森絵都さんの「宇宙のみなしご」を読みました
引き込まれて、あっという間(通勤1往復ちょっと)で読んでしまいました。
両親が多忙な年子の姉弟と、ひょんな事から仲間になるちょっと変わった二人の
中学生4人のお話。
難しい年頃の子ども達が、学校生活や日々の生活の中で抱える心の葛藤や悩みから
逃げたり向き合ったりしながら、ほっこり温かいもの、大事なものを見つけ出していく、
そんなお話かな
でも、それは成長期の子ども達だけではなく、大人も含めみ~んなに言えることで
ちょっと大げさかもしれないけど、人生を後押ししてくれる応援メッセージな気がしました
ラストは、グッと引き込まれ、電車の中にも関わらず、ウルっときました。
なぜ、「宇宙のみなしご」という題名なのか。
こんなフレーズがあります。
大人も子供もだれだって、一番しんどいときは、ひとりで切り抜けるしかないんだ。
・・・
ぼくたちはみな宇宙のみなしごだから。
自分の力できらきら輝いてないと、宇宙の暗闇にのみこまれて消えちゃうんだよ、って。
・・・
頭と体の使いかた次第で、この世界はどんなに明るいものにもさみしいものにも
なるのだ。
ほんとにそうだなぁ、って改めて思いました。
他人にながされることなく、自分の意志を持つことは大事だし、どんなに日常生活が辛くても
立ち向かってゆく勇気を持たなきゃいけない時があるということ。
こう書くと、自己啓発本のような感じに聞こえちゃうかもしれないけど、それが、この4人の
子ども達のエピソードによって、そっと包まれていて、本を読みながら最後にそんな事に
気付く、そんな本なのです。押し付けがましくなく、優しく気付かせてくれるような
ぜひ、大人も読んでみてくださいね。
勉強本は電車で読むとすぐに眠くなるのに、どんなに疲れていても引き込まれる本は
どんどん目が冴える
読書の秋、ドラマや映画もいいけど、本もいいですよ
TVがなくても、スピーカーがなくても、自分がいるほんのちょっとの空間と本さえあれば
ほっこりした時間が過ごせるかも