「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

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 「正行院」(しょうぎょういん)

2008年03月13日 18時41分50秒 | 古都逍遥「京都篇」
 JR京都駅近くに珍しい地蔵があると聞いて訪ねてみた。その地蔵は、「輪形地蔵」と称され、竹田街道を通る牛馬車道に敷かれた車石(別名輪形石)でできている。

 門前に輪形地蔵堂がある。竹田街道を行き来する牛馬車の通行を楽にするため車の下に敷かれた石を輪形の石と呼んでいたが、地蔵はその石から堀り起こされた。牛馬車の通行の苦難を助け安全を守られた「交通安全」の御利益があるといわれている。また堂内には竹田街道の竹田口にもまつられ、旅人が道中の安泰を祈願した西国33箇所の観音様も祀られている。

 ある夜村人にお告げがあり、車石の一部を掘り起こしてみた。すると、立派な地蔵が出てきたので交通安全のご利益があるとして祀るようになったのだという。以後、時代が変わっても我々の交通を見守ってくれている。事前に電話で住職の在・不在、参拝の可否の問い合わせが必要。

 車石は、旧東海道に沿った所々に今も残されており、京都市内でも、中京区革堂行願寺・上京区大将軍八神社・下京区正行院・東山区安祥寺・南区陶化小学校・伏見区桃陵小学校などで保存している。

 開山円誉上人(明宝5年~天正12年/1496~1584)が、北山の中川の里で念仏修行の時、猿に災難除けと仏縁結縁のために「南無阿弥陀仏」の御名号を書いたお守りを授けられ、そのお守りのお陰で猿が危難から救われたという故事から「災難さる」の「猿寺」と呼ばれるようになった。本殿には猿をひざに乗せた上人の座像がまつられている。寺内には他に八猿はじめ多くの猿の人形がある。
 天文7年(1538)創建された浄土宗捨世派の古刹。参拝は事前に問い合わせが必要。

 所在地:京都市下京区東洞院通塩小路下ル東入。
 交通:JR京都駅前から徒歩3~5分。
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