専門医の診断に納得がいかないときは、患者はどうしたらよいでしょうか?
もちろん、もう一度説明を求めるような話し合いや、他の医師に相談をすることも重要です。
でもなかなかはっきりしないことはありませんか?
医師は患者の背景や症状から、3Cと言って、最もあり得るような診断(Common : よくみられる)を選び、また見逃すと危険な疾患(Critical : 致死的な)や、治療が可能な(Curable : 治る)病気を念頭に考えていくことが多いです。
いったん危険な病気や3Cでないことがわかってしまうと、その後の症状持続があっても診断や症状の説明がはっきりしない時がたまに起こります。
医師はこんなことわざを大切にしています。
「蹄の音を聞いたら、まず馬を考えよ。シマウマ探しはするな」と。
これは大切な原則です。
めったにない病気は頻度が少なく、よくある病気が多いのは当たり前で、効率からはこれが正しいことが多いのです。
でもまれにはシマウマもいることもあります。
どうも診断がしっくりこない、納得がいかない時に、ドクターショッピングをする前に、
「確かに先生方の診断はもっともと思いますが、もしその診断でなければほかにどのような疾患が考えられるでしょう?」と投げかけるのは賢い患者です。
患者の家庭や背景をよく知っている守備範囲の広い総合系の診療科ではきっとよい情報・レスポンスがえられることでしょう。
今回は以上です、NHK杯フィギュアスケートは男子の羽生選手はすごかったですね、歴代最高点の320点台でした、銀メダルの選手と60点程の差です、圧勝ですね、では次回に。
徳田安春 | |
日本医事新報社 |
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