クイズ作家という珍しい職業の人が日頃思っていることを綴った一冊。TVのクイズ番組やクイズの掲載された雑誌は沢山あるが、専業のクイズ作家というのは凄く少ないようで、究極のニッチ市場とのこと。クイズを作る際の肝は、相手の関心をどのように引き付け、少しびっくりさせた上で、へぇと思ってもらうかだが、そこには当然ながら色々な独特のノウハウがある。最初読み始めたところで、何だかありふれたビジネスノウハウ本のように感じたが、クイズの例題やところどころにあるトリビア(銀魚という魚がいる、天寿を完うの天寿は250歳は間違い、午前0時は正子など)がとても面白く、さすがだなと感じた。ありふれていると思ったビジネスノウハウ部分も、クイズ作家ならではの独特の情報の扱い方、正確性を担保する方法、効果的な伝達の仕方などが興味深かった。(「クイズ作家のすごい思考法」 近藤仁美、インターナショナル新書)