ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

先生と言われるほどのバカでなし

2024-07-05 08:38:52 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「時代に合わない」6月30日
 読者投稿欄に、埼玉県N氏の『「○○選手」に違和感』と題された投稿が掲載されました。その中でN氏は、『看護師が医師を「先生」と呼ぶのは尊敬の気持ちが伝わりほほえましいが、議員や教員が「先生」と呼び合うのは時代に合わない』と書かれていました。
 私が教員になった40数年前、周囲の先輩教員に対しては「○○先生」と呼びかけていました。何の違和感もなく、深い考えもないままに。やがて、年齢の近い教員には、「○○さん」と呼びかけるようになっていきました。務めて4カ月くらいたったころ、私は1年先輩の教員から「○○さん」と呼びかけられました。そのときたまたま私の側にいた教え子の男児が、「○○さんだって」と変な顔をしました。彼にとっては、私は「先生」であり、「さん」ではなかったのでしょう。教員同士が友達同士のように呼び合うことに違和感を覚えたのだと思います。
 そう言えば、保護者の前で同僚の教員について話すときには、かなりベテランになってからも「○○先生」と呼んでいました。そのことで保護者から「先生同士が先生と呼び合うのはおかしい」というような指摘を受けたことはありませんでした。私はPTAの教員側の役員をしており、多くの保護者とかなりフランクに話せる間柄でしたが、保護者は「○○先生」を当然の呼称として受け止めていたように思います。
 それだけに、N氏の指摘には正直なところ驚かされました。時代が変わったのでしょうか。でも、N氏は78歳、一概には言えませんが、むしろ古い感覚を維持していらっしゃる方なのではないかと思います。そうだとすると、実は40年前にも多くの教員以外の人は、教員同士が「○○先生」と呼び合うことに違和感を覚えていたことになります。
 蛇足ですが、指導主事になったとき、先輩指導主事に対しては「○○先生」と話しかけていましたし、管轄下の校長・教頭からは「○○先生」と呼ばれていました。年上の校長から「○○先生」と話しかけられることにもすぐに慣れてしまいましたが、本心では「偉そうにしやがって」と思われていたのかもしれないと思うと、冷や汗が出ます。
 今、教員の呼称問題はどういう結論になっているのでしょうか。

 

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