角川文庫の「発見。夏の百冊」キャンペーンの宣伝を見て購入し読んでみた。横溝正史ミステリ大賞受賞作とのこと。読後の感想は、大変面白かった。前半は、ゲームソフト制作会社という最先端企業の内情とか商品開発プロセスの話などに「へぇ~」という感じで興味が尽きなかったし、後半は、閉ざされたしがらみの多い古い村社会へと舞台ががらりと変わり、2つの対極にある社会の共通点のようなものが浮かび上がって来るのが新鮮だ。ミステリの部分も同様の構造で、古いものと新しいものが奇妙に調和していて、今まで読んだことのない楽しさであった。結末の意外さも楽しめた。収まりがつくぎりぎりのところまで思い切り意外性を追求しているところが、読後の満足感につながっている。やや読みにくい文章だなと思った箇所がいくつかあったが、読み進めていくと、これも著者の文体の独特さという範疇で気にならなくなる。むしろ、この作者の他の作品でもこの特徴が続いているのか、書き慣れてきて読みやすくなっているのか、という興味がわいた。こうした作品に出会えるきっかけになったという意味で、夏休みの各社のキャンペーン、読書感想文の宿題のためだけにあるのではないと実感した。(「長い腕」川崎草志、角川文庫)
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