ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

保育園

2008年01月09日 | 子どもたち
3日の休日当番がすごく混んだので、
7日からの外来もどうなることかとドキドキだったけど、
予想に反してまずまず落ち着いている。
 
今日は、外来が終わったあと、明日退院の産科の赤ちゃんを病棟で診察して、
今日産まれた赤ちゃんの申し送りを聞いて、午後から近くの保育園の健診に出かけた。
保育園の0歳児は、厚労省の決まりで、毎月健診を受けることになっている。

その保育園の赤ちゃんクラスは、入り口を入って一番奥の広い部屋にある。
午後2時半過ぎ。
まだ他のクラスのほとんどの子たちは、お昼寝中だ。
起こさないように小さい声で、「コンニチハ~」と言いながら入っていった。
赤ちゃんクラスでは、半分ぐらいがもう起きていた。
ひとりひとり、保育士さんが抱っこして、診察がはじまる。
たまに泣いてしまう子もいるけど、ほとんどはおとなしくしている。
中には、自分でおなかを出して順番を待ってる子も。(●^_^●)
診察が終わった子も、テーブルの回りに座って、仲間の診察をじぃっと見ている。
濁りのない瞳が並んでいる光景は、まるで、いわさきちひろの絵の世界だ。

0歳児は、成長が早い。
先月まではまだ赤ちゃんだった子が、いつのまにか幼児の顔つきになってる。
0歳児クラスでも、もう1歳になってる子は、赤ちゃんの面倒をみたりしている。
赤ちゃんの世界も、小さな社会ができてるんだなぁ。


休日当番

2008年01月03日 | 医療
 今日、1月3日は、当市の休日当番だった。
 市の広報では、休日当番の受付時間は朝9時から夕方5時まで、となっている。
 いつも正月休みの休日当番はものすごく込むので、8時半から開始するつもりだったが、8時45分ぐらいのスタートになってしまった。はじめのほうはまぁまぁ順調だったが、9時過ぎから込み合い、すでに10時頃には、待合室が満員電車のようになってしまった。
 おいでになった患者さんたちの座る場所もなく、スタッフルームから折畳み椅子を運んだが、それでも立ったままの方々も大勢いて、具合が悪いのに、申し訳ないままの外来だった。
 
 内科の患者さんは殆どがご本人だけなのだけれど、小児科の場合はそうはいかない。患者さんであるお子さんに付き添っておいでになる保護者の方がいる。お母さんだけじゃなくて、お父さんとかお祖母ちゃんも一緒だと、それだけで待合室の人数は増えてしまうから、当然、人口密度が高くなってしまうのだ。
 そういう状態で混雑していると、人の心は苛立ってくる。
 順番はまだですか!?、とか、あとどれくらいですか!?、などの苦情も多くなる。
 時間帯によっては、2時間ぐらい待たせてしまったた方々もたくさんいた。
 中には途中で外出したり、お帰りになってしまう方もいた。
 順番が来てお名前を呼んでもいない。受付にひと言断って下されば助かるのだけど、黙って出ていかれてしまうと、何度もお名前を呼んで捜さなければならない。混んでいて呼ばれたのに気付かないことは時々あるのだけれど、顔見知りのかかりつけの方々なら、待合室に行って見渡せばわかる。でも、今日のように殆どの方々が初めての患者さんの場合は、お顔がわからないので、何度も捜すことになってしまう。看護師が駐車場まで探しに行くこともある。
 そして次の患者さんを診察するまでに時間のロスが出てしまう、という悪循環になってしまうこともたびたび・・・。

 内科と小児科同時の休日当番は、具合が悪くておいでになった患者さんたちは当然だけれども、わたしたちも神経をすり減らしてしまう。
 なぜなら、殆どの方々とは初対面だからだ。
 どんな職場でも、学校でも、プライベート面でも、「初対面」で「いい人間関係」を築くのにはエネルギーがいる。ましてや、具合が悪い方々との初対面だ。本来であれば、いつから、どんな症状が、どの程度あって、それに対して薬は飲んだか、何もせずに様子を見ていたのか、などなどを、丁寧に時間をかけて、聞き出して診察をしなければならない。もちろん、最低限の必要情報は聞くけれども、診察も、心を込めてやっているつもりではあったけれども、それがどの程度伝わったかどうかは、はなはだ自信がない。
 ともかくも、見落としがないように。明日以降、患者さんが困ることがないように。
 そのことだけに神経を集中して診察をこなすことだけで、精一杯になってしまう・・・。

 今日おいでになった患者さんは、小児科が約150人、内科は50~60人ぐらい?
 休日当番の人数としては、実はそれほど多すぎる訳ではない。以前には、小児科だけで200人という日もあったから。
 でも、時期的にも本当に具合の悪い方々が殆どだったから、診察も、ハイ次、ハイ次、という訳にはいかなかった。患者さん達にとってはおおいにに不満だったと思うけれども・・・。
  
 中には、センセ、お昼食べたの? 大変だね、と声をかけて下さる方もいた。
 わたしは単純だから、こういうひと言で、エネルギーが補充されるんデス。o(^-^)o

 実際にはわたしは昼食の時間はなく、トイレにも立てず、ずーっと朝から診察の椅子に座りっぱなしだった。あ、熱性痙攣のお子さんの点滴とか、検査や薬の説明で処置室に行ったりはしたけどね。

 終わったのは、夜の7時過ぎだった。
 それから明日退院する赤ちゃんの診察に病棟に行って、帰宅したのは8時。
 昨日の残りのシチューがあったけど、もう面倒で何にもしたくなかったので、帰省中の子どもも一緒に晩ご飯はデニーズへ♪
 あぁ、やっと一息ついたぁ・・・。

 今日は特に、こちらの段取りも悪かったかも、だなぁ・・・。
 みんな、一生懸命やったんだけどなぁ・・・。
 次回の休日当番までに、もう少し待っている間の工夫を考えなくちゃ・・・。

 さんざんお待たせしてしまった患者さんたち、ごめんなさい。
 何度も吐いて水分も摂れなくて点滴したお子さん、少しは楽になったかな。
 お熱が高かったお子さん、今どうしてるかな。明日は下がってるといいな。
 咳がひどかった赤ちゃん、今夜は大丈夫かな。眠れるといいな。
 実家に帰省中に熱が出てしまったお子さん、明日は帰るっていってたけど、大丈夫かな。
 みんな、無事でありますように・・・。

 そして、遅くまで働いてくれたスタッフのみんな、本当にありがとう!


また、新しい年

2008年01月01日 | 日々のつぶやき
新しい年になった。
2007年は、公私ともに、とても慌ただしく過ぎたような気がする。
楽しいことも、悲しいことも、悔しいことも、あった。
それらのひとつひとつは全部、患者さんを診察させていただく上での糧になると思っている。

お子さんたちが元気になった姿や笑顔から、逆に元気を分けていただき、
スタッフ達に支えられて、私たちの仕事は成り立っているんだよねぇ。
エラソウナことを口にする割りには、いくつになっても反省の種が尽きないのだけど、
ともかくも今年1年、

 赤ちゃんがみんな、無事に産まれますように、
 お熱が出た子は、早く下がりますように、
 咳で苦しくて眠れない子は、早く楽になりますように、
 子育てで悩んでいるお母さんの心が、穏やかに過ごせますように、
 どの子もみんな、産まれてきて良かったと思えますように・・・、

・・・・・・新しい年、いつもこう願いをたてる。