ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

チャンピオン

2007年10月30日 | Weblog
子どもの頃からスポーツは苦手だったので、日頃スポーツ番組は殆ど見ない。
オリンピックや甲子園は別だけどね。
それと、野球は楽天とドラゴンズ。
深い意味はないです。新しくできたチームと、昔住んでたところのチームだから。(^_^)

こんなわたしでも、この間の内藤大助選手と亀田大毅選手の試合は、かなり興味を引いた。
といっても、試合中継を観た訳ではなくて、
その後のニュースやブログをネットで見ただけななんだけど。
スポーツ番組を見ない私にも、あの亀田家の言動は時々目にすることがあり、
ナンだ!?この非常識な親子は!?と思ってたから、
まっとうなボクシングファンの方々はさぞや溜飲が下がったことだろう。

でも、私が心打たれたのは、そんなことではなくて、
チャンピオンの内藤大助選手が試合前のインタビューで、
自分はかつていじめられっ子だった、と話していたことだった。
中学時代の内藤選手の写真は、線の細い、淋しそうな表情で写っていた。
生い立ちもなかなか複雑だったようである。
学校の裏に連れていかれて、ぼこぼこに殴られたこともあったらしい。
その時の痛い思いや悔しい思いがバネになっている、
といったようなことをおっしゃっていたように思う。

彼がいじめられっ子だったことは、
ボクシングファンや内藤選手のファンなら誰でも知っていたことなのかも知れないが、
わたしのようにスポーツど素人で、初めてそのことを知った人は、たくさんいるのではないだろうか。

いじめに遭って、もうこの世からいなくなってしまいたいと思っている人は、
きっと今も、たくさんいると思う。
でもね、死んでしまったら、おしまいなんだ。
自分の手で「生きる」ことをやめてしまってはいけない。
どんなにリセットしてしまいたいことがあっても、
キミがいなくなったら涙を流す人は必ずいるということを、知って欲しい。
内藤選手はこれから先、もしかしたら負けることだってあるかも知れない。
世界チャンピオンではなくなる日はくるかも知れないけれど、
彼は自分の人生のチャンピオンなんだと思う。
そして、みんな、ひとりひとりが、一生懸命生きていれば、
その人の人生のチャンピオンなんだと思う。

 いじめはいけない。絶対に。
 でも、いじめは減らない。
 なぜなら、そもそも「闘う」ことは動物の本能だから。
 だから、いじめごときに、負けないで!
 毅然として、心の中でパンチを喰らわしてやればいい。
 それがホンマモンの「宇宙一のパンチや」と思う。

今、いじめに遭って苦しんでいる人達に、少しでも生きる勇気になればいいなぁ、
と心から願いながら、彼の試合やインタビューの動画を観ていた。