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ボックス! 百田尚樹 

昨年からやや流行の感がある「スポーツ小説」の1つで、ボクシングを目指す高校生のお話だ。これまで漫然とみてたボクシングの様々な知識・理論が満載で、それだけでも何だか読んだ価値があったと思わせるし、これからボクシングを見る眼がずいぶん変わるように思う。モハメド・アリ、マイク・タイソン、輪島公一など知っているボクサーは多いが、そうした選手がここに書かれたような基準を念頭に戦っていたのかと思うと驚きを禁じ得ない。目次をみると最後の章が「惨劇」となっているので、どうなるのだろうかと最後までハラハラさせられるが、10年後のエピソードで締めくくられる最後の終わり方は実に爽やかで良い。(「ボックス!」百田尚樹、太田出版)
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