私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

イノセント・ゲリラの祝祭

2010-05-28 20:00:00 | たまに読んだ本
今作は病院内ミステリーでなく、厚生労働省と病院の関係とは?そして医療現場と法律の関係とは?という話が中心。

舞台も病院でなく「診察関連死死因究明等の在り方に関する検討会」などと会の名前を覚えるだけで大変な会でのやり取りが中心だ。
「仕分けする」「蓮舫対策が・・・」などという言葉をニュースで聞く機会も多かったこの時期。この本を読んだ多くの人が、「この検討会も仕分けされればいいのに・・・・」と
思ったのではないか?
少なくとも、私は非常に単純なので、「仕分けされればいいのに・・・」と思った。
勿論全部抹殺でなく、正当に仕分けされるべきだと思うが・・・
いいことも話し合っているのだが、そのいいことがあんまりにも少なすぎるのだ。
いいことも言っているのだが、それが多くの如何でもいいことに埋もれてしまっているのだ。

ミステリーというよりは、医療現場の状況を皆さんにお知らせしたい!という気持ちは伝わってくる。
主人公の田口公平がこんな挨拶をする1節があり。
(「診察関連死死因究明等の在り方に関する検討会」の一回目の挨拶)

***
「法律で裁く前に患者と医師が話し合える場の創造が大切だと考えます。あってはならない医療事故ですが、人は誰でも間違える。間違いが起こった時点で速やかに対応できる組織を立ち上げることが肝要だと思います。」

衝撃だった。病院とは医療現場とは当然このようなことがキチンと機能している場所だと思っていた。
今、話し合いをしたかったら、法に頼り裁判を起こさなければならないということなのか?


***
厚生労働省の白鳥の存在など、荒唐無稽だとは思う。実際身近にあんな人がいたら面倒で大迷惑な気がする。ただ、読んでいる分には愛すべき厚生労働省の男性というのが伝わってくるのがいいところだ。
実際係わり合いになりたくはないが、居て欲しいと思わせるなにかがあるから、思わず次が気になってしまうのだ。


イノセント・ゲリラの祝祭
海堂 尊
宝島社

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