ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

断捨離

2010年12月28日 | 日々のつぶやき
本屋さんに行くと、この表題の本が平積みになってます。
最近流行りらしい。
「だん・しゃ・り」と読むのだそうな。
「自分にとって何が必要か?」をよくよく考え、選択し、煩悩を捨てることで、
生活の整理ができてくる、ということらしいです。

それでつい、買ってみました。「断捨離」本を数冊。
なるほど。目からウロコです。

で、わたしも乗ることにしました、流行の断捨離。
この暮れのクソ忙しい時に。というか、暮れだから年末の大掃除です。
まずはわたしのクローゼットから。


出るわ出るわ、もうとっくにはけなくなったスカートやら、10年も着てないセーター。
スカートは・・・、お気に入りのが結構あってとっておいたのだけれど、
加齢と共にウエストも成長しつづけたために、どうしてもはけない。悔しい。
悔しいけど、よくよく考えたら、この先わたしのウエストが縮むことはなさそう。
思い切って断捨離。
デザインが気に入ってとってあったセーターやTシャツ。
もうわたしには似合わない。でも、娘の趣味じゃない。これも断捨離。
立場上、着る必要があるスーツ類。
結構いいお値段のものもあるのだけれど、デザインが一昔前のもの。
肩パッドが張ってて、まるでアメフトの選手みたい。これも思い切って断捨離。

あああ・・・、こんなに無駄にしていいのかな。
ふとこんな思いが頭をかすめるのだけれど、
いくつかは知り合いの方々に差し上げ、あとはリサイクル屋さんに持っていきました。
なんか、ゴミには出したくなかったので。

まだまだ続きます。エンドレスです。
次は台所かな。

ほんとはね、いちばん断捨離したいのは、わたしのおなか周りの脂肪。

クリスマス・イヴ

2010年12月24日 | 日々のつぶやき


毎年この時期は、インフルエンザワクチン接種で毎日がてんてこ舞いです。
待合室の患者さんを診察する一方で、
処置室に誘導したワクチン予約の方々を効率よく順番に接種するのは、
実はかなり工夫を凝らしています。
(それでもうんと混んでしまう時は苦情もあるのですが・・・)
幸い、うちのスタッフはとても忍耐強く、おまけに気が利くので、
わたしの診察室にお子さんが入るまでには、ほとんど全ての準備が整っています。

今日はクリスマス・イヴ。
みんなそれぞれ予定があるのか、今日はいつもほどの混雑ではありませんでした。

今年になって、ちょっと気になっていることがあります。
それは、この時期のワクチン接種、クリスマスのイベントに乗じて、
小さいお子さんたちの予防接種の時に、
「サンタにはなにをお願いするのかな~?」
なんて雑談しながら気をそらせ、頑張らせちゃうのですが、
今年は、「サンタさんのプレゼント」の話題に乗ってくる親御さんが、
例年ほどいないのです。
プレゼントの話をしても、さり気にスルーされてしまいます。
あるパパは、サンタはもう保育園に来たんだよね~、なんておっしゃってました。

これって、もしかしたら、不景気の影響かもしれない、と、途中から思いました。
注射頑張っても、今夜はサンタがこないおうちもあるのかも知れない。
そんなことも考えました。
で、ある時から、あまりサンタの話はしないように気をつけました。

そういう我が家も、今夜はクリスマス気分ではありませんでした。
わたしは夜間救急の当番で、たった今、帰宅したところです。

日本人って不思議な民族ですよね。
今夜はおそらくは多くのご家庭でそれなりのイブを過ごし、
お正月には初詣で神社にお参りをし、
お彼岸やお盆にはお線香を焚く。
それを批判する向きもあるでしょうが、わたしは、そういうの好きです。

もともと日本には八百万(やおよろず)の神という存在があって、
生活のいたるところに「神様」がいました。
土の神様、火の神様、水の神様、・・・etc 。
日常生活のさまざまなところに「神様」がいらして、 毎日を感謝して暮らしていた。
それはすべての「命」に対する感謝にもつながっていたのだと思います。

一見、いい加減に見えるかも知れない日本人のイベント好きですが、
見方を変えれば、すべての「神」を畏れ敬うというDNAがあるのではないかな。
(・・この場合の「神」とは、人知を越えた存在という意味です)

ということで、クリスマス・イヴの今夜、
すべての子どもたちがしあわせでありますように・・・。

写真は、通販(フェリ○モ)の手作りキットで作ったミニツリーです。
ブログぐらいはクリスマス気分で・・・

おまじない

2010年12月07日 | 医療
今年は10月半ばからインフルエンザワクチンを開始しています。
もうかなりのお子さんが接種をしています。
つい先日、2回目のワクチン接種にきた4歳の男の子。
右腕の袖をまくって、診察室にはいってきました。
口を真一文字に結んで、ひとりで椅子に座りました。
お母さんに抱っこしなくていいの? と訊くと、
いいんです、いんです、
とお母さんはにこにこしながらお子さんを見守っています。
ひととおりの診察が終わって、いざ、本番。
がんばろうねぇ~、と声をかけながら接種しようとしたら、突然大声で、

 「いたくない!! いたくない!!」

とその子が叫びました。
びっくりしてその子の顔を見ると、目をぎゅっとつぶって、歯をくいしばっています。
注射する右腕をわたしの方に出し、左腕で自分の右肘のあたりをしっかり掴んでいます。
そうかぁ、頑張ってるんだねぇ、えらいぞ! と励ましながら、
ぷすっ、と針を刺した瞬間から、ワクチン液を入れ終えるまで、

 「いたくない!! いたくない!!」

と身じろぎもせずに叫んでいました。
その子の注射が終わったあと、介助についていた看護師もみんなで大拍手でした。

きっと、ここに来るまでの間、どうやって痛い注射を我慢するか、
小さな胸で一生懸命考えてきたんだろうなぁ。

頑張りすぎ、我慢のしすぎはよくないけれど、
小さい時から頑張ってみること、我慢するトレーニングを積むことは、
その後の子どもたちの人生において、決して無駄にはならないと思います。
ちょっとした「おまじない」を自分にかけることで、なんだってできちゃう、
それが、子どもの無限の可能性だと、日頃から感じています。
もちろんオトナだって同じことがいえます。

注射をひとりで頑張ったキミはもちろん偉いけど、
その子がひとりで頑張るように見守ったお母さん、
(たぶん本音はハラハラしながら見てたんだと思うけど)
あなたも素晴らしいと思います。