沿線の夏の緑に溶け込むような錦川清流線。 単線を走る。
“ 単線の 一輌の来る 青田かな ” 辻 紀子
青田の中に一本の単線が延びている。そこへ季節に合わせた色に染められた一輌がゆっくり走ってくる。
乗るもよし、眺めるもよし、のどかさを絵に描いたような風景が楽しめる「錦川清流線」。
青田とは、稲が生長してまだ穂が出ない青々とした田んぼを言う。まさに今が見ごろの田園風景。
このたびの集中豪雨では、全線運転見合わせはあったものの、辛うじて惨事からは免れた。
一方で、同じく単線で山口と島根県津和野を結ぶ山口線は、至る所で線路流失や、土石流乗り上げなどで、復旧のめどが立たないほどの被害をこうむった。
貴婦人と呼ばれるSL山口号 C-57 豪雨で壊滅的被害をこうむった山口線
モクモクと煙を吐いてひた走るSLの貴婦人C-57に乗りたくて、楽しみに待っていたちびっ子たち。
そんな夏休みのさ中に、山口・島根両県を襲った集中豪雨。子供たちの楽しみを奪うばかりか、計り知れない損害と大きな傷跡を残した。
今回も同様に、特別養護老人ホームを濁流が襲ったが、職員らの一瞬の機転によって生命を失うことはなかったという。
ここにも、備えあれば憂いなしという災害対策訓練が行き届いていたのであろう。
などと言うのは簡単だが、実際の緊迫した局面で行動を起こすには、よほどの冷静な判断と決断が要る。自分に出来るだろうか。
いつどこで発生してもおかしくない異常気象。のどかさと、生命の危険が背中合わせのこの頃。
どうやって自らの命を守るのか、改めて身近な例として準備を迫られる思いがする。
「気をつけよう・・・」と百編唱えるより、一つの具体的な行動が功を奏するのかもしれない。
「単線の 一輌の来る 青田かな」
良い句ですね。これ俳句でしょうか?
川柳も俳句もだんだん境界が希薄に…
最近は雨もメリハリが激しいですね。
地球滅亡の予感。
当たらないで欲しいです。
この句は俳句です。青田は夏の季語、特に今頃の稲の実りの青い田んぼを言うようです。
まさに天候不順もここまで来ると、いつ何がどこで起きてもおかしくない恐怖をおぼえます。
生きている今を大事に・・・そう思います。