なぜ還暦を過ぎた人間が、若いお姉ちゃんやお兄ちゃんに混じって簿記の試験を受けたのかって?
9時から検定試験が始まると聞いていたので、余裕を見て、8時20分頃会場に着いた。先客は二人、私ともう一人20代半ばぐらいのお姉ちゃんがほぼ同時に部屋に入る。机の間隔が狭く、いすに座ると後ろの机とのあいだはゼロに近い。今更何を復習でもあるまいが、かっこ付けと手持ちぶさた解消でノートを繰っている、そうこうする内に人が埋まってくる。やっぱ私が最高齢者のようで、お兄ちゃんやお姉ちゃんばっかだ、同じ講座の人の顔を覚えていないので、その人たちがいるんだろうがどこにいるんだかよくわからない。周りを見回すが、見覚えのあるテキストは見あたらない。不思議と話し声が全くしない、仲間内ではなく単独受験が多いのか?40年前の大学受験を思い出そうとするが、どこか違う。斜め前に座ったお兄ちゃん所在なげに取り出した参考書らしきもの、ほとんどしわが寄っていない。大丈夫かい? そうだ、大学受験となにやら違うと思ったのは、これが検定試験だからか。つまり大学受験は周りはみんな敵なんで、それこそ周りの人間がみんな腹痛にでもなって、途中リタイヤすれば、こっちは合格する確率がぐっと上がる。だがこれは検定試験で、70点取らないと合格できないし、それこそ全員が70点取れば、全員が合格できるはずだ。だから周りにいるお兄ちゃんお姉ちゃんが何点であろうと、私が70点でないと合格はしない。例え平均点が10点ぐらいで私が最高点の69点であっても全員が不合格(私も含めて)だからか、その新しい参考書を繰っているお兄ちゃんのことを大丈夫カイ?と思ってしまう。
9時近くなったが、まだ始まらない。9時になってやおら、試験官が、「それでは
」と注意が始まり、結局試験は9時25分から11時25分となった。
1番の仕分けさほど引っかけも少なく、2番がちょっと計算が面倒だったが時間は20分程度、3をとばし、4番をちょこチョコと片づけたが一カ所だけことばが出てこないと言うか、知らなかった「決算仕訳における租税公課の反対勘定科目」なんてお目にかかったことがなかった。そこはとばして、結構得意にしている5番に進んだ。穴埋めの最後の一カ所が詰まって、そこまでほとんど式を書かずにきたので何をとばしたのかとばいた箇所が見えてこない、見つからない。時間がどんどん過ぎ、対応する数字は計算が合ってるとする8000なんだが、計算が違うのか、後1時間です。と聞いたあたりで、見つかった「受取利息」だ数字もばっちり。
ここでやめて、全部あってれば70点なんだな。と確認?3番のややこしい試算表へこれも今回はそんなに手は込んでいないまあまあのレベルか。あせらずあせらずといい聞かせながら、今までも何人かが席を立っていった。その内何人かはおそらく全員がリタイヤ組かな、2500円がもったいな?と、その内に前の席のお兄さんも席をったった。別に焦ったわけでもないが、なかなかすすみが遅くなってきた。最後のまとめの計算が合わない。貸方・借方合計があわない。計算するたんびに数字が違う。最後は5万円さだ。どこが違っているのか「後10分です」4番のやり残しをどうするか白紙はしゃくだが、無理矢理「租税公課繰入」こんなことば聞いたこともない。
はいやめて。
虚脱感?の様な妙な疲れ、と猛烈な尿意。
疲れた 歩いて帰ろうとも思ったが、疲れたので電車に乗ることにした。