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メディアに物申す その108 本性を現した産経新聞と結論のおかしな中国記事

2023年02月01日 | メディアに物申す

「民主党政権でも土産物購入、首相長男批判はブーメランか」という産経新聞の記事について

 

1月31日の産経新聞(デジタル版)に「民主党政権でも土産物購入、首相長男批判はブーメランか」という記事が載っている。

 

岸田首相の長男の「政務担当秘書官」は、岸田首相と別行動をしてパリとロンドンでお土産を購入したことで批判を受けている。産経新聞は岸田首相の長男をかばうネタが無いのか、お得意の鳩山首相の頃の話を引っ張り出してきた。鳩山首相からお土産を貰ったという当時の民主党議員のブログを31日に見つけたという内容。

 

産経新聞には分かり易く丁寧に説明するけど、そもそもの話は岸田首相の長男のような経験が決定的に不足している人が「政務担当秘書官」のような重要な仕事が務まるかということ。長男の「政務担当秘書官」は、岸田首相の海外出張に帯同していたが、各国要人との会談のサポートをせずに(推測です。「観光と買い物」をしながら、岸田首相をサポートしていたかもしれないが、普通に考えればそんなに有能とは思えないのでこの可能性は無いと思う)、「観光と買い物」をしていたという問題。

 

海外出張の時に、お土産を買う買わないは別の話なのに、産経新聞はわざと鳩山首相の時代のお土産の話を持ち出して、話を矮小化している。

 

「戦狼外交」は表で、裏は「斗而不破」

 

1月31日のニュースソクラの記事「習近平が毎年初に発していた『一号命令』が消えた」を読んだけど、結論が違うのでは?

 

この記事の前半は、

習近平が正月に「一号命令」を発して、解放軍を鼓舞するのが習わしだったけど、今年は「一号命令」はなかった。

 

中段では、

中国外交の特徴である「戦狼外交」は表であって、裏にあるのは「斗而不破」の方針だ。「斗而不破」とは、「争うが実戦までしないで対話を保つ」ということ。今年の年始に「一号命令」がなかったのも「斗而不破」の一環ではないかと主張している。

 

最後に、(一部を引用します)

「中国政府が日本人に対してビザ発給制限をしたばかり。中国は戦狼外交をまたしているではないかと思われがちだが、ほどなくしてビザ発給は一部再開になった。これも中国が『斗而不破』の外交方針に従っているからだろう」

 

と書いている。

 

結論がおかしい

 

何かおかしいと思いませんか? 中段までの論理は納得するけど、最後の結論がおかしい。中国政府は日本に対してビザ発給を制限したのは、「斗而不破(争うが実戦までしないで対話を保つ)」のうちの「争う」ということで、ビザ発給制限は「実戦」ではないでしょ。だから、理由も無くビザ発給を再開することは、「斗而不破」ではない。

 

つまり、これからもビザ発給制限のような「争い」、つまり戦狼外交は続けるけど、ドンパチ(実戦)まではいかないと理解するのが妥当です。 

 

ビザ発給制限という戦狼外交を推し進めたのは、中国政府の誰?

 

ところで、ビザ発給制限という戦狼外交を推し進めたのは、中国政府の誰なんでしょう? 中国人の入国を制限している国は複数あるのに、ビザ発給制限を実施しているのは韓国と日本に対してだけなので、それなりの地位にある人が決めたと推測できる。習近平ではないだろうし、国務委員に昇進した王毅氏なのか? それとも、駐米大使から外相に昇進し、異例の速さで国務委員に昇進の噂が出ている「戦狼」外相の秦剛氏なのか? 

 

2023年2月1日

 


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