三たび杉浦日向子さんのお話です。前々からほしいと思っていた『杉浦日向子全集』全八巻(筑摩書房)を購入しました。すでに新本はありませんので、ネット古書店で全巻揃いのものを購入しました。結果的には良品を新本より安価で購入できましたので上首尾でした。
この全集は日向子さんの漫画(挿絵や一枚もの以外)を長短ほとんど収めたものであるといえましょう。まだつぶさに中身を見ておりませんので総括的なことはいえませんが、とりあえずいくつかの作品を楽しんでいるところです。
一番に注目したのは「百日紅(さるすべり)」です。これはテレビドラマにもなりましたので、ご記憶の方もあろうかと思いますが、葛飾北斎の絶頂期(たぶん)のお話です。北斎と娘のお栄、弟子英泉や、版元、取り巻く人びとなどが、日向子さんの十分に考証が行き届いたタッチで描かれておりまして、わたしの最も好きな作品です。単行本としては「一・二・三」の三冊が実業之日本社から1986~7年に刊行されました。先般お話ししたように、わたしはこの「一」を紛失しています。全集で読めるものと期待しておりましたので、それが欲しさに購入したと申しても良いくらいです。おかげで読みたくても読めない状況は解決された次第です。はじめ手に取ったとき、上・下二分冊の「上」が第16話から始まっていたので「ええ?」と思いましたが、なぜか「下」から第1話が始まっていて、「ああ良かった」と安堵の胸を撫で下しました。また、単行本では末娘のお猶が亡くなるところで終わっていましたが、全集にはこの後の作品も二話入っておりました。なんだかもうけたような気分です。
もっとも、この『百日紅』単行本の第一巻が揃っていないことについて何とも気持ちの悪い思いでいるのには変わりありません。紛失とはいえ家の外に持ち出すこともありませんので、きっとどこかにあるには違いありません。おそらく思いもかけないところに潜んでいるものと考えられますので、今後も探すことにいたしましょう。ただ、ひとつひっかかるのは、95年に部屋を移動した際に文庫本を中心にかなりの冊数を処分しましたので、このとき誤って処分されてしまったかもしれないという可能性です。
たいした蔵書数でもないのに紛失するというのは管理が行き届いていないということで、まことにお恥ずかしい限りです。
困ったことをひとつ。本の大きさがA5版で、自室の書棚に収まらないのです。拙著『B20製作奮闘記』もA5版でこの書棚に収まらず、やむを得ず在庫分を平積みにして保管しているのです。拙著はまだしも日向子さんの全集を平積みにしておくことは出来ませんので、なんとか棚の工夫をしなければなりません。
←当分はこの全集で楽しむことが出来そうです。
この全集は日向子さんの漫画(挿絵や一枚もの以外)を長短ほとんど収めたものであるといえましょう。まだつぶさに中身を見ておりませんので総括的なことはいえませんが、とりあえずいくつかの作品を楽しんでいるところです。
一番に注目したのは「百日紅(さるすべり)」です。これはテレビドラマにもなりましたので、ご記憶の方もあろうかと思いますが、葛飾北斎の絶頂期(たぶん)のお話です。北斎と娘のお栄、弟子英泉や、版元、取り巻く人びとなどが、日向子さんの十分に考証が行き届いたタッチで描かれておりまして、わたしの最も好きな作品です。単行本としては「一・二・三」の三冊が実業之日本社から1986~7年に刊行されました。先般お話ししたように、わたしはこの「一」を紛失しています。全集で読めるものと期待しておりましたので、それが欲しさに購入したと申しても良いくらいです。おかげで読みたくても読めない状況は解決された次第です。はじめ手に取ったとき、上・下二分冊の「上」が第16話から始まっていたので「ええ?」と思いましたが、なぜか「下」から第1話が始まっていて、「ああ良かった」と安堵の胸を撫で下しました。また、単行本では末娘のお猶が亡くなるところで終わっていましたが、全集にはこの後の作品も二話入っておりました。なんだかもうけたような気分です。
もっとも、この『百日紅』単行本の第一巻が揃っていないことについて何とも気持ちの悪い思いでいるのには変わりありません。紛失とはいえ家の外に持ち出すこともありませんので、きっとどこかにあるには違いありません。おそらく思いもかけないところに潜んでいるものと考えられますので、今後も探すことにいたしましょう。ただ、ひとつひっかかるのは、95年に部屋を移動した際に文庫本を中心にかなりの冊数を処分しましたので、このとき誤って処分されてしまったかもしれないという可能性です。
たいした蔵書数でもないのに紛失するというのは管理が行き届いていないということで、まことにお恥ずかしい限りです。
困ったことをひとつ。本の大きさがA5版で、自室の書棚に収まらないのです。拙著『B20製作奮闘記』もA5版でこの書棚に収まらず、やむを得ず在庫分を平積みにして保管しているのです。拙著はまだしも日向子さんの全集を平積みにしておくことは出来ませんので、なんとか棚の工夫をしなければなりません。
←当分はこの全集で楽しむことが出来そうです。