ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

むくどりの夢(鳩峰峠)

2012年10月30日 | 
先日、久しぶりにドライブをした。

飯坂温泉街を抜け、国道399号線を北上。
山あいのくねくねした道をひたすら行くと、摺上川ダムがある。
ここはかつてわたしが子どもの頃に過ごしたところ。

ダム湖も過ぎ、さらに行くと一旦道路は宮城県に入る。
途中に、宮城県七が宿町 稲子(いねご)という集落がある。
ここはかつて伊逹藩の足軽だったそうな。
(一説には伊逹藩の隠密たち・・とか・・・。)

さらに過ぎると道路はまた福島県に戻り、山形県との県境に出る。
ここは鳩峰峠といい、10年ぐらい前までは、放牧地だった。

峠から見渡す景色は、なかなか圧巻だ。
もうあたりは晩秋だった。

福島県側:真東方向


ススキで隠れてしまったけれど、画面向かって右奥の山々の連なりの一番右端が、
桑折町~国見町の半田山。
画面には写してないが、向かって左奥の上の方には、蔵王連峰が位置する。

山形県側:真西方向


画面に広がるのは山形県置賜(おきたま)盆地。
手前の山のふもとが知恵文殊やワイナリーでも知られている高畠(たかはた)町。
この盆地の写真左奥に行けば米沢市、右の方は南陽市や上山市(斎藤茂吉ゆかりの地)になる。
正面中央右よりのやや霞んだ山は名前がわからないけれど、
もっと晴れて視界のいい日には、右奥に朝日岳や月山が見える。

今回は寒いのでやめたが、峠の北側にある龍ヶ岳という山まで登ると、
この写真でいえば左奥の位置に飯豊連峰が見えるのだ。
この山頂からは北側には蔵王連峰、そして南側には吾妻連峰を眺めることができる。

子供の頃、おにぎり持ってここに連れてきてもらうのが楽しみだった。
(牧草地を走り回って踏んづけることもあったけど。牛の○○・・・。)


峠を越える道路から少しはずれた所に、高畠町出身の童話作家、浜田広介の碑がある。



これは「椋鳥の夢」という童話をもとに広介氏自身の手によるもの。

 参考:ひろすけ童話
    http://www.geocities.jp/hirosuketakahata/hirosuke.htm
    
    浜田広介記念館
    http://www.takahata.or.jp/user/hirosuke/


小学校の恩師のK先生は山形県のご出身だったせいか、
国語の授業に、ひろすけ童話に時間を割いて取り入れて下さった。
学芸会で「泣いた赤鬼」の人形劇をやったっけ。
わたしは青鬼の役だった。
今ならもっとうまく台詞言えるんだけどな・・・。
(そういえば、台詞のある役、って、唯一この人形劇だけだったなぁ。)

その時についでに教わったのが、「椋鳥の夢」のおはなし。
子供心に、もの悲しい記憶がある。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おまけ:
 峠に咲いていた花
  
 携帯で撮ったので色がちゃんと出てないのだけれど、本当はもっとキレイな薄紫色。
 シオン? にしては丈が低すぎ。 ノコンギク? ・・・ちょっとわからない。

 帰り道の木立。陽射しが眩しかった。
 これもホントはもっとキラキラしていた。
  



気分転換

2010年06月06日 | 
趣味はドライブ、って書くのはなんかありきたりですが、
実はわたし、自分で言うのもなんだけど、クルマの運転、結構上手いです。
(夫に言わせるとそれはかなりアブナイらしいが・・)
学生の頃住んでた街は、地域全体が車の街で、私の感覚だと立派な国道のような道路が、
実は名もない農道だったり、市道・県道だったりするところでした。
ちょっと1~2時間ほど車を走らせれば山にも海にも行けるその街で、
ひとりの時間、ぷらっとドライブに出かけたものです。
勤務医の頃、当直明けの時も、お天気がいい日は家にそのまま帰るのが勿体なくて、
ついつい、遠くの村まで出かけたこともありました。

その癖は地元に帰ってきた今も健在で、今日もひとりでドライブしてきました。
といっても今は携帯を離せない産科医院勤務の身。
行ったのは、この地の西にひろがる国立公園の連峰の山裾の農道です。
ここは、ちょっと高台を南北に走る道で、わたしのお気に入りのひとつ。
途中に、ポピーの花畑がありました。

普段は車の通行もあまりないのに、
この日は、わたしと同じように車を止めて写真を撮っている人たちがいました。
ちょっとだけ、家族連れがうらやましくなります。

でも、いいんだ。
うちは、うち。

さ、今日の晩ご飯はなににするかな。
そんなことを考えながら、約1時間のドライブが終わりました。

老舗旅館

2009年08月14日 | 
本当に久方ぶりに、夫も休暇がとれたので(といっても携帯は常にオンにしたまま)、
老舗旅館に家族で一泊してきました。
盆踊りの期間中で、温泉街のまん中を流れる川の中に屋台がしつらえてあり、
川沿いの道を橋ふたつでつなぎ、ぐるっと川を囲むように盆踊りの輪ができて、賑やかでした。
その老舗旅館は、かつてその地のお殿様御用達だったそうな。
明治・大正・昭和と、少しずつ増改築を重ねながら、古い造りを今も守っています。
このご時世、これまでにも、何度か近代的な建物に替えようかと迷ったこともあったようです。
でもこの旅館はあくまでも古いものを活かし、
インターネット配線なども目立たないように工夫が施されています。
廊下の隅々まで、塵ひとつなくぴかぴかに拭き清められていました。
20数年も前に数回訪れたきりで、もう若いご夫婦に代替わりしていましたが、
女将さんのとびきりの笑顔やスタッフの方々の生き生きと立ち働くさまは、
滞在するわたし達にとっても心が洗われるようなひとときでした。
もちろん、お料理も格別であったのは言うまでもありません。

どうかいつまでも、この風情を後生に残してほしいと願っています。


結城紬と益子焼

2008年11月02日 | 
 急に思い立って、母と娘を連れて結城紬を見に行きました。
 数年前から着付けを習い始めたので、着物はマイブームなんです。
 もちろん、買えるはずもありませんが。
 写真は、問屋さんの敷地に隣接するカフェギャラリー。ここでも反物や小物が展示してあります。



たくさんの手間をかけて、数ヶ月にやっと一反仕上がるという地機織りの紬。



帰りは益子焼の濱田庄司の家によりました。
人間国宝の手による作品は迫力がありました。
撮影禁止なので、家だけ。




濱田庄司の庭に咲いていた冬桜とりんどう



いつのまにか現れた猫たち。井戸端会議かな。