晴耕雨読、山

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身近ながんに、二冊の本

2016年01月14日 | 読書

この半年、身近で二人を亡くした。ともに、がんだった。治療を受けてから、大腸がんのひとりは3ヵ月、胃がんのもうひとりは1ヵ月という短い期間だった。ともに肝臓に転移した末期がんだったが、あまりにも早すぎる死。そこで手にしたのがこの二冊。『がんより怖いがん治療』の著者は以前より安易な手術や抗がん剤治療を批判している有名人。この本の中でも激しく指摘している。概ね理解できる内容だったが、「がんもどき」は治療不要なので「がん検診」や「人間ドック」は受けるべきではない、との説はどうだろうか。『がんを告知されたら読む本』は、がんとは何かをはじめ、なぜ死ぬのか、治りにくいのか、治療の基本や種類など、多忙な医師に聞けないような問いに懇切丁寧、説明してくれる。特に免疫力アップやストレス軽減などの心の持ち方は、家族をがんで亡くしている著者ならではのようだ。二冊を読んで記憶に留めたことは、がんの種類にもよるが手術よりも放射線治療に分がありそうなこと、抗がん剤の有効性と副作用のデメリット、完治よりも延命を考えたほうがよいこと、などだ。亡くなった二人は少なくとも半年は生きられたのではないかとも思うが、本当のところは分からない。自分に置き換えると、できれば『がんを告知されたら・・・』の再読は遠慮したいが、二人にひとりはがん宣告を受ける時代。せめて心身の免疫力を保つような暮らし方を続けていきたい。