明治天皇が父・孝明天皇の意思を継ぎ、 保元の乱により讃岐国(香川県)に配流になった崇徳天皇の慰霊のため明治元年(1868)に讃岐の白峰陵より神霊を迎えて創建。次いで明治6年(1873)に、奈良時代に僧道鏡と恵美押勝の争いにより、淡路島に配流された淳仁天皇の神霊を合祀した。
崇徳上皇は、皇位後継を争って後白河天皇に戦を仕掛けた(保元の乱)が、相手の不意打ちをうけて惨敗、讃岐の国に流された。
その後、謝罪と望郷の気持ちを込め、3年かけて大乗経を五部写経、高野山に奉納してもらおうと京都に送ったが、後白河天皇に『謀反人の書いた経なんて汚らわしくて京都に置けない』と突っ返された。崇徳上皇おおいに憤慨し、「魔縁と成って遺恨を散ぜん」と、書いた経に血で誓詞を書き添えて海に流し、ボロを身に纏い、長頭巾を被り、髪も爪も伸ばし放しにして、ひたすら天皇家を呪い続け、長寛2年(1164)8月、45歳で崩御、その地の白峯山陵に葬られたが、上皇の遺体を火葬したところ、紫色の煙が塊となって立ちこめ谷に漂い続けたという。死してなお魔王となり、天皇家に仇をなすことを誓ったという逸話が残っている。
崇徳天皇は、幼少より和歌・管絃の道に秀でていて、数多くの名歌を詠んでいるが、なかでも、小倉百人一首の「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」は有名である。
一方、淳仁天皇は「日本書紀」編纂の舎人親王の王子として誕生し、47代の天皇に即位。藤原仲麻呂(恵美押勝)に官制改革、租税軽減、通貨鋳造、窮民救済等の制度を布かている。
しかし、弓削道鏡らの謀計により藤原仲麻呂の乱を契機に廃位となり淡路島に流され天平神護元年(七六五)崩御。その後、和気清麿により道鏡は討たれるが、和気清麻呂は道鏡を討つため宇佐八幡の神託を得ての帰りに、御陵を参拝して報告したと言い伝えられている。
また、当宮は、蹴鞠・和歌の宗家・飛鳥井家の邸跡で同家の守護神「まりの精大明神」が祀られ、 球技愛好者に崇敬されている。ほかに「伴緒社」「潜龍社」などの境内社があり「おが玉の木」 は京都市の天然記念物に指定されている。
毎年7月7日の七夕には、境内斎庭で梶鞠といわれる蹴鞠が行われ、七夕小町踊り、織姫舞が奉納される「精大明神例祭(せいだいみょうじんさい)」が催される。少女たちが七夕の大笹を廻ってあでやかに踊る夏の風物詩。元禄の頃に西陣の乙女たちが、技能・芸能の上達を祈って踊り歩いたという。4月14日の春季例大祭淳仁天皇祭では、「蹴鞠」の儀式が執り行われ、王朝の雅を今に残している。
このほか、境内には清少納言も楽しんだと伝わる九名水のひとつ「飛鳥井」がある。井戸からほど近い所にある樹齢数100年と伝わる小賀玉(おがたま)の大木(天然記念物)の腋から湧き出る水は甘露で清らかな味がするのは気(木)のせいだろうか。
当宮にはフランスW杯日本代表や、日韓W杯出場の日本代表選手が奉納したボールが飾られているほか、京都パープルサンガの「J1昇格祈願」と書かれたサイン入りのボールも奉納されている。
所在地:京都市上京区今出川通り堀川東入飛鳥井町261。
交通:市バス9・12系統、51・59・201・203系統「堀川今出川」下車すぐ、地下鉄烏丸線「今出川」駅下車4番出口より西へ徒歩8分。
崇徳上皇は、皇位後継を争って後白河天皇に戦を仕掛けた(保元の乱)が、相手の不意打ちをうけて惨敗、讃岐の国に流された。
その後、謝罪と望郷の気持ちを込め、3年かけて大乗経を五部写経、高野山に奉納してもらおうと京都に送ったが、後白河天皇に『謀反人の書いた経なんて汚らわしくて京都に置けない』と突っ返された。崇徳上皇おおいに憤慨し、「魔縁と成って遺恨を散ぜん」と、書いた経に血で誓詞を書き添えて海に流し、ボロを身に纏い、長頭巾を被り、髪も爪も伸ばし放しにして、ひたすら天皇家を呪い続け、長寛2年(1164)8月、45歳で崩御、その地の白峯山陵に葬られたが、上皇の遺体を火葬したところ、紫色の煙が塊となって立ちこめ谷に漂い続けたという。死してなお魔王となり、天皇家に仇をなすことを誓ったという逸話が残っている。
崇徳天皇は、幼少より和歌・管絃の道に秀でていて、数多くの名歌を詠んでいるが、なかでも、小倉百人一首の「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」は有名である。
一方、淳仁天皇は「日本書紀」編纂の舎人親王の王子として誕生し、47代の天皇に即位。藤原仲麻呂(恵美押勝)に官制改革、租税軽減、通貨鋳造、窮民救済等の制度を布かている。
しかし、弓削道鏡らの謀計により藤原仲麻呂の乱を契機に廃位となり淡路島に流され天平神護元年(七六五)崩御。その後、和気清麿により道鏡は討たれるが、和気清麻呂は道鏡を討つため宇佐八幡の神託を得ての帰りに、御陵を参拝して報告したと言い伝えられている。
また、当宮は、蹴鞠・和歌の宗家・飛鳥井家の邸跡で同家の守護神「まりの精大明神」が祀られ、 球技愛好者に崇敬されている。ほかに「伴緒社」「潜龍社」などの境内社があり「おが玉の木」 は京都市の天然記念物に指定されている。
毎年7月7日の七夕には、境内斎庭で梶鞠といわれる蹴鞠が行われ、七夕小町踊り、織姫舞が奉納される「精大明神例祭(せいだいみょうじんさい)」が催される。少女たちが七夕の大笹を廻ってあでやかに踊る夏の風物詩。元禄の頃に西陣の乙女たちが、技能・芸能の上達を祈って踊り歩いたという。4月14日の春季例大祭淳仁天皇祭では、「蹴鞠」の儀式が執り行われ、王朝の雅を今に残している。
このほか、境内には清少納言も楽しんだと伝わる九名水のひとつ「飛鳥井」がある。井戸からほど近い所にある樹齢数100年と伝わる小賀玉(おがたま)の大木(天然記念物)の腋から湧き出る水は甘露で清らかな味がするのは気(木)のせいだろうか。
当宮にはフランスW杯日本代表や、日韓W杯出場の日本代表選手が奉納したボールが飾られているほか、京都パープルサンガの「J1昇格祈願」と書かれたサイン入りのボールも奉納されている。
所在地:京都市上京区今出川通り堀川東入飛鳥井町261。
交通:市バス9・12系統、51・59・201・203系統「堀川今出川」下車すぐ、地下鉄烏丸線「今出川」駅下車4番出口より西へ徒歩8分。