真冬に比べればこの時期の小児科外来は割合すいているのですが、
毎日高熱の患者さんがおいでになります。
ほとんどはいわゆる「夏かぜ」なのですが、実はこの夏かぜ、くせものです。
咳やはなみずはそれほど出ないのに、高熱だけが、3~4日続きます。
そのあとは、けろっと治ってしまうことが多いのを、わたしはわかっていますが、
数日はお熱が続くかもね~、3日後ぐらいにはおいで下さいね~。
とご説明していても、やっぱり、そこは親心。
熱が下がらないのが心配で、このところ毎晩のように、電話問い合わせがあります。
さて。
例えば3日目の再診で、だいぶ快方にむかってきたところ、
あと数日で元気になるでしょう、と予想される小さなお子さんがいるとします。
でも、夏のこの時期は、お熱が下がってそれで終わり、にならないのが小児科外来。
この時期は、親御さんから次のような質問が多いです。
センセイ、あさってから数日出かけるんですが、いいでしょうか?
え? どこに?
昨今はあまり立ち入らないほうがいいのかな・・・、と思いながら、
実はわたし、結構あれこれ詳しく聞きます。
誰と? いつから? 何泊?
目的は? 旅行? 里帰り?
場所は? ホテル? 実家? 友人の家?
交通機関は? 新幹線? 飛行機? 車?
ご実家、とくにお母さまのご実家なら、治りかけならオッケー。
勝手知ったる実家なら、何かあっても気を遣うことはないでしょうから。
でも、旅行となると、ちょっと事情は変わってきます。
小学生・中学生なら、自分でも具合が悪いことを言葉で表現できますが、
2~3歳までの小さなお子さんはそうはいきません。
治りかけと思っても、体力的にはまだまだ、安静が必要なことがあります。
自家用車での遠出なら、何かあれば途中で予定変更ができます。
でも、新幹線の車中で、万が一、熱がぶり返したら?
おなか痛いと泣いて、吐いてしまったら?
新幹線や飛行機は、途中で止めて、って訳にはいきませんものね。
ホテルなら救急病院を教えてもらえるけど、それに家族だけの問題だけど、
泊まるのが友人の家なら? そこに同じくらいの小さいお子さんがいたら?
もし立場が逆だったら? うちの子にうつらないかな、って、内心は不安にならない?
細かいことを先回りして心配しすぎても、人生楽しくないですが、
小さいお子さんの場合は「何かあるかも」と想定して計画を立てたいものです。
ん~・・・、あさってからは、ちょっと無理っぽいんだけどなぁ・・・、
と思うのですが、
忙しいお父さんやお母さんが、仕事の調整をして休みをとって、
おそらく何ヶ月も前から切符やホテルの手配をしてたんだろうな~、
上のお兄ちゃん(お姉ちゃん)も楽しみにしてるんだろうな~、
その気持ちは、わたしにもとってもよくわかるので、
なるべくなら、行かせてあげたいのが、親心、もとい、小児科医心。
いつもより長めにお薬を処方して、
母子手帳と保険証は忘れないでね、絶対、無理はしないでね、
とお話しして、行ってらっしゃいと言います。
でも、時には、心を鬼にして、ストップをかけざるを得ないこともあります。
こういうときは、楽しみにしていたご家族の気持ちを考えると、
わたしもとても残念です。
ただね。
実は、小さいお子さんは、無理して遠出しなくても、
休みの日に家族とそのへんにちょっと「お出かけ」するだけでも、
じゅうぶん楽しいはずなんですよね。
よくよく考えると、
休日に遠くに出かけたいのは、実は親のほうだったりするんですねぇ。
何を隠そう、我が家もおんなじでした。
子どもたちがまだ保育園の赤ちゃん組・年少組の頃に、
親子のふれあいと称して週末になると連れ歩いて、
結局週明けに体調を崩してしまって、何度も実家が保育園になりました。
(ぶつぶつ文句を言われながら・・・^_^; )
子どものためというより、親が出かけたいんじゃないの?
というのは、当時わたしの親から叱られた言葉です。
親に言われたことだから反発もしたし、わたしたちはイシャだよ!という、
今にして思えば中身の伴わない自信もありました。
でも、今になって振り返ると、
もっと落ち着いて子どもとかかわってあげた方が良かったな、
と反省することはたくさんあります。
おっきな遊園地はないけど、幸い当地には近くに小高い山があります。
お弁当持ってハイキングのまねごとだっていいし。
日帰り温泉だってたくさんあるし、近くの公園だっていいんですよね。
特別なイベントや遠くに出かけなくても、楽しめることはたくさんある。
身の回りのことで楽しむ工夫をするのも、楽しみのひとつかも。
お子さんが小さいうちは、親も我慢なんだなぁ。
これって、大事なことだと思います。
毎日高熱の患者さんがおいでになります。
ほとんどはいわゆる「夏かぜ」なのですが、実はこの夏かぜ、くせものです。
咳やはなみずはそれほど出ないのに、高熱だけが、3~4日続きます。
そのあとは、けろっと治ってしまうことが多いのを、わたしはわかっていますが、
数日はお熱が続くかもね~、3日後ぐらいにはおいで下さいね~。
とご説明していても、やっぱり、そこは親心。
熱が下がらないのが心配で、このところ毎晩のように、電話問い合わせがあります。
さて。
例えば3日目の再診で、だいぶ快方にむかってきたところ、
あと数日で元気になるでしょう、と予想される小さなお子さんがいるとします。
でも、夏のこの時期は、お熱が下がってそれで終わり、にならないのが小児科外来。
この時期は、親御さんから次のような質問が多いです。
センセイ、あさってから数日出かけるんですが、いいでしょうか?
え? どこに?
昨今はあまり立ち入らないほうがいいのかな・・・、と思いながら、
実はわたし、結構あれこれ詳しく聞きます。
誰と? いつから? 何泊?
目的は? 旅行? 里帰り?
場所は? ホテル? 実家? 友人の家?
交通機関は? 新幹線? 飛行機? 車?
ご実家、とくにお母さまのご実家なら、治りかけならオッケー。
勝手知ったる実家なら、何かあっても気を遣うことはないでしょうから。
でも、旅行となると、ちょっと事情は変わってきます。
小学生・中学生なら、自分でも具合が悪いことを言葉で表現できますが、
2~3歳までの小さなお子さんはそうはいきません。
治りかけと思っても、体力的にはまだまだ、安静が必要なことがあります。
自家用車での遠出なら、何かあれば途中で予定変更ができます。
でも、新幹線の車中で、万が一、熱がぶり返したら?
おなか痛いと泣いて、吐いてしまったら?
新幹線や飛行機は、途中で止めて、って訳にはいきませんものね。
ホテルなら救急病院を教えてもらえるけど、それに家族だけの問題だけど、
泊まるのが友人の家なら? そこに同じくらいの小さいお子さんがいたら?
もし立場が逆だったら? うちの子にうつらないかな、って、内心は不安にならない?
細かいことを先回りして心配しすぎても、人生楽しくないですが、
小さいお子さんの場合は「何かあるかも」と想定して計画を立てたいものです。
ん~・・・、あさってからは、ちょっと無理っぽいんだけどなぁ・・・、
と思うのですが、
忙しいお父さんやお母さんが、仕事の調整をして休みをとって、
おそらく何ヶ月も前から切符やホテルの手配をしてたんだろうな~、
上のお兄ちゃん(お姉ちゃん)も楽しみにしてるんだろうな~、
その気持ちは、わたしにもとってもよくわかるので、
なるべくなら、行かせてあげたいのが、親心、もとい、小児科医心。
いつもより長めにお薬を処方して、
母子手帳と保険証は忘れないでね、絶対、無理はしないでね、
とお話しして、行ってらっしゃいと言います。
でも、時には、心を鬼にして、ストップをかけざるを得ないこともあります。
こういうときは、楽しみにしていたご家族の気持ちを考えると、
わたしもとても残念です。
ただね。
実は、小さいお子さんは、無理して遠出しなくても、
休みの日に家族とそのへんにちょっと「お出かけ」するだけでも、
じゅうぶん楽しいはずなんですよね。
よくよく考えると、
休日に遠くに出かけたいのは、実は親のほうだったりするんですねぇ。
何を隠そう、我が家もおんなじでした。
子どもたちがまだ保育園の赤ちゃん組・年少組の頃に、
親子のふれあいと称して週末になると連れ歩いて、
結局週明けに体調を崩してしまって、何度も実家が保育園になりました。
(ぶつぶつ文句を言われながら・・・^_^; )
子どものためというより、親が出かけたいんじゃないの?
というのは、当時わたしの親から叱られた言葉です。
親に言われたことだから反発もしたし、わたしたちはイシャだよ!という、
今にして思えば中身の伴わない自信もありました。
でも、今になって振り返ると、
もっと落ち着いて子どもとかかわってあげた方が良かったな、
と反省することはたくさんあります。
おっきな遊園地はないけど、幸い当地には近くに小高い山があります。
お弁当持ってハイキングのまねごとだっていいし。
日帰り温泉だってたくさんあるし、近くの公園だっていいんですよね。
特別なイベントや遠くに出かけなくても、楽しめることはたくさんある。
身の回りのことで楽しむ工夫をするのも、楽しみのひとつかも。
お子さんが小さいうちは、親も我慢なんだなぁ。
これって、大事なことだと思います。