ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

木曜日の外来

2008年09月18日 | 医療
  わたしの住む市内には、全部で20軒の小児科医院があります。
 うちの近所の小児科医院では、木曜日の午後が休診にしているところが4軒あるので、木曜日の私の外来は、いつもよりちょっと混みます。
 その上、今日は、途中に緊急の帝王切開があって、約1時間ほど外来を中断してしまいました。
 赤ちゃんは無事、元気に、おぎゃー!と産まれました。
 急いで外来に戻ると、カルテは20人分以上も溜まっていました。
 すでに1時間以上もお待たせしてしまったお子さんたちが、たくさんいました。
 中には、39度も熱のあるお子さんもいました。

 お待たせして申し訳ありませんでした。
 一人ひとりにお詫びしながら、診察を再開しました。

 「センセイ、赤ちゃんだいじょぶだった?」
 熱っぽくて待ちくたびれて目を充血させた小学生の男の子が、診察室に入るなり、開口一番に聞いてきました。その子は、赤ちゃんのときから来てくれているお子さんです。妹思いの、優しいお兄ちゃんです。
 「うん。元気だったよ。遅くしてごめんね。」
 「そうか。なら、良かった。」

 5歳と4歳の兄妹を連れて入ってきたお母さんが、聞いてきました。
 「赤ちゃん無事でしたか?」
 「はい。元気でした。遅くしてすみませんでした。」
 「いいえ・・・。緊急手術なんて聞くと、わたしもドキドキしてしまいました。無事で良かったですね。」

 初めて来てみたら、あるいは、しばらく振りに来たら、こんなに待たされて・・!
 ・・・と、内心は憤慨して診察を受けた方も、中にはいらっしゃったかも知れません。
 でも、多くの方々が、赤ちゃんが無事でありますようにと思いながら待って下さったんだなぁ、と思うと、本当にありがたいことだと感謝で胸が一杯になりました。