「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「・・・思うように・・・」

2011年12月11日 | ニュース・世相

3.11 東日本大震災から9カ月目を迎えた12月11日。
夕方のNHKニュースで、「震災から9カ月、思うように復興は進んでいない」と、復興への道のりの険しさを強調していた。

この場合の「思うように復興は進んでいない」という「思うように」とは誰の思いのことを言っているのだろう、と素朴な疑問が湧いた。
NHKの現場担当記者の思いなのか、多くの被災者の思いなのか、政権としてモタモタしながらも復興に取り組んでいる政府の思いなのか。さてどれをさして言っているのだろう。

「思うように」。この一言はあらゆる立場の人々の「思い」を吸い上げて言っているのだろうか。
思うに、一日千秋の思いで完全復興を願う被災者の立場からすれば、現状の復興スピードが思うようなものでないことは明らかであろう。
それでも必死に耐えながら、失ったものの大きさにおののきながら、明日を信じて生きて行こうとする人たちに向けて、「思うように復興は進んでいない」などと簡単な言葉で負のイメージだけを植え付けることが公共放送の使命だろうか。

あれから9カ月。必死の復興活動が行われているにも関わらず、被災者の満足を得られるものではないが、このような復興実績もある。といった、多少は希望を持たせる、勇気づける放送の在り方があってもいいのではないか・・・と痛切に感じた。

今日の場合もNHKとしては、多くの被災者の代弁であろうことは想像できる。あれから9カ月たってもなお復興がはかばかしくない、という警鐘を鳴らす意味と捉えたい。

9ヶ月になろうが、10ヶ月であろうが、我々は忘れないし、一日も早い「普通の生活」が戻ることを祈る気持ちに何ら変わりはない。それだけに、少しは明日につながる明るい表現、手応えのあるニュースソースを求めてしまうのである。

コメント (8)
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