ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

サンタクロース

2009年12月25日 | 家族
今日もワクチン接種でてんてこまいでした。

毎年このクリスマスの時期は、インフルエンザワクチン接種のお子さんに、
痛いのがまんして予防注射頑張ったら、きっとサンタさんからごほうびがあるよ。
なんてお話しながらやるのですが、
今年は、診察中にそんな世間話をする余裕も取れない有り様でした。
接種を待つお子さんがたくさんいるので、付き添ってくる親御さんも、
わたしの世間話に相槌を打つことも遠慮するのか、
ただただ、子どもが動かないように必死に抱っこするのに精一杯の様子です。

こんなことは、今年限りだよね、きっと・・・。

でも今日は、おいでになるお子さんたちに、
「昨日サンタさん来た?」
なんて聞きながら診察する時間が少しはありました。

この日記にたびたび登場する、ブロック大好きのAくんは、
なんと地球儀だったそうです。
ブロックはもう卒業で、次にお願いしてるのは望遠鏡なんですって。
大きくなったら、いろんなところにお母さんとばあちゃんを連れて行ってあげるんだって。

こんな会話もありました。

 わたし:サンタさん来た?
 子ども:うん。来たよ。ゲームもらった。
 わたし:いいなぁ。センセイのところには、来なかったんだ。
  (そばで介助についた看護師も)
     いいなぁ。カンゴフさんとこにも、来なかったんだぁ。
 子ども:(わたしの顔を心配そうにのぞき込むように)
     ・・・おりこうにしてなかったからじゃない?
 わたし:(苦笑しながら)そっかぁ・・。
     センセイ、毎日みんなに注射してるもんねぇ・・・。

子どもがサンタクロースの存在を信じているのは、いくつまででしょう。
サンタなんて本当はいない、プレゼントはお父さんやお母さんが準備するもの、
と初めから教えているご家庭もあるようです。
それはそれで、ひとつの方針。

我が家では、どうやってサンタが来たように演出するか、
それが毎年この時期のわたしたちの楽しみでした。
絵本などでは、サンタは煙突から入ってくることになってるのですが、
もちろん我が家に煙突などはありません。
子どもたちも、今夜は寝ないでサンタがどこから来るのかを見届ける、
などど言い出すこともありました。

ある年はこんな工夫をしました。
まだ子ども達がまだ小さかったので、親子4人で同じ部屋で寝ていました。
でもそのイブの夜は、夫が電話でお産で呼び出されたりして、
それでなくても期待と興奮で寝付けない子どもたちも、起きてしまったのです。
すっかり寝込んだところで枕元にプレゼントを置こうと思っていたのに、
計画は変更せざるを得ません。
仕方なく、わたしも子どもたちを連れて階下のリビングに降りていって、
お産に行った夫を待ちながら、
さて、どうやって演出しようかと内心策を練っていました。
夜中、帰ってきた夫が、ばたばたと2階へ駆け上がっていきます。
んんん? どうしたのかな?
と思っていたところに、またばたばたと降りてきて、
みんな、ちょっと、ちょっと、早く2階に来て! と夫。
行ってみると、階段を上がったところの北側の窓が開いていて、
なんとその下にプレゼントが!
時計は12時を少し回ったところでした。

 「お父さんが病院から帰ってくる時に、家の2階の窓が開いてたんで、
  気になって行ってみたら、これが置いてあったんだよ!
  きっと、窓から来たんだ!」

と興奮気味に子どもたちに話す夫。
「ほんとだ! 窓から来たんだねぇ!」
とはしゃぐ子どもたち。
 (わたしもびっくり!)

とうちゃん、えらい!
あなたは主演男優賞だよ!

毎年こんなことをやってたので、実はうちの子どもたち、
今時の子にしては恥ずかしいぐらい大きくなるまで、
サンタクロースを信じていました。

いや、もしかしたら、ある時期からは本当のことはわかっていて、
でも演出しているわたしたちを気遣ってくれてたのかも知れませんが・・・。

ともあれ、サンタを信じさせようと何日も前からあれこれ演出を考えていたあの頃、
宝物のような時間でした。

新型インフルエンザワクチンの悩み(3)

2009年12月24日 | 医療
昨日、23日はいつもの夜間救急の当番でした。
先月よりは少ないですが、小児科の患者さんは約65名ほど。
やはりほとんどはインフルエンザと思われる症状のお子さんでした。

一時期ピークを過ぎたかのような新型インフルエンザも、最近またぶり返した感じです。
わたしの外来でも、まだまだ、インフルエンザの患者さんがいます。

腹が立つのは、あぁ、この子もワクチンが間に合わなかったなぁ!
というお子さんが多いこと。

当地では、先月半ばから基礎疾患の子どもと大人、今月初めから1歳~小学3年生、
というスケジュールで接種が開始されました。
小学校高学年と、何らかの理由により接種できないお子さんの保護者の予約が、
今月半ば過ぎから開始、接種は来年4日から、なのです。
中高生は1月8日からになりました。

あのさぁ、基礎疾患の方々以外は、小中高校生も、接種できない子どもの保護者も、
みんなまとめて接種できるようにしちゃえばよかったじゃん!
厚労省からのスケジュールでは、12月末にはこれらの方々もできるはずだよ。
どうしてうちの県は遅いの!?
だってね、例えば10ヶ月の赤ちゃんと、幼稚園年長のお姉ちゃんと、
小学4年生のお兄ちゃんの家族がいるとして、今接種できるのは幼稚園のお姉ちゃんだけ。
小学4年のお兄ちゃんと、そのご両親は来年、って、おかしいですよ。
家族が何度も病院に来るより、来院回数は一回で終わったほうが、効率的じゃないですか。
それに、今月になってまた流行りだして、
ワクチン接種待ちのお子さんがばたばたと感染してます。
冬休みになったら学校も休みになるから流行もストップすると思ったら大間違いです。
最近は小学生だって塾に行くし、スポ少の練習だってあるし、
中高生だって休日は模試や塾で忙しい。
学級閉鎖にしたところで、課外活動や習い事に行って感染してしまうんです。
それに、中高生の8日から、って、どういう基準での8日なの?
4日から開始と8日から開始の、4日間の差、って、なに?
8日から3学期が始まるんだもの、
どうせなら冬休みの間に小学校高学年と一緒に4日からにすればいいじゃん!
中3・高3なんて、学校休める時期じゃないよ。
1月中旬からは私立の入試だって始まるのに。

ワクチンだって、本当に今も足りないの?
わたしのところには、今月中旬になって例の評判のわるい10ml入りのものが、
どどっと配布されました。
でも、直前まで何ml入るかわからなかったから、予約のとりようもなかったのに、
ここにきて毎日何十人も集団接種状態です。
インフルエンザその他の「具合の悪い」患者さんの診察をしながら、
一方では100人前後の人数のワクチン接種、の毎日は、さすがに疲れてきました。
受付さんも看護師も、昼休み返上、毎日残業で、疲労困憊してます。
彼女たちにだって、休み時間をあげたいです。
ゆっくり昼ご飯を食べさせたいです。
もちろん、一番迷惑をこうむっているのは、接種まちの患者さんたちです。
学校や保育園や幼稚園の現場だって、今年は行事の予定が何度もくつがえりました。
学習発表会をとりやめた学校もありました。

それに、どう考えても腑に落ちないのは、「医療従事者」のとらえ方です。
医師・看護師以外には、ワクチンの割り当てはありませんでした。
検査技師や受付やその他の院内で働く人たちの分は、なかったのです。
うちでは、受付さん二人と、中材スタッフの一人が早々に罹ってしまいました。
おかしいといえば、調剤薬局の薬剤師さんも、医療従事者にはなってないのです。
国の施策で院外処方を推奨していながら、この仕打ちはないでしょう。

1回に大人なら約20人、子どもなら40人ぐらい接種できる10mlのワクチン製剤は、
前政権の厚労大臣は、製造許可を出していなかったのだそうです。
でも、政権が替わったら、なぜか商品として出ることになっていた。
このことは、国会でも質疑されたらしいです。
おかしいですね。すごく。
時期的なことを考えると、政権が替わって新しい厚労大臣が許可したのではなさそうで、
となると、すでに内々に10mlのワクチン製剤は製造されていたと考えられます。
ま、それならそれでいいんだけど、
ならば、もっと早い段階で、集団接種を考慮するとか、
なにか対策はなかったのでしょうかね。

各自治体での接種体制もかなり違います。
東京都などは、かなり早くから前倒ししてます。
どうしてうちの県はできなかったの?

今日も、できれば罹らせたくなかったお子さんが、罹ってしまいました。
その子は難治性の中耳炎を繰り返していて、何度も鼓膜切開をしていて、
今は両鼓膜にチューブも入っています。
ワクチンは1回しかやっていませんでした。
あああ! また中耳炎がひどくなっちゃうのかな。

あぁ、この子も間に合わなかった、この子もだ・・・。
毎日毎日、こういうお子さんを診てます。

わたしは今、すっごく腹が立ってます。(`ヘ´)

今夜はクリスマス・イブだというのに・・・。

「革命」その2

2009年12月23日 | 音楽
前回の「革命のエチュード」についての内容、だからなに? ってな文章でした。
要は、ピアノが好き、ピアノは楽しい、ってことだけだったんですけどね。

今回はその続き。

小さい頃からピアノを習ってはいたけど、さほど上手にならなかったのは何度も書きました。
わたしは妙な子どもだったので、家で練習している時、誰かがそばで聴いていると思うと、
どんな曲でも練習曲のようにしか弾けなくなってしまいました。
ひとりで練習している時は、我ながら、この部分はいいなぁ、って感じながら弾けるのに。

「あんたの弾くのは、練習曲みたいで面白みがないねぇ・・・」
長じてからも、何度となく母から言われたりもして・・・。

(こういう言葉って、予想以上に子どもの心を傷つけます)

ピアノでも何でもそうですが、同じ曲でも、演奏家によってかなり印象が違います。
オーケストラでも、指揮者によってそれぞれに特徴があります。
いい、わるい、ではなく、それはあくまでも、演奏家や指揮者のその曲に対する解釈の違いです。
それは、演奏家や指揮者の感じ方や性格などが曲に現れてくるのだと思います。

そういう意味で、わたしの演奏は、たしかに、本当につまらないものでした。
真面目な性格では全然ないはずなのに。
特に、ピアノソナタのゆったりした2楽章とか、ショパンやシューマン、シューベルトといった、ロマン派の曲が苦手でした。
弾いていて楽しい、というより充実感があったのは、激しい曲。
ベートーヴェンの悲壮ソナタとか、モーツァルトの短調の速いピアノソナタ。

きっとそれは、その頃のわたしの置かれていた環境によるものだったのかなぁ、とも思います。
可愛らしい曲やうっとりするような旋律は、なにか自分には沿わない感じがしていました。
高校生までのわたしは、ピアノを弾くことで、ある種の鬱憤晴らしをしていたようにも思います。

大学の時についた先生に「音色」の響かせ方を教わり、今の先生にレッスンしていただくようになって、
この年齢になってようやく、旋律を歌うという心地よさを知ったような気がしています。

「革命のエチュード」は、そんなわたしのとって久しぶりの激しい曲です。
若かった頃の、やみくもに鍵盤を叩いていたのとは違う、オトナの演奏、
できたらいいなぁ・・・。何ヶ月かかってもいいから。

毎日赤ちゃんやお子さんを診ていて感じることは、
どんなに小さな赤ちゃんでも、持って生まれた性質があるということ。
これも、いい、わるい、ではなく。
その子の持って生まれた性質が、その後どんな少年・少女、大人を形作るかは、
その子が育つ過程で変わってきます。

小さい頃に家族を悩ませる子どもでも、節目ふしめで、子どもはステップアップします。
毎回、診察のたびに、泣き叫んで暴れていたお子さんも、ある日突然泣かなくなるように。

人見知りの激しい妙ちくりんな子どもだったわたしも、
今この仕事に就いて、人前でしゃべるのなんか全然平気になりました。
(今はしゃべりすぎて失敗してます)
ピアノの演奏だって、ちょっとはましになったと思います。

何年かかるか、何十年かかるか、それは人それそれだけれど、
気付かないぐらいの小さな革命を繰り返して、子どもは成長していくのだと思います。


「革命」

2009年12月13日 | 音楽
革命、といっても政治の話ではありません。

子どもたちがお世話になっていたピアノの先生に、わたしもレッスンを受けるようになって、
もう10年近くになります。
そろそろショパンのエチュードやりましょうよ、と先生に言われ、
最初にレッスンしたのは、「エオリアンハープ」と言われている曲。
この曲は、ショパンのエチュードの中では、比較的弾きやすい方なのだそうですが、
エチュードとはいえ、そこはショパンなんだなぁ。
難しいのなんの、って・・・…>_<…
数ヶ月かかって、やっと曲らしくなったところでしたが、
もうこれはだいたいいいから、次やろう、次♪ と先生はおっしゃる。(^_^;)
知ってる曲がいいわよね、といくつかあげていただいたのが、
エチュードの1番(辻井くんがコンクールで弾いた)、3番の「別れの曲」、そして「革命」。
譜面をちょっとさらってみましたが、どれも難しい・・・。(当たり前だが)
でも、譜読みのしやすさで選ぶと、「革命」が思ったよりは取りかかれそう・・・。
・・・てな訳で、こんどレッスンすることになったのです。

ピアノは幼稚園の頃から習っていました。
全然うまくはなかったのだけれど、高校3年まで続けました。
でも、手が小さいのと、持って生まれたとしか言えない能力のなさはいかんともしがたく、
本気で音楽に進みたいと「ふっと」考えたこともあったものの、それは夢のままでした。

浪人中は予備校の寮にいましたから、さすがにピアノどころではありませんでしたが、
勉強に行き詰まるとどうしても弾きたくなることがあったりして、
予備校帰りに、近くの貸しスタジオで1時間ほどピアノを弾いたりしたのも、
今となっては切なくも懐かしい思い出です。

大学に入学したら絶対ピアノが弾けるサークルに入ろう、と思っていましたが、
コーラス部の伴奏者はすでにいて、しかもはるかに上手でわたしの出る幕なし、
仕方なく入ったのが、ジャズオーケストラでした。
わたしの入学した大学は、医学部のくせに選択で音楽の講義がありました。
その教授は、ジャズオーケストラ部の顧問もなさっていました。
さる音大を出られてましたが、終戦当時の進駐軍相手のジャズバー等でバイトもしたとかで、
ジャズピアノもセミプロ並の方でした。
高校までは、テストなどで3日も引かないと指の動きが明らかに落ちる感覚がありましたが、
浪人してさらに弾けなくなってしまったのが残念で、
思い切ってその教授に、個人的にレッスンをしていただくことにしました。
当時、週1回、30分のレッスンで5千円でした。
学生の身に毎週5千円の出費はきつかったのですが、どうしても習いたかったのです。
もちろん、遠くにいる親には内緒です。
アパートにはピアノなんてもちろんないので、練習は部室のピアノでやっていました。

それまで、強い音や大きな音が出せないのは、わたしの手が小さいからだとばかり思ってたのが、
実は全然違うということを、その先生から教わりました。
p(ピアノ)、つまり小さく弾くのも、単に音を小さくすればいいのんじゃない、ってことも。
(実はフォルテよりピアノの方が、わたしには難しい・・・)
音の響かせ方、つまり「音色」のコントロールをどのようにつけるか、ということを、
基礎からやり直して教えていただいたのは、目からうろこの体験でした。
はじめは、誰もが大嫌いな「ハノン」を、ゆっくり、1音ずつ、音の響きを聴き訳ながら。
音がちゃんと抜けるように響かせて弾けるようになったら、今度は少しずつ速く弾くのです。

阿保らしいと思ったらいかんデ。演奏会で聴かせられるように弾けんといかん。
そう言われ、練習したのが「ブルグミューラー25」の曲集。
これは一般に小学生あたりで弾くのだけれど、オトナのブルグミューラーを弾けと教わりました。
1年間はこれらの易しい曲でみっちり基本の練習でしたが、
毎週のレッスンは楽しくて、ちっとも苦ではありませんでした。
その後は、バッハの平均律や、モーツァルト、ベートーヴェン、といった定番のピアノソナタ、
シューベルトやショパンのワルツなどもレッスンしていただきました。
実際は、先生がおっしゃるようにちゃんとできるようになった訳ではないけれど、
ピアノは鍵盤を押せば誰が弾いても音が出るけど、
「自分の音色で奏でる」ってどういうことか、少しは理解できるようになりました。

そのうちジャズのアドリブ理論も教えたるデ、と先生はおっしゃってましたが、
3年生も後半になると実習が入り、週1回のレッスンはなかなか予定通りにはいかず、
結局は続けることができませんでした。

その後、医師になってからの生活は、、食事の時間も寝る時間もない有様。
子どもも産まれ、子育てしながら仕事を続けることは本当に大変で、
10年間ぐらいは趣味どころではありませんでした。

そして紆余曲折を経て夫と共に田舎に戻り、今の先生に巡り会ったという訳です。
今の先生も、大学の頃に教わった先生と、教え方がほとんど同じ。
これって、偶然? 卒業大学は違うのだけれど。
音楽の専門的なことはわからないのだけれど、「音色」とか「情感の込め方」とか、
感覚的なものが、その先生と今の先生は似ているのかな。
だとしたら、わたしにとっては、これ以上ないぐらいの幸運な巡り合わせです。

今は月に1~2回のレッスンの時間しかとれませんが、
先生のお宅のおじゃましてあれやこれやピアノの四方山話をするのも、一服の清涼剤のよう。

さて、「革命のエチュード」、何ヶ月で仕上がるでしょうかねぇ・・・(^_^;)



手作りおもちゃとお片付け

2009年12月09日 | 子どもたち
今日は午後から市の3歳児健診があって、
そのあと、毎月1回の保育園の健診に行ってきました。
0歳と1歳のお子さんのクラスです。
みんなおやつも食べ終わって遊んでいました。

その赤ちゃんクラスの部屋はとても広々しています。
保育士の先生たちが時々模様替えをしていて、思わずわたしも一緒に遊びたくなります

ふと目に付いたのが、写真の棚でした。
段ボールの箱に、おもちゃの写真をはってます。
なんと、小さい赤ちゃんたちが、その写真の箱にちゃーんとおもちゃを片付けるんだそうです
これって、おうちでも応用できそうですよね。
わたしも、うちの子どもたちが小さい頃にこういう工夫をすればよかった・・・



箱の中には、こんな手作りおもちゃが

ペットボトルに教材用の色水とセロファン紙を小さく切ったものと大きいビーズ?が入ってます。
振ると万華鏡のようにセロファンがゆらゆら動いて、カラカラ音がします
手前の丸いのは、ガチャガチャの中にビーズを入れてビニールテープで閉じたもの。
携帯で撮ったので、あまりに色合いがわかりませんが、とってもキレイです。

こんなのも作ったんですよ、って見せていただいたのが、これ。

牛乳パックをこんな形に切って、色を塗って、透明なテープで丈夫にします。


で、広げるとこんな風に。


こうやって遊ぶんですって

いつ作るんですか? って聞いたら、家に帰ってから夜作るんだそうな。
このアンパンマンシリーズも、保育士の先生たちが考えたんですって。
毎日小さい赤ちゃんたちの保育でへとへとでしょうに、
先生たちのエネルギーには脱帽です。

帰りぎわ、歩ける赤ちゃんたちはいつもバイバイとタッチをしてくれます。
大きいクラスの子どもたちも、わたしを見つけて、
「あっ!○○センセイだ!」と駆け寄ってきてくれました。
みんなとタッチやら握手やらして、さよならしてきました。

子どもの笑顔、って、いいなぁ・・

新型インフルエンザ:日本と海外の違い

2009年12月06日 | 医療
12月6日付のニュースで、
 国内での新型インフルエンザによる死亡者は100名、
 全世界では8700人超、北米はピークに、
という報道がありました。

こういうニュースが出るたびに、みんなが不安になります。
なんて恐ろしい病気なんだろう、って・・・。

確かに、病原性は季節性インフルエンザよりも高いといわれています。
先月の25日に、地区の小児科の勉強会がありました。
その時に、市の母子保健委員長の小児科の先生からご講義いただいたデータによれば、

かつてこれまでに流行したインフルエンザの死亡率は、

    スペイン風邪:1~2%
    アジア風邪:0.5%
    季節性:0.005%
    新型インフルエンザ:0.45~0.61%

というデータですから、たしかに、季節性インフルエンザより高いですね。

しかし!!
全世界でのデータを、そのまま日本に当てはめて国内でも同じ、
と心配するのは早計というもの。
以下に示すのは、11月下旬(第45週)での、国内でのデータです。

 第45週までに、国内で約738万人が発症、6.300人が入院、57人が死亡
 
これを計算すると、
         発症率:6.2%
         入院率:0.085%
         死亡率:0.0008%
となります。

今はもう少し数字が違っているかと思いますが、
割合はあまり変わらないのではないかと思います。

もうひとつ。
海外では、発症してもすぐに抗インフルエンザ薬を[誰もが]投与される環境では、
どうもないらしい、ということ。(全てではないでしょうが・・・)
これは、医療保険制度の有る無しによるところが大きいでしょう。
ある先進国での患者さんのお話です。
肺炎で入院し、インフルエンザと診断され、タミフルを投与したのは、
発症からなんと8日もたってから、ということだったそうな。

だからといって、じゃあ日本では安心と油断していい訳では決してありません。
が、報道の数値のみに煽られてパニックになるのではなく、
落ち着いて、日常生活の中での予防をきちんと心がけることが大切、
ということが言いたかったのでした。

新型インフルエンザワクチンの悩み(2)

2009年12月01日 | 医療
1歳から小学3年生までのお子さんの新型インフルエンザワクチンの予約が、
今日からようやく開始しました。
電話問い合わせが殺到するだろうなぁ、と予測してはいましたが、
予想をはるかに越え、午前中ですでに「チケット即日完売」状態でした。
午後になっても電話が次々に入ります。

当院には一度もかかったことのない方々からの問い合わせが入ります。
聞けば、かかりつけ医でもすでに予約が一杯になり、
あと数週間待つか、他をあたって下さいと言われたとのこと。
当院でも同じ状況なんです・・、とご説明しても、
かかりつけじゃないとできないのはナンデだ!? と声を荒げる方もいらっしゃる・・。
申し訳ないですが・・・、
と、ひたすらお断りするしかありませんでした・・・。

それに、基礎疾患の方々の2回目の分は、取り置いていません。
先月の時点で、2回目の分は来月供給されます、と保健所からの説明があったからです。
でも、その方々の分も心配になり、お昼休みに保健所に電話でたしかめました。
担当の方は、地区の母子保健委員会などでもたびたびお会いする方です。

このところの新型インフルエンザ流行状況を考慮して、
各自治体で前倒し接種を取り決めたのはいいけれど、
結局のところ、新型インフルエンザワクチンの国からの供給予定は、
前倒しではなく、当初の厚労省の予定のままなのだそうな・・・。
結果として、「今現在」接種したいのにできない、という状況に陥っているらしい。
いろいろお話を伺って、うちで予約した方々の分は、どうにか間に合いそうでしたが、
でも、あくまでも「予想」であって、確実なことは言えないとのこと・・・。

一般市民の方々や医療関係者から、毎日のように苦情や問い合わせが寄せられ、
うんざりしているでしょうに、担当の方はいつも丁寧にお話をして下さいますが、
地方行政の方々も、国と市民との板挟みに困惑し、疲労困憊しているようでした。

国からの通達によれば、12月はあと3回、ワクチンが供給されます。
12月7日、12月18日、12月28日。
国からまず各県に供給され、そこから私たちの手元に届くには1週間から10日かかるそうな。
となると、12月28日の分は、来年ですかぁ
正月返上して接種する訳にはいかないし、どうなるのでしょうか・・・。

さて、来週の7日(月)から接種開始、なんですが、
7日と8日の2日間に、殆どの希望者が集まっています。
日にちを振り分ける暇もないぐらいに電話が来てしまったため、これまた、どうしよう状態。
先月の基礎疾患対象の方々の時は、時間をやりくりして、
水曜午後の外来休診時間帯に集めたのですが、
今度の水曜日(9日)は、市の3歳児健診(3時半頃までかかる)と、
その後に、保育園の健診が2カ所、入ってます。
とてものこと、この間みたいな集団接種はできません。
外来の一般診療の時間帯とどう分けたらいいか、・・・・・。

はてさて、困りました・・・・。

ともかく、やるっきゃないぞ