校がすごくつまらなくなっちゃって・・・」

「中学時代、「これはお前たちの為に言ってるんだ」って言いながら、急に、怒り倒すオヤジがいて・・・」

「なんか、やる気のない教師ばっかりだったんですよ。うちの中学・・・」

と、ユミちゃん。

「明らかにやる気の無い男性教師ばかり・・・着ている服のセンスの無さ・・・目にチカラが無くて・・・」

「あきらかに学校に給料を貰いに来ているだけの男たち。女性は尊敬出来るような女性はひとりもいなかった・・・」

「結婚も出来ない・・・気位ばかり高い・・・男性に相手にされないような女性ばかりでした・・・」

「なんで学校ってところはあんなに・・・特に義務教育は・・・毎日をつまらなそうに生きている大人しかいないんですか?」

と、ユミちゃん。

「そうだねえ・・・どうしてかな・・・」

と、僕。

「偉そうに怒り狂うオヤジは、単に普段のストレスを私達に転化しているだけのように見えたし」

「「子供達の為に」って言えば・・・何でも許されるように思っている・・・ダメな政治家みたいな・・・」

「つまらない大人達ばかりのように見えていましたね・・・」

と、ユミちゃん。

「子供の方が感性は優れているものだからね。ちょっとした大人のニュアンスが子供にビビットに伝わって」

「モノの本質を見切ってしまう現象はよくある事さ。そういう事を感じない、ダメな大人化した子供もいるけどね」

と、僕。

「その頃・・・中学3年の夏です。ある女性に出会って・・・うちの中学の先輩なんですけど、中学の夏のイベントに」

「その女性が顔を出してくれて・・・イベントの委員だったわたしと意気投合したんですよね・・・」

「それがレディースになるきっかけになるんですけどね」

と、ユミちゃん。

「ほう。やっぱり人との出会いが、人を変えていくんだ。どんな女性と出会ったの?その時に・・・」

と、僕。

「その人、松さんって周囲から呼ばれている女性で・・・本名は松島さんなんですけど、「松」「松」って主に男性から呼ばれてて」

「わたしもいつしか「松」さんって呼ぶようになってたんですよね・・・」

と、ユミちゃん。

「その松さんって、レディースだったの?」

と、僕。

「そうです。松さんは4つ上で・・・もう、その頃には、レディースを引退してたんだけど・・・要はレディースに」

「なってくれるような後輩を探しに来てたんですね。そこで案の定、わたしが捕まっちゃったと言うわけです」

と、ユミちゃん。

「へー、レディースの素養って何なんだろうね?」

と、僕。

「「通っている学校のあり方に不満を持っているモノ」・・・あるいは「自由を求めているモノ」と言った方がわかりやすいかしら」

「有り体に言えば「真面目で居る事に嫌気のさした人間」・・・そういう事でしょうね」

と、ユミちゃん。

「ユミちゃんはその頃、「真面目で居る事に嫌気のさした人間」だったんだ?」

と、僕。

「ええ。わたし、小学校、中学校と優等生だったし・・・それが両親を嬉しがらせる事だとずーっと思っていたから」

「でも、ある時、「わたし、優等生を演じているんだ!」って実感しちゃって・・・いつしかイケてない先生たちに」

「嫌気がさしている自分に気がついたんですよ。その頃、松さんに教えて貰った楽曲があって」

「「この曲の気分がわかるんだったら、あんたはわたしと同じ道を歩いて見てもいいかもしれない」って言われたんです」

と、ユミちゃん。

「ほう、だんだんわかってきたぞ・・・その曲こそ、何を隠そう・・・カラオケに行くと、いつも歌ってくれと僕にせがむ」

「尾崎豊さんの「卒業」・・・それだろ?」

と、僕。

「さすが・・・鋭いですね。でも、校舎の窓、割って歩いたり、バイク盗んだりはしていませんよ」

「わたしがレディースになったのは、冊に囲われた中で、いっつも震えいている羊になりたくなかったから」

「好奇心のままに自由に羽ばたきたかったから・・・それと、本当の人間のつながりを持ちたかったから・・・」

と、ユミちゃん。

「本当の人間のつながり・・・」

と、僕。

「わたし、松さんと話しているうちにドンドン実態がわかっていって・・・つまり、中学と言うところは・・・」

「子供たちの能力を伸ばし、基本的な日本人の能力をつけるところ・・・団体行動が出来るように・・・」

「そして、もちろん、高校へ行けるような基本的学力を身につけるところ・・・教師とはその手助けをする人・・・」

「だとわたしは理解していたんです。それまでは」

と、ユミちゃん。

「でも、松さんと話しているうちに中学の実態がわかった。教師の実態もわかったと言う事?」

と、僕。

「ええ。結局、教師の立場に立って考えてみれば、誰でもわかるんですよ」

「教師の立場からすれば、一番仕事を楽にするには、「勉強が出来て、校則と言うルールを犯さない、真面目な男女」こそが」

「一番のお客さんになるって事だったんです。わたし、いい教師って、ゆるちょさんみたいに、ひと睨みでクラスの全員を」

「黙らせる「サル山のボス力」を持つ人間だと思うんです。わたしはレディースになって、男子のヤンキーとも」

「行動を共にする機会が出来たから・・・そこにわんさかいた「サル山のボス力」の強いオトコ達に魅了されたし」

「本当のオトコとは、そういうオトコ達だって理解するに至るんですけど、中学にいる時には」

「それに気づけなかった。だからこそ、中学の教師の奴らは、「お前の事を思って言うんだ」って生徒達を牽制しながら」

「言葉の暴力を続けていたんです」

と、ユミちゃん。

「それは言葉の暴力を使わないと、生徒達を抑えきれないから?」

と、僕。

「ええ。その点、尾崎豊さんはその学校と言うモノの本質をビビットに見抜いていたんです」

「ゆるちょさん、サビの言葉、思い出してくださいよ」

と、ユミちゃん。

「「この支配からの、卒業!」・・・そういう事だったのか!」

と、僕。

「そうなんですよ。教師の奴らからすれば、生徒達は支配の対象にしか過ぎなかったんですよ」

「しかも、わたしはその後、私立の女子校に入った時にわかった事は、そこには素敵な・・・見習いたいくらいの素敵な大人の男女が」

「いて、「ヒカルの君の目」を持ち、同時に「サル山のボス力」を持つ大人の男性教師や、「ヒカルの姫の目」を持つ」

「素敵な大人の女性教師がいたんです。もちろん、だからこそ、彼らは私達生徒を容易に支配しましたけど」

「・・・それは本能的支配だったから言葉の暴力ではなかった・・・」

と、ユミちゃん。

「つまり、それって収入の問題に端を発する問題だったわけ?」

と,僕。

「そうです。公立の学校は収入がそれ程、大きくないから・・・その程度の人材しか集まらなかったって事ですよ」

「対して、私立の学校は、収入もいいし、スカウトもあるみたいで・・・高校は特に大学入試に直結してますから」

「いい大学に入れる高校は評価される・・・ま、わたしもその高校に入れたから、お茶女に進めたというのは大きいです」

と、ユミちゃん。

「話を戻しますけど・・・中学時代、言葉の暴力による支配を受けたわたしは反発したんです」

「教師達は、冊で囲われた場所に容易に留まり、冒険を怖がる羊の群れを作ろうとしていた。その冊から一歩でも出ようとした」

「羊には容赦なく言葉の暴力を浴びせ・・・実際は、その教師に教師としての基本的な能力「サル山のボス力」が」

「備わっていなかったから・・・普段からストレスが溜まり、それを発散させる為に、生徒を人身御供にしていたに過ぎません」

「そして、生徒達から本当の自由を奪い続けた・・・大切な中学時代を汚染された・・・わたしはそう感じたから」

「支配の場所でない場所を作りたかった・・・高校生になってから・・・」

と、ユミちゃん。

「後に残ったのは、冊の中の去勢された羊達の群れですよ・・・」

「それが「真面目」の正体ですよ」

と、ユミちゃん。

「わたしはそんな「真面目」な羊の群れが嫌いだった」

「そんな中に居たくなかったんです。だから、自由を求めた。支配の無い場所で生きたかったから」

と、ユミちゃん。

「それが高校時代のレディースとしての活動であり、ヤンキーとしての活動だったんだね?」

と、僕。

「ええ。そこには本当の人間関係があったわ。人間を人間として、尊敬し、その尊敬する人間の為に命をかける・・・」

「尊敬と信頼と愛情があって、初めて人間関係と言うのは作られる・・・ただ冊の内側に入れられて教師の顔色を伺う日々では」

「もうなかった。行き違いもあれば、喧嘩もあったわ。でも、わたしは一般の人間には手を出さなかったし、それを誇りとした」

「そりゃあ、抗争なんてのも、あったし、舎弟率いて出張った事も一度や二度じゃないわ」

「でも、そこには自由があった。尊敬すべき人間を尊敬し、愛すべきオトコをわたしは愛した」

「わたしは充実した二年半をそこで過ごしたの。本物の時間をわたしは過ごしたの」

と、ユミちゃん。

「なるほど・・・そのユミちゃんの愛した尊敬すべきオトコが、伝説のヘッドと言う奴ね・・・」

と、僕。

「ええ。でも、彼・・・笑っちゃうけど、ゆるちょさんと同じ匂いがしていたわ」

「人情深くて・・・舎弟の為に泣けるオトコだったし、なにより、その「サル山のボス力」が半端無かったモノ・・・」

「それは今のゆるちょさんと同じくらい・・・」

と、ユミちゃん。

「えー?俺、そんな舎弟5000人とか、そんなの持ったことないぜ」

と、僕。

「いいの。匂いが同じって言ってるだけよ。海より深くやさしくて・・・涙もろいくせに、人間はすごく大きくて」

「彼の横にいると、いつも春風の中を歩いているようだった。それくらい大きな人間だった」

「今のゆるちょさん、みたいに、ね・・・」

と、ユミちゃんは、過去を思い出すように言葉にする。

「でも、奴も20歳の時にすっぱり辞めて・・・今は鉄工所のオヤジになってるわ。結婚もしてて、子供もいて」

「松さんも子供いるし、当時の舎弟達もみーんな結婚して、社会で働いている」

「レディース時代の舎弟達なんか、皆、いいママしてるわ。独り身なのは、わたしだけ・・・」

と、ユミちゃん。

「だから、わたし、「真面目」って言う言葉がそもそも嫌いなの」

「真面目って、何?真面目である事に意味がある?それって単に教師側の価値観なのよ」

「子供や両親達を騙して、自分たちが楽して給料貰うためのまやかしの言葉じゃない!」

と、ユミちゃん。

「「小学校、中学校、いい高校、いい大学を出て、一流の会社に入って、真面目に生きてれば、きっとしあわせになれる」」

「こんな嘘っぱちな言葉、誰が用意したの?そんなの教師に決まってるじゃない!」

「毎月、楽して給料を欲しいだけの、能力の低いクソ教師に決っているじゃない!」

「わたしはもう騙されないわ!・・・だから、わたしは、脱サラしたの」

と、ユミちゃん。

「わたしは会社で真面目に仕事をしていた、ある時、気づいたの」

「「これじゃあ、真面目なだけが取り柄のひつじさんじゃない!わたしは真面目なだけの羊になりたくない!」」

「って・・・そんな時に出会えたのがゆるちょさんだった・・・」

と、ユミちゃん。

「ゆるちょさんは言ったわ。「人間は仕事をするために生まれてきたんじゃない。しあわせになる為の生まれてきたんだ」」

「「仕事とはしあわせになる為の手段に過ぎない。だから、その仕事をして、しあわせになれなければ」」

「「それは選んだ仕事が間違いか・・・今の環境が良くない・・・そういう事だ」って」

と、ユミちゃん。

「そして、こうも言った。「僕はサラリーマンに向いていなかったから、脱サラした」」

「「そして、自分がやるべき仕事を新たに見つけた。その仕事を追求する事が僕のしあわせであり、そう思える、この仕事こそ」」

「「僕のライフワークだ。だからこそ、僕はこの仕事で突っ走り、ドンドン成長し、誰も知らない高みに登ってやるんだ」」

「ってね。そう言いながら、笑顔をくれるゆるちょさんを見て「わたしはこの人に遭うために生まれてきたんだ」と思えたの」

と、ユミちゃん。

「「だって、僕はこの仕事をやると嬉しくて笑顔になれる。そういう仕事こそ、ライフワークだろ」」

「「すべての日本人はライフワークにこそ、出会うべきなんだ」・・・そうやってやさしい笑顔になれる人間って」

「この日本にどれだけいるの?わたしはそういう人間に初めて出会ったの」

「ゆるちょさんは、わたしにとって、オンリーワンの人間なの」

と、ユミちゃんは言い抜いた。

「あのさー、ユミちゃん。それって、取りようによっては、逆プロポーズにも聞こえるんだけど」

と、僕。

「取りようによっては、ね。どう取ってもいいわ。だって、わたしは事実を話したに過ぎないんだもの」

と、ユミちゃんは、クールビューティー風に言うと、残ったフラペチーノを口に入れて、笑顔になった。


(おしまい)