今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

「ブルータスよ、お前もか!」で知られる古代ローマの政治家「ブルータス」の忌日 」

2006-10-23 | 人物
BC42年の今日(10月23日 )は「ブルータスよ、お前もか!」で知られる古代ローマの政治家「ブルータス」の忌日 」<43歳>
私は、この頃の歴史には弱いので「ブルータス」で、知っている事と言えば、シェークスピア劇「ジュリアス・シーザー」に出てくるあの有名な言葉「「ブルータスよ、お前もか!」くらいのものである。私らが「ブルータス」と言っているのは、シェークスピア劇にしたときの英語読みであり、ラテン語読みでは「ブルートゥス」。「ジュリアス・シーザー」も英語読みで、ラテン語読みでは、「ガイウス・ユリウス・カエサル」となるらしい。このなかのカエサルというのは固有名詞であるとともに皇帝の意味の一般名詞でもあると言う。
私は、ブルータスの事などほとんど知らないので、以下、「フリー百科事典Wikipedia」に記載のものをそのまま引用してみよう。
マルクス・ユニウス・ブルートゥス(Marcus Junius Brutus, 紀元前85年 - 紀元前42年)は、共和政ローマ末期の政治家。ガイウス・ユリウス・カエサル暗殺の首謀者の1人である。
母はガイウス・ユリウス・カエサルの愛人セルウィリア。早くに父を失い、叔父小カトーの影響を受けて育つ。紀元前49年に始まる内乱では大ポンペイウス側につくが、パルサロスの戦いの後、赦免されてローマ政界に復帰、彼が暗殺の陰謀に加わったのは、ガイウス・ユリウス・カエサルが終身の独裁官(ディクタトル)となったからだといわれる。暗殺後は東方属州に退いてカエサル派に対抗したが、ピリッピの戦いに敗れ、自決した。”・・・とある。詳しくは、同引用文の中のリンク先を見られると良い。
「シェークスピア劇の中には数々の名セリフが出てくるが代表的なものに、この「「ブルータスよお前もか!」がある。ただ、シェークスピアの英語劇の中でもこの名セリフだけは、ラテン語で言われているそうだ。
シェークスピア劇では、シーザーは、紀元前44年3月15日、腹心のブルータスと陰謀家カシアス(カシウス)一味に襲われ殺されてしまう。シーザーはブルータスの人柄を愛して最大の信頼を与え、ブルータスもシーザーを敬愛し、最高の能力を発揮して信頼に応えていたという。ところが理想主義者であったブルータスはシーザーの独裁専制的やり口に次第に批判的になり、何時しかシーザーの権勢を面白く思わないカシアス一味のシーザー暗殺陰謀に加担し首謀者にまつり上げられてしまう。運命の日、陰謀の噂や予兆からシーザーの身を気遣う家族や家臣の制止を振り切ってシーザーは出かける。シーザーが議事堂に入ろうとするところを一味のものが取り囲んで次々と刺し、最後にブルータスが止めの剣を振るう。その時にシーザーが発した最後の言葉がラテン語での“Et tu,Brute“である。
以下参考に記載の「松澤喜好の語源の扉・番外編:日本語とラテン語は同じ仲間」によると、意味は、「Et(and) tu(you), Brute(ブルータス よ)」だという。どうして、ブルータスを「Brutus」とつづらないで、「Brute」にしたかについての詳しくは、同ブログを見るとよいが、ラテン語の名詞には格変化が6種類あり、その中で、「Brutus 」主格、(ブルータスは=主語 )に対する「Brute」は呼格 (ブルータスよ=呼びかけ )になるのだという。最大の信頼を寄せていたブルータスを一味の中に見出した時のシーザーの驚きや悲しみ、無念さや絶望感は計り知れないものがあったに違いない。英訳の「 And, you, Brutus! 」とするよりも強く印象に残る。シェークスピアは、これらの全てをこの短い言葉に凝縮し耳に響く、効果をラテン語を使って、演出したのであろう。
ブルートゥス (Brutus) は、古代ローマの家族名で、以下のルキウス・ユニウス・ブルートゥス 、マルクス・ユニウス・ブルートゥス 、デキムス・ユニウス・ブルートゥス の3名の人物が著名なブルートゥス家の人物として知られているそうだが、ただ、英語読みで単に「ブルータス」といった場合ガイウス・ユリウス・カエサル暗殺の首謀者のマルクス・ユニウス・ブルートゥスを指す場合が多いが、塩野七生はカエサルの叫んだ「ブルータス」はマルクス・ブルートゥスではなく、彼の従兄弟でカエサルの腹心であったデキムス・ユニウス・ブルートゥスを指しているとしているそうで、この説をとる研究者は他にも結構いるらしい。
シーザーはこのデキウス・ブルータスをかっていたが、従兄弟のマルクス・ユニウス・ブルートゥスとカシウスらが首謀したカエサル暗殺に加担し、ポンペイウス劇場でのカエサル刺殺にも参加したが、カエサルの遺言状が公開されると、カエサルの妹の孫にあたるオクタビアヌスが後継者指名を辞退した場合の相続人に指名されていたことを知り、深く後悔したと言われているそうだ。
又、シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』の名セルフ「ブルータス!お前もか!」は、出典であるスエトニウス『ローマ皇帝伝』(「カエサル」(Divus Iulius)、82)では「我が子よ、お前もか!」となっているという。
ずば抜けた能力を持つカエサルの周囲には若くて前途のある優秀な青年が集まっていて、その中にブルータスもいた。そして、カエサルには多くの愛人がいたが、実の息子としてカエサリアン(美人で有名なクレオバトラとの間に出来た子供)とか甥のオクタビアヌスとかもいるが、ことさらブルータスを可愛がっていた。一説によると、カイアスはブルータスが生まれた頃、彼の母親(セルウィリア=カイアスの愛人)と熱烈な恋仲にあった。そのため、ブルートゥスが実際にカエサルの息子であったか否かは判らないが、カエサル自身はブルータスを自分の子供だと信じていたふしがうかがえるそうだ。
そのように実の子供のように可愛がり、信頼していたブルータスでさえ、暗殺者の仲間に入っていたのだから、彼の驚きと裏切られたという思いは本当に大きかっただろうね~。
もし、そうであれば、「我が子よ、お前もか!」・・・・この思いのほうが強かっただろうね。
近年、日本の家庭の崩壊が言われだして久しいが、この頃は、自分の子どもを殺す親や、悩んだ末に、自分の親を殺す子どもも珍しくなくなってきた感がある。本当に死んだ子どもや親にとっては、「親父(おふくろ)よ、お前もか!」「息子よ、お前もか!」といいたいところだろう。いや、今日この頃では、余りにも頻繁にあり、こんな驚きの言葉は、陳腐化してしまったかもしれないね~。「なんだ、!親父(おふくろ、息子)よ、人真似ばっかり、すんなよ~!」・・・といいたところだろうかね~。